最高裁:伊藤詩織さんが杉田水脈議員に逆転勝訴判決確定 | 電車で酔いどれゴルフのブログ

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「いいね」裁判

伊藤詩織氏と杉田水脈議員の裁判が決着

 

民事一審は伊藤氏の訴えは棄却

民事控訴審は伊藤氏が逆転勝訴

民事最高裁は控訴審の判決通りに

 

以下の高裁での判決内容を最高裁が認めた。

 

『(杉田議員によって)「いいね」された多くのツイートが「さしたる根拠もなく、伊藤さんが性被害を受けたとの事実を否定」した上で、伊藤さんを侮辱するものであることや、杉田議員が過去にも伊藤さんを非難してきた経緯があることを踏まえると、「名誉感情を害する意図」を持って(何度も)「いいね」したと認定できるとした。

さらに、杉田議員が11万人のフォロワー(現在は約27万人)を持つ現役の(与党)国会議員であることから、「その発言などには一般人とは容易に比較し得ない影響力がある」として、今回争われた「いいね」も「社会通念上、許される限度を超える侮辱行為だと認めることができる」とした。』

 

今回の判決は誹謗ツィートに「いいね」をしたら必ず名誉感情侵害、侮辱行為になると言う事ではなく、その背景、影響力が重視された。

 

 

民事一審

 

民事控訴審

 

民事最高裁

 

伊藤詩織さんを中傷する旧ツイッターへの「いいね」で杉田水脈議員への賠償命令確定(2024年2月9日)

 

 

伊藤詩織さんが杉田水脈議員に逆転勝訴判決確定|TBS NEWS DIG

 

 

ジャーナリストの伊藤詩織さんが自らを中傷した旧ツイッターの投稿に「いいね」を押した自民党の杉田水脈衆議院議員に賠償を求めた裁判で、最高裁は杉田議員の上告を退け55万円の賠償を命じた判決が確定しました。

性暴力被害を公表した伊藤詩織さんは、自らを中傷する複数の旧ツイッターの投稿に杉田衆院議員が「いいね」を押したことで名誉感情を傷つけられたとして、賠償を求めていました。

1審は訴えを退けましたが、2審の東京高裁は杉田議員が何度も「いいね」を押したり、ほかにも伊藤さんを揶揄したりしていたことなどを踏まえ、「いいね」を押した行為に違法性を認め、一転して杉田議員に55万円の賠償を命じました。

杉田議員側が上告して争っていましたが、最高裁はきのう付でこれを退ける決定を出しました。これで賠償を命じた判決が確定しました。
 

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性暴力被害を公表したジャーナリスト伊藤詩織さん(34)が、自身を中傷するツイッター(現X)の投稿に「いいね」を押され名誉感情を傷つけられたとして、自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(56)に220万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(安浪亮介裁判長)は、杉田氏側の上告を棄却する決定をした。8日付。「いいね」を押す行為を違法と認め、55万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定した。


  交流サイト(SNS)の投稿への「いいね」を巡る違法性が争われ、最高裁で確定するのは初めて。

 伊藤さんは性暴力被害やSNS上の誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)を巡って複数の民事訴訟を起こしたが、杉田氏の上告を棄却した今回の最高裁決定ですべての訴訟が終結した。


 一、二審判決によると、杉田氏は2018年6〜7月、元TBS記者の男性から性暴力被害を受けたと訴える伊藤さんを「枕営業の失敗」「売名行為」などと中傷する第三者の投稿25件に「いいね」を押した。


 二審判決は、杉田氏が以前から伊藤さんへの揶揄(やゆ)や非難を繰り返していた経緯などから「侮辱する内容のツイートを利用し、積極的に名誉感情を害する意図があった」と認定。請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し、伊藤さん側が逆転勝訴した。


 伊藤さんは15年、元記者から性暴力を受けたとして被害届を提出した。警視庁が準強姦容疑で元記者の逮捕状を取ったが、刑事部長の指示で逮捕は見送られ、書類送検。東京地検が嫌疑不十分で不起訴とした。


 元記者を訴えた民事訴訟では、性暴力被害を認定し、約330万円の支払いを命じる判決が22年7月に確定。性暴力被害は虚偽だとするSNSの投稿や転載をした漫画家らにも賠償を命じる判決が確定している。 (太田理英子)

 

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ジャーナリストの伊藤詩織さんを中傷するツイートに「いいね」を繰り返したとして、伊藤さんが自民党の杉田水脈衆議院議員を訴えた裁判で、最高裁は、杉田議員側の上告を退ける決定をしました。

この裁判は、ジャーナリストの伊藤詩織さんを中傷するツイートに、自民党の杉田水脈議員が「いいね」を繰り返したことで精神的苦痛を受けたとして、伊藤さんが杉田議員に220万円の損害賠償を求めていたものです。

これまでの裁判では、1審・東京地裁が、2022年、「いいね」を押す行為について、「悪くない」などの感情まで幅広く考えられるなどとして、伊藤さんの訴えを棄却しましたが、2審・東京高裁は、杉田議員が過去に伊藤さんをやゆする発言をしていたことなどを踏まえ、「加害の意図をもって『いいね』を押した」と認め、杉田議員に55万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

