↓
↓
判定はPGAツアーの勝利
PGAツアーはリブゴルフに出場したら事実上の追放にすると最初から言っていた。
それを知りながら出場したのでプレーオフシリーズの出場は認めないという判決。
確かにPGAツアーは最初からリブゴルフに参加すると事実上の追放(無期限出場停止)にするとは言っていたがそれがそもそも法的に無理あるのではと言う疑問でした。そこには裁判所は深くつっこまなかったようです。
PGAツアーが行ったLIV参戦に伴うシード権剥奪などの一連の対応が反トラスト法から見て不当な対応と判断されるかどうか、という点が気になっていましたが、そこにはあまり突っ込まない判決でした。
裁判所が多額のアピアランスフィー、報酬を受け取っている点を理由に妥当性があると判断したのにはびっくり。 確かに選手個人毎の金銭的損得なら選手が得しているが、それが理由でPGAツアーの出場権がなくなるのは妥当という考えには?
事前のニューズウィークなどの予想ではPGAツアー不利でしたが結果は違い、PGAツアーの勝訴でした。
「プレーオフに出場できないことで多額の損害」と主張したリブゴルフの弁護士が戦い方を間違った???
あくまで反トラスト法違反で戦うべきでした。
(欧州ツアーや他のツアーへの参戦は認め、リブゴルフへの参戦だけを認めない、参戦したら無期限出場停止にする事が妥当なのかで戦うべきだった。)
繰り返しになりますが今回は「プレーオフに出場できないことで多額の損害」と主張したリブゴルフの弁護士が戦い方を間違った? それでは裁判所はリブゴルフ出場で多額の利益を上げているので認めないと思います。
PGAツアーはリブゴルフに出場したら事実上の追放にすると最初から言っていましたがそれがそもそも法的に問題ないかを主張すべきでした。他のツアーの出場はOKでリブゴルフはNG、それが法的に問題ないかどうかを知りたかったです。
『サウジアラビア政府系資本に支えられる新リーグ「LIVゴルフシリーズ」に参戦し、PGAツアーに出場停止処分の一時差し止めを求めていたテーラー・ゴーチ、ハドソン・スワッフォード、マット・ジョーンズ(オーストラリア)のプレーオフシリーズ出場が9日、正式に認められなくなった。新リーグの一部選手による要求をカリフォルニア北部地方裁判所が退けた。
リーグに参加した選手のうち、フィル・ミケルソンらは3日までに移籍選手に主催競技への出場停止処分を下したPGAツアーの独占禁止法違反を訴え、年間ポイントレース(フェデックスカップ)でプレーオフ出場の条件を満たしていた3人の出場停止の撤回を求めていた。
プレーオフ初戦を2日後に控えたこの日の裁判で、ベス・ラブソン・フリーマン判事はゴーチらが、新リーグに出場することで処分が下る可能性があることをあらかじめ把握していたと指摘した。また、同選手らは多額の契約金と高額賞金がかかるリーグ参加により十分な報酬を得ており、経済的な損失を被っていることが立証できないと結論付けた。
ツアーはミケルソンらの訴えに対し、8日までに各項目の主張に反論する形で文書を提出。6月に英国で「LIV招待」の初戦がスタートした際には、ツアー競技への出場停止を“警告”していたことを強調した。また欧州ツアーとの癒着や、各スポンサーおよびタイガー・ウッズ、デービス・ラブIIIら新リーグに反対する意見を述べた実力選手に圧力をかけたという原告側の主張を否定した。
新リーグは判決後に即座に声明を出し、3人の出場が認められなかったことに遺憾の意を示しながら「ゴルファーのプレーを禁ずることから得るものはない」と結んだ。』
『
LIVゴルフに出場していた選手たちが、フェデックスポイントランキングで125位以内に入りPGAツアーのプレーオフに出場する権利があるにもかかわらず出場できないのはおかしいとしていた裁判は、カリフォルニア州サンホセの米国地方裁判所で行われたヒアリングで、ベス・ロブソン・フリーマン判事はPGAツアーの主張を支持。テイラー・グーチ、ハドソン・スワフォード(ともに米国)、マット・ジョーンズ(オーストラリア)のLIVゴルフ参戦の3人はプレーオフ第1戦に出場は認められなかった。
9日午後1時から始まったヒアリングは2時間に及び、フリーマン判事は「グーチ、スワフォード、ジョーンズの3人は、LIVゴルフに参戦することでPGAツアーに出場できなくなることは知っていた」とし、ツアーからの処分を「緊急差し止め」するには値しないとした。またフリーマン判事は「3人はLIVゴルフに出場することで、ほとんど疑いなくPGAツアーに出場しているよりも多額の報酬を得る」と付け加えた。
