「戦争論」というと一般的には、小林よしのりのマンガが有名だろうが、今日はクラウゼヴィッツの方である。
といっても、より読みやすい、下記写真の解説書の紹介である。
手元にあるのは平成14年1月の第2刷だ。久しぶりにひっぱりだした。
第7章◎こうなると負け戦になる
『戦争論』の原点*戦争の五十パーセントは負け戦
厳粛な現実*これが負け戦の実際である
上策と下策*退却を生かすも殺すも、リーダー次第
自国の戦場化*内地への退却は有利か、不利か
敗北の本質*たんなる敗戦と完全な敗北
敗戦と国家*敗戦で潰れる国、立ち直る国
敗戦の主因*戦争に敗れるのは時の運か、人の非か
第8章◎防衛は攻撃に勝る
戦いの基本*戦争は防衛にはじまり、防衛に終わる
新発見*孫子も防衛優先論者だった!
防衛の本質*防衛とは敵の攻撃を待ち受けること
戦略と戦術*戦術的効果と戦略的効果の違い
メリット1*戦術からみた防衛の利点
メリット2*戦略からみた防衛の利点
ふたつの構成要素*防衛戦は「待ち受け」と「反撃」からなる
利用できる手段*防衛戦の五つの支柱
日本の現実*専守防衛は敗北主義だ!
以上のようなものである。
クラウゼヴィッツの戦争論については、今はもっと新しい、さまざまな解説書も出ているようだ。アダム・スミスの「国富論」やマルクスの「資本論」に匹敵するという人もあるので、たとえば「護憲派」であればこそ、この分野の「教養」としてふれてみてほしいと思う。
ビジネスにも役立つ。
といっても、より読みやすい、下記写真の解説書の紹介である。
手元にあるのは平成14年1月の第2刷だ。久しぶりにひっぱりだした。
「戦争反対」は誰でも言うが、では戦争とは何か、なぜ起こるかを、私たちは学校では学んでいない。
「学校で学んでいない、命にかかわる3つのS(性=セックス、宗教、戦争)」と、私は言っている。
この本、びっくりするぐらい目次が詳しい(14ページ分ある)ので、不用意に要約するより、目次を(これでも省略しつつ)並べたほうがいいだろう。
わかりやすくするためというより、大澤正道という著者の「意図」なのであろう、具体例も太平洋戦争など日本の戦争を語ることが多く、クラウゼヴィッツのというより、全体として、著者の戦争論になっているような印象だ。
はじめに
『戦争論』のあらまし
第1章◎クラウゼヴィッツの『戦争論』誕生の謎をさぐる
愛国者の誕生*クラウゼヴィッツの生涯をたどる
実戦体験1*クラウゼヴィッツは連隊の子だった
実戦体験2*会戦の惨敗体験が『戦争論』の原点
実戦体験3*ボロジノ会戦に大砲の威力を知る
実戦体験4*国民総蜂起のゲリラ戦に注目する
実戦体験5*徹頭徹尾、クラウゼヴィッツは愛国者だった
第2章◎キーワード「戦争は政治の継続」を解き明かす
戦争の本質1*戦争は政治の継続といわれる理由
戦争の本質2*戦争は貿易や、とりわけ政治に似ている
二大兵書の比較*クラウゼヴィッツと孫子、どこが違う?
源平合戦*「戦争は政治の道具」を頼朝・義経の確執にみる
ポエニ戦争*政治に裏切られた名将ハンニバルの悲劇
文民統制1*政治家と軍人の理想の関係は?
文民統制2*クラウゼヴィッツに学んだ知将モルトケ
建軍精神の確立*「軍人勅諭」はクラウゼヴィッツの影響でできた?
建軍精神の崩壊*昭和の政治を揺るがした統帥権干犯問題
“絶対的戦争”と“現実の戦争”*軍事を知らぬ政治家は経済を知らぬ経営者だ
我田引水の例*レーニンはなぜ『戦争論』を愛読したか
第3章◎実戦を通して戦争の本質を明かす
戦争の要点*戦争にみる「三つの性質」と「四つの要素」
戦争の定義*戦争は集団化された決闘である
戦争の現実*力の使用はどんどんエスカレートする
軍備増強の法則*科学技術と企業が戦争をいっそう強力にした
平和主義の危険*人道主義者の寝言は最悪である!
将軍の決断*賭けこそ戦争を醍醐味である!
緊張と恐怖の実例*戦場はリスクの海である
戦争における困難1*戦争では偶然が必然となる!