最高裁は、9日までに杉田議員側の上告を退け、杉田議員に55万円の賠償を命じた判決が確定しました。

SNSの「いいね」のリアクションをめぐり不法行為か争われた裁判が、最高裁で確定したのは初めてです。

 

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解説

山口真一氏
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授 

今回の判決は、いいねが単純に侮辱行為に当たると認定したわけではなく、国会議員であること、フォロワー数が多いこと、過去の言動を総合的に踏まえて名誉感情を害する意図があったと認定し、違法な侮辱行為と結論付けています。ですので、単純にいいねはリスクがある、という話ではありません。
しかし、安易に他者の中傷投稿にいいねを押すことが人を傷つけることがあるともいえます。投稿だけでなく、いいねを押すという行為の時も、一呼吸おいて自分がやられて・言われて嫌なことは相手にしない、ということを注意することが大切だと思います。』

 

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これで伊藤詩織氏は自身を誹謗する方々への訴訟で全て勝訴した事になりました。

 

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伊藤詩織氏の最近の動向

 

2024年2月4日 10:00

 

1978年、俳優・映画監督のロバート・レッドフォードが立ち上げた「ユタ・US映画祭」。84年には「サンダンス映画祭」に改名。2024年は、同映画祭の名称となってから40周年という節目となった。

今年のサンダンス映画祭には、世界153カ国から1万7435作品の応募があった(長編作品は4410作品:アメリカ国内から1679作品、海外から2741作品)。選考自体が困難な同映画祭では、82本の長編、8つのエピソード作品、1本のフロンティア部門作品を、映画関係者や一般に公開するという決断を下した。

注目したのは、同映画祭のワールド・ドキュメンタリー部門に出品された「Black Box Diaries」だ。

本作では、映像ジャーナリストの伊藤詩織氏が、自身が被害にあった性的暴行への調査に乗り出していく姿を“自ら記録した”作品。日本の司法制度と社会状況を浮き彫りにしながら、事件の真相に迫っていく。

 

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1月に米ユタ州で開かれたインディペンデント映画の祭典「サンダンス映画祭」で、性被害を実名で告発したジャーナリスト伊藤詩織さんの初監督映画「Black Box Diaries」(日本公開は未定)が国際長編ドキュメンタリーコンペティション部門に出品された。自らの苦悩を記録した作品だ。

【インタビュー】伊藤詩織さん「当事者として何が伝えられるか考えた」
 同映画祭は、インディペンデント(独立)系の映画祭では世界で最も権威がある。報道によると、同部門での出品は日本の監督作品で史上2度目という。

 作品は、2015年に元TBS記者に性的被害を受けた後、伊藤さんが自撮りのiPhone(アイフォーン)に英語で語りかける場面から始まる。

 警察の捜査に不信感を抱いた伊藤さんは、録音などの記録を残し始めた。元記者を準強姦(ごうかん)容疑で告訴したものの、検察は不起訴処分に。17年5月に顔出しで記者会見した後に受けたバッシング、民事訴訟で勝訴するまで、スマホなどで撮影した約400時間の映像をもとに7年越しで仕上げた。

 制作のきっかけは17年、スウェーデン人のジャーナリスト、ハナ・アクビリンさんからの連絡だった。ロンドンを拠点にドキュメンタリーを作っていたアクビリンさんは、知人の日本人女性から伊藤さんの話を聞いた。誹謗(ひぼう)中傷を受けていた伊藤さんに、「私たちの家に来たらいい」と弁護士を通じて連絡した。

上映会、会場から笑いも
 17年7月、ロンドンに旅立った伊藤さんは、アクビリンさんの家に住み込み始める。映画を作った経験がない2人だったが、アクビリンさんがプロデューサーとしてかかわり、作品づくりを本格化させた。

 監督として伊藤さんがこだわったのは、当事者の目線だ。

 性暴力の被害者の話は報道などを通じて第三者から語られることが多い。自分が公の場に出た後は、記者会見の服装などでもバッシングを受けた。「被害者はこうあるべきだ」という固定観念に打ちのめされたという。

 作品の中では、悲しみにうちひしがれる場面とともに、友人と一緒におどけたり、大声で歌を歌ったりする等身大の伊藤さんの姿も描かれている。深刻なテーマにもかかわらず、上映中に何度も会場から笑いが上がった。

 「サバイバーだから常に泣いているわけでもない。ひとりの人間として、(性暴力が被害者に)どのぐらいの影響があるのか、またはないのかも含め、ドキュメンタリーの中で見せたかった」と伊藤さんは話す。

 映画祭では、思わぬハプニン…

 

 

 

――なぜこの映画を作ろうと思ったのですか。

 「事件直後の2015年、捜査が信用できないという理由から録音を始めました。(性被害について)公にしたのが17年でしたが、そのときに反発や脅迫が続いた。もともと法律が変わらないといけないと思っていましたが、こんなに被害に対する見方が温かくないものなんだと体感しました。一当事者として何が伝えられるかを考えたときに、ドキュメンタリーという形で伝えられないかと思ったのがきっかけでした」