また「これら3人の選手は、すでにLIVゴルフに参戦することで賞金総額2500万ドル(約約34億円)の大会と契約金という多額の報酬を得ている」とし、3人の代理人が主張する「プレーオフに出場できないことで多額の損害」は認められなかった。
この結果、グーチら3人はフェデックスカップ・プレーオフに出場できず、最終戦のツアー選手権に出場した30人が獲得する来季の四大メジャーの3大会の出場権を得る機会を逸した。
現在フィル・ミケルソン、ブライソン・デシャンボー(ともに米国)らLIVゴルフに参戦したことでPGAツアーからメンバー停止処分を受けている11人が「独禁法違反」としてPGAツアーを提訴している。9日のヒアリングは3人の「仮処分撤回」の申請のみに対して行われたが、「独占禁止法」にも大きな影響があると見られる。
判決後、LIVゴルフはすぐに「テーラー・グーチ、ハドソン・スワフォード、マット・ジョーンズがプレーできないことは大変遺憾に思う。プレーをしたことで処分を受けるべきではない」と声明を発表した。
』
ーー
『リブゴルフ勢が自分たちは個人事業主だと主張する一方、米ツアーは、彼らはツアー会員であり、リブゴルフ・シリーズ参戦などのルール違反を犯した会員には処分を与えられると述べている。』
ーーーー
判決前のPGAツアーの言い分
『米ツアーはカリフォルニア州サンノゼ(San Jose)のカリフォルニア北部地区米連邦地裁(US District Court for the Northern District of California)に提出した文書で、同ツアーを離脱してリブゴルフ・シリーズに転向すれば、選手たちはその報いを受けると分かっていたはずだと主張し、「両方のいいとこ取りはできない」と記した。』
『米ツアーは、選手の申し立てについて「法的根拠がない」とした上で、同ツアーを離脱して2か月待ってから提訴したのは「彼らが主張しているように、直ちに行動する必要があるという『緊急性』を装うためである」と補足した。 さらに、選手たちは出場停止処分を承知の上でリブゴルフ・シリーズに加わったと指摘し、シーズンのポイントランキング上位125人に入ってプレーオフ出場権を獲得する可能性があった他の同シリーズ参戦選手も、その権利を求めなかったと主張。「当該選手たちが主張している被害は、完全に自業自得である」と切り捨てた。』
判決は米PGAツアーの言い分を認めた感じです。
----
『PGAツアーは、出場停止を取り消す「仮処分申請」を却下するように求め、「グーチら原告は、LIVゴルフへの出場がPGAツアーの規則に反することを理解した上で、他のゴルフリーグに参戦した。サウジアラビアの君主から何百万ドルもの報酬を保証されており、彼らのプレーオフ参戦は、他のPGAツアーメンバーに損害を与えるもので、選手に都合の良い2つのものを同時に手に入れることはできない」と主張した。 』
↑
PGAツアーのこの主張だと今は欧州ツアーや日本ツーの出場を認めているがあり得ない事ですが、もし欧州ツアーや日本ツアーがPGAツアーより莫大な賞金額、アピアランスフィー(出場フィー)になればリブゴルフ同様、出場を認めず、出場したら無期限出場停止にすると言うことになります。ライバルは 問答無用で叩き潰すのがPGAツアー。
====
リブゴルフ出場者のパトリックリードがアジアンツアーに初参戦。
リブゴルフ出場者は欧米ツアーから締め出されているのでリブゴルフ傘下のアジアンツアー出場が多くなるかも。
特にアジアンツアーの中のこのシリーズ(インターナショナルシリーズ)には。
PGAツアーがプレーオフ出場の件では勝訴しましたが大物のリブゴルフ参加は止まりません。
『かねて新リーグ出場の噂があったスミスは、セントアンドリュースで行われた全英優勝直後の会見で態度を保留していたが、今大会直前に同じオーストラリアのキャメロン・パーシーがラジオ番組でスミスとマーク・レイシュマンのLIV行きを明かした。英テレグラフは世界ランキング2位のスミスの契約金は1億ドル(約135億円)以上と伝えた。
フェデックスカップポイントランク2位でプレーオフシリーズに入るスミスはこの日の壇上で「(報道に対する)コメントはしない。プレーオフで勝つためにここにいる」と語った。
9月の世界選抜と米国選抜の対抗戦「プレジデンツカップ」(ノースカロライナ州クエイルホロークラブ)については「コロナで1年延期されて3年間楽しみにしていた」と出場意欲を示したが、同大会の前に開催される「LIV招待」第4戦(9月2日~/マサチューセッツ州ザ・インターナショナルGC)に参戦するという見方もある。』
------