戦争における困難2*情報は当てにならぬと覚悟したほうがいい
戦争における困難3*肉体の困苦が勝敗を分ける
戦争における困難4*摩擦がわからなければ戦争はわからない
第4章◎戦史を通して戦争計画の過去・現在・未来に迫る!
戦争の種類*戦争には制限戦争と殲滅戦争との二種類がある
西洋古代の戦争*都市国家の戦争と大帝国の戦争
西洋中世の戦争*騎兵同士の模擬戦のような戦争だった
ルイ十四世の軍隊*戦争が常備軍をもつ政府の独占事業となる
十八世紀の制限戦争*「武器のない外交は楽器のない楽譜のようなものだ」
フランス革命戦争*革命軍の誕生で戦争が国民の本分となる
ナポレオン戦争*戦争本来の激烈な力を容赦なく発揮
ナポレオン戦争の副産物*国民総蜂起のゲリラ戦が登場する
第二次世界大戦以降*クラウゼヴィッツの予見は的中しすぎた!
第5章◎これが勝利する指導者の資質だ
勝利を決める五つの力*クラウゼヴィッツは精神力をもっとも重視した
勝利の方程式*時には勝者の損失のほうが多いケースもある
ふたつの損失*敗北を決定づけるのは精神力の損失である!
重心の理論*勝利の秘訣は敵の重心を叩くことにある
精神力の三要素*主要な精神力は、将軍の資質、軍人魂、愛国心
将軍の資質1*将軍たる者は心眼をもたなければならない
将軍の資質2*将軍たる者は果断でなければならない
将軍の資質3*将軍は我慢強く、自制しなければならない
将軍の資質4*将軍は学者であってはならない
軍人の条件1*勇気と勇敢は軍人に欠かせない精神だ!
軍人の条件2*軍人魂は軍の大黒柱である
軍人の条件3*日本軍の軍人魂が発揮された瞬間
第6章◎これが勝利する作戦の すべてだ!
殲滅戦争に勝ち抜く方法*勝利する作戦には九通りある
会戦*戦争の勝敗を決するのは会戦である
包囲作戦*包囲は攻撃に欠くことのできない手段である
迂回作戦*側面、背面を衝く作戦も重要だ!
追撃作戦*勝利は追撃戦で完成される!
反撃作戦*勝機をつかんで、一気に攻勢に出る!
奇襲作戦*秘密保持と迅速が成功の2大条件
謀略作戦*劣勢で万策尽きたあとに出番となる欺瞞の効能
ゲリラ作戦*ナポレオンに一泡吹かせた国民総蜂起の光と影
大会戦*最高の知恵と最大の兵力の結晶
「学校で学んでいない、命にかかわる3つのS(性=セックス、宗教、戦争)」と、私は言っている。
この本、びっくりするぐらい目次が詳しい(14ページ分ある)ので、不用意に要約するより、目次を(これでも省略しつつ)並べたほうがいいだろう。
わかりやすくするためというより、大澤正道という著者の「意図」なのであろう、具体例も太平洋戦争など日本の戦争を語ることが多く、クラウゼヴィッツのというより、全体として、著者の戦争論になっているような印象だ。
はじめに
『戦争論』のあらまし
第1章◎クラウゼヴィッツの『戦争論』誕生の謎をさぐる
愛国者の誕生*クラウゼヴィッツの生涯をたどる
実戦体験1*クラウゼヴィッツは連隊の子だった
実戦体験2*会戦の惨敗体験が『戦争論』の原点
実戦体験3*ボロジノ会戦に大砲の威力を知る
実戦体験4*国民総蜂起のゲリラ戦に注目する
実戦体験5*徹頭徹尾、クラウゼヴィッツは愛国者だった
第2章◎キーワード「戦争は政治の継続」を解き明かす
戦争の本質1*戦争は政治の継続といわれる理由
戦争の本質2*戦争は貿易や、とりわけ政治に似ている
二大兵書の比較*クラウゼヴィッツと孫子、どこが違う?
源平合戦*「戦争は政治の道具」を頼朝・義経の確執にみる
ポエニ戦争*政治に裏切られた名将ハンニバルの悲劇
文民統制1*政治家と軍人の理想の関係は?
文民統制2*クラウゼヴィッツに学んだ知将モルトケ
建軍精神の確立*「軍人勅諭」はクラウゼヴィッツの影響でできた?
