昨日8月15日、お盆で混み混みの富士急ハイランドで、3時間半、うちが一番長い時間並んだのが、このアトラクションである。

富士飛行社

 

その名も「富士飛行社」は、この7月から始まった新しいアトラクションで、
座席を包みこむような半球体構造となった直径20mの巨大スクリーンと、飛行訓練にも使われる精密な動きをする座席が富士山周辺のフライト映像と連動することで、スケール感あふれる大迫力の富士山飛行映像を楽しめる
という、飛行シミュレーションものである。

公式サイトでは、架空の観光飛行会社の奇想天外な歴史が語られていて、それも面白く、長い待ち時間には楽しませてもらった。しかしとにかく、実際に乗った時の、映像と自分が一体になる感じが素晴らしい。富士山の火口や富士五湖を、真上から近接の映像で見るというのもなかなかできない体験だ。待った甲斐がある。

うちは、この春USJで、アニメの3D映像に霧や水滴が組み合わされ、椅子も動く、というような4D/3Dのシアターを体験してきた。
今回のものは、足元にまで映像が広がることで、見るというより体験している感がさらに強い。シアターというよりシミュレーションという言い方にほうがしっくりする。
アニメやCG映像が組み合わされていて、それも悪くはないが、やはり訪れにくい場所の、広がる遺跡や雄大な自然を、空からの映像で楽しむ、というのが王道だろう。

ビーチリゾートでのパラセーリングや、カッパドキア(トルコ)での気球観光、グランドキャニオンでのボート下りのように、有名な観光地では「体感型アトラクション」が楽しまれている。
人間の感じ方、リアリティ、という点で言えば、そういう特別なオプションでしか感じられないものを、短時間で、よりすぐって、全身で感じることができるこちらの方が「上」ではないか。
確実に、「実際にそこへ行くよりずっといい」というバーチャルリアリティが、ついに実現されたという感じがする。

普通のシアター型のアトラクションよりも、数がこなせないのは難点だが、このフライトシミュレーション、観光地を中心に増えていくのではないか。
いわばプログラムとロボットの組み合わせなので、映画館のように、普通の町で、世界の絶景を感じられる、という時代も、すぐにやってくるかもしれない。

砺波の散居風景も、よりすぐった空撮で、世界の人に体感してほしい、絶景のひとつだと思っている。