判決は2022年1月25日伊藤詩織氏・山口敬之氏控訴審結審(2) | 電車で酔いどれゴルフのブログ

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2021-09-23 00:45:30

2021-09-23 10:56更新

2021-09-23 14:26更新

 

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伊藤詩織さん「反論を超えた中傷をされた」 山口敬之氏に損害賠償求めた訴訟の控訴審 判決は来年1月

 

 

 

伊藤詩織氏・山口敬之氏 民事控訴審の3つの争い

 

1)本訴:山口氏に同意のない性行為、不法行為があったかどうか

(一審は不法行為があったと認定、山口氏に損害賠償支払い命令、山口氏が控訴)

2)反訴:伊藤氏に名誉棄損行為があったかどうか

(一審は名誉棄損は棄却、山口氏が控訴)

3)附帯控訴:伊藤氏の膝のケガなどは山口氏によるものか

 (一審はケガは認められたが山口氏によるものとは特定できない、伊藤氏が附帯控訴)

 

※2)に関連して山口氏は伊藤氏を名誉毀損・虚偽告訴で刑事告訴したが検察は伊藤氏を昨年12月に不起訴とした。山口氏はこれを不服とし、5月に検察審査会に申し出ている。

 

即日結審した民事控訴審第一回口頭弁論での

伊藤詩織氏・山口敬之氏のそれぞれの意見陳述が公開されました。

 

山口敬之氏は自身のfacebookで

伊藤詩織氏は自身の裁判関連サイトで

 

民事控訴審口頭弁論での

山口氏の意見陳述が自身のfacebookで公開されました。

 

 

『2021年09月22日 12時45分
山口敬之さん、控訴審の陳述書を公開 伊藤詩織さん主張に「明らかなウソや矛盾」と反論

 

https://www.bengo4.com/c_18/n_13589/

 

元TBS記者でジャーナリストの山口敬之さんから性暴力被害にあったとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんが慰謝料などを求めた訴訟の控訴審。その第1回口頭弁論が9月21日、東京高裁で開かれ、双方の意見陳述があった。

翌9月22日、山口さんは、自身のフェイスブック上で陳述書を公開した。伊藤さんの「意思に反して性行為を強要された」という主張について、「明らかなウソや矛盾がある」と真っ向から反論する内容だ。

さらに、「あなた(編集部注:伊藤さん)のウソと思い込みで、私は社会的に殺され、取り返しがつかない被害に苦しめられています」「そのウソは、白日の元に晒される日が必ず来るでしょう」などと訴えている。

1審の主な争点は、性行為の同意があったかどうか。

東京地裁は2019年12月、山口さんの供述について「不合理に変遷しており、信用性には重大な疑念がある」と判断。伊藤さんの供述から、山口さんが合意のないまま性行為に及んだと認めて、330万円の支払いを命じた。

また、伊藤さんの記者会見などについて、山口さんは「名誉毀損だ」として、慰謝料など1億3000万円と謝罪広告をもとめて反訴していたが、「公共性および公益目的がある」として棄却されている。

控訴審は結審し、来年1月25日に判決が言い渡される。』

 

 

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★★★

山口氏の意見陳述全文

(山口氏のfacebookより引用抜粋)

 

〈意見陳述 全文〉
伊藤詩織さん(呼びかけ)、
 伊藤詩織さんは、「あの夜の寿司屋のトイレから、翌朝5時頃ホテルで目を覚 ますまでの記憶がない」と主張しています。本人が「記憶がない」と言っている 事について、第三者がその主張を覆すのは、大変難しい。


 しかし、記憶を無くす前と後についての主張には、たくさんの明らかなウソや 矛盾があります。


 例えば、伊藤さんは覚えている最後の記憶として、「寿司屋のトイレの給水タ ンクに頭をもたせかけた」と言っています。しかしあの寿司店のトイレには給水 タンクはありません。代わりに木の板で作った飾り棚が設えてあるので、便器に 腰掛けた状態で頭を預けて眠る事は不可能です。


 この事から、伊藤さんは実際には存在しない物を、記憶の中での創り出し、そ れがあたかも事実であるかのように思い込む傾向がある事がわかります。


 実際の伊藤さんは、トイレから出た後裸足で店内をうろつき、他の客の隣に座 って話しかけるなど、いわゆる酔っ払い客として、迷惑行為をしました。


 これは私だけでなく、寿司店の店主もはっきりと証言しています。店主にとっ て、そんなウソをつくメリットはどこにもありません。


 要するに、あなたは自ら飲みすぎて悪酔いし、しかもその記憶も飛んでしまっ た、単なる酔っ払いだったのです。


 そんな事は、人間であればよくある過ちです。それなのに、「私はお酒が強い から酔い潰れる事は決してなく、だから薬を盛られたに違いない」という自己肯 定に終始し、手前勝手な理屈を立てて、「山口敬之にデートレイプドラッグを盛 られた」と世界中で宣伝しました。


 おかげで私は世界中の人から、怪しげな薬を女性に飲ませて暴行する、卑劣な 人間だと思われています。


 私は人生で一度もそんな事をした事はないし、そもそもデートレイプドラッ グという薬の存在すら、あなたの訴えで初めて知りました。


 あなたは今、ジャーナリストを自称しています。それならば、私が薬を盛った という証拠を示して下さい。


 さもなければ、証拠や証言のない、作り話に過ぎなかったという事を、今この 場で認めて下さい。


 それが、根拠の全くない事で著しく名誉を毀損された私に対する、最低限の罪 滅ぼしです。あなたが、ジャーナリストとして真実を語る勇気を持つ事を希望し ます。


 そして、あなたが「記憶が戻った」と主張している、朝5時以降のウソについ ても、今ここではっきりと、ウソだと認めて下さい。


 あの朝、目覚めたあなたは完全にシラフでしたから、「記憶がはっきりしない」 という言い訳は成り立ちません。
 あなたは、私から「意に反した性的暴行を受けている最中に目が覚め、バスル ームに逃げ込んだ」と主張しています。


 それならば、なぜ、バスルームの正面にあった館内電話で助けを呼ばなかった のですか?


 また、あなたは著書の中で、私に窒息させられ、膝に大怪我を負わされ、乳首から出血させられたと、大変細かい描写で書き連ねています。

 

それならば、 
(1) 警察に提出したブラジャーから、ルミノール反応が出ていたはずですが、 なぜその点には触れないのですか?


(2) なぜ自分をレイプし、大怪我を負わ せ、殺しかけた男のTシャツを、素肌 に着る事ができたのですか?


(3) 膝に脱臼寸前の大怪我を負わされたのに、なぜ防犯カメラに映ったあなたは、膝を庇う事もなく、大股で普通に 
 歩いているのですか?


(4) 「意識が戻った状態で、性的暴行と物理的傷害の被害を受けた」という、 明らかなレイプ被害の直後なのに、
 なぜフロントで被害を訴えなかったのですか?


(5) 意識がある状態で性的暴行を受けたのに、なぜ強姦でなく準強姦で訴え出たのですか?


 あなたも知っている通り、あの朝普通に目覚めたあなたは、普通に身繕いをし、 普通に私と会話し、「ブラウスが生乾きだから、Tシャツを貸して下さい」と私 に依頼し、それを着て普通に出て行きました。


 だからこそ、ごく普通に歩いている様子が、防犯カメラ映像に、しっかりと捉 えられているのです。


 そして、だからこそ、あなたは2日後、私に「お疲れ様でした。無事にワシン トンに戻られましたか?」という、ごく普通のメールを送ってきたのです。


 あなたは朝の出来事についてもまた、自分の記憶を自分で書き換えてしまい、ありもしない被害を、創り出してしまった。


 ありもしない給水タンク、ありもしないレイプ被害、ありもしない膝の大怪我。 

 

あなたのウソと思い込みで、私は社会的に殺され、取り返しがつかない被害に苦 しめられています。


 第一審では、「意図せざる性交による混乱が原因」として、伊藤さんの主張の たくさんのウソと矛盾を許容しました。しかし、例えば、膝を怪我をしたのか、 しなかったのかという事は、記憶の混乱で片付けられる次元の問題ではありま せん。


 伊藤さんが主張するような、膝に脱臼寸前の大怪我を負った人は、治るか鎮痛 剤を投与するまで、激痛が続くというのが、膝の専門医の統一的見解です。


 伊藤さんが、私を貶めるために膝の怪我を捏造したという事を