建軍精神の崩壊*昭和の政治を揺るがした統帥権干犯問題
“絶対的戦争”と“現実の戦争”*軍事を知らぬ政治家は経済を知らぬ経営者だ
我田引水の例*レーニンはなぜ『戦争論』を愛読したか
第3章◎実戦を通して戦争の本質を明かす
戦争の要点*戦争にみる「三つの性質」と「四つの要素」
戦争の定義*戦争は集団化された決闘である
戦争の現実*力の使用はどんどんエスカレートする
軍備増強の法則*科学技術と企業が戦争をいっそう強力にした
平和主義の危険*人道主義者の寝言は最悪である!
将軍の決断*賭けこそ戦争を醍醐味である!
緊張と恐怖の実例*戦場はリスクの海である
戦争における困難1*戦争では偶然が必然となる!
戦争における困難2*情報は当てにならぬと覚悟したほうがいい
戦争における困難3*肉体の困苦が勝敗を分ける
戦争における困難4*摩擦がわからなければ戦争はわからない
第4章◎戦史を通して戦争計画の過去・現在・未来に迫る!
戦争の種類*戦争には制限戦争と殲滅戦争との二種類がある
西洋古代の戦争*都市国家の戦争と大帝国の戦争
西洋中世の戦争*騎兵同士の模擬戦のような戦争だった
ルイ十四世の軍隊*戦争が常備軍をもつ政府の独占事業となる
十八世紀の制限戦争*「武器のない外交は楽器のない楽譜のようなものだ」
フランス革命戦争*革命軍の誕生で戦争が国民の本分となる
ナポレオン戦争*戦争本来の激烈な力を容赦なく発揮
ナポレオン戦争の副産物*国民総蜂起のゲリラ戦が登場する
第二次世界大戦以降*クラウゼヴィッツの予見は的中しすぎた!
第5章◎これが勝利する指導者の資質だ
勝利を決める五つの力*クラウゼヴィッツは精神力をもっとも重視した
勝利の方程式*時には勝者の損失のほうが多いケースもある
ふたつの損失*敗北を決定づけるのは精神力の損失である!
重心の理論*勝利の秘訣は敵の重心を叩くことにある
精神力の三要素*主要な精神力は、将軍の資質、軍人魂、愛国心
将軍の資質1*将軍たる者は心眼をもたなければならない
将軍の資質2*将軍たる者は果断でなければならない
将軍の資質3*将軍は我慢強く、自制しなければならない
将軍の資質4*将軍は学者であってはならない
軍人の条件1*勇気と勇敢は軍人に欠かせない精神だ!
軍人の条件2*軍人魂は軍の大黒柱である
軍人の条件3*日本軍の軍人魂が発揮された瞬間
第6章◎これが勝利する作戦の すべてだ!
殲滅戦争に勝ち抜く方法*勝利する作戦には九通りある
会戦*戦争の勝敗を決するのは会戦である
包囲作戦*包囲は攻撃に欠くことのできない手段である
迂回作戦*側面、背面を衝く作戦も重要だ!
追撃作戦*勝利は追撃戦で完成される!
反撃作戦*勝機をつかんで、一気に攻勢に出る!
奇襲作戦*秘密保持と迅速が成功の2大条件
謀略作戦*劣勢で万策尽きたあとに出番となる欺瞞の効能
ゲリラ作戦*ナポレオンに一泡吹かせた国民総蜂起の光と影
大会戦*最高の知恵と最大の兵力の結晶
第7章◎こうなると負け戦になる
『戦争論』の原点*戦争の五十パーセントは負け戦
厳粛な現実*これが負け戦の実際である
上策と下策*退却を生かすも殺すも、リーダー次第
自国の戦場化*内地への退却は有利か、不利か
敗北の本質*たんなる敗戦と完全な敗北
敗戦と国家*敗戦で潰れる国、立ち直る国
敗戦の主因*戦争に敗れるのは時の運か、人の非か
第8章◎防衛は攻撃に勝る
戦いの基本*戦争は防衛にはじまり、防衛に終わる
新発見*孫子も防衛優先論者だった!
防衛の本質*防衛とは敵の攻撃を待ち受けること
戦略と戦術*戦術的効果と戦略的効果の違い
メリット1*戦術からみた防衛の利点
メリット2*戦略からみた防衛の利点
ふたつの構成要素*防衛戦は「待ち受け」と「反撃」からなる
利用できる手段*防衛戦の五つの支柱
日本の現実*専守防衛は敗北主義だ!
以上のようなものである。
クラウゼヴィッツの戦争論については、今はもっと新しい、さまざまな解説書も出ているようだ。アダム・スミスの「国富論」やマルクスの「資本論」に匹敵するという人もあるので、たとえば「護憲派」であればこそ、この分野の「教養」としてふれてみてほしいと思う。
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