7月20日の「すまい塾 ずっと地域で暮らしたい」のレポートを、「追って書く」としたまま1ヶ月経ってしまった。
成川さんが良いレポートを書いていらっしゃる。

自分なりに短くまとめる。
あの吉阪隆正氏の弟子という建築士・齊藤祐子さんの講演は、「住まいづくりは街づくり、人づくり、つながりづくり」というタイトルどおりのもの。
グループホームでも戸建住宅でも、通路や中庭・公共スペースなどに、樹木やベンチを配置することが、「つながり」をつくり、「くらし」の質をアップする。

続いて紹介されたのは、動き始めた砺波型地域包括ケアシステム「白やぎの村ネットワーク」の試み。
「個人的な事情を社会化していく」というフレーズは、
これからの社会(高齢化)の鍵になるものだ。
砺波の大型家屋の空き家の、利活用にもつなげようということになっている。松田さんとも、後日またお話する機会があった。

分野をわけ、ピラミッドの中で個々の専門ノウハウを深めていればいいという時代は終わったと思っている。
それぞれの持つノウハウとリソースを、「管理されることなく」効率的に分け合うというしくみはできないか。

生きるために必要なノウハウは、特別なものでもなく、さほど種類があるわけでもない。

ワールドカフェで印象に残った話だが、最も難しいのが、当の年寄りの気持ちを変えることだという。
一生をかけて大切に守ってきたもの、自分が人より優れていると信じていることを、手放すことはできないだろう。それを周囲が受け入れ、その価値を共有するということも、簡単なことではない。

ひねくれものも含めて、すべてを一体に感じ、対応は個別に考えるしかない。

難しくはない。どう表現しようと、どう解釈していようと、たぶん彼らは、あなたと同じように、ちょっと寂しいだけなのだ。

すまい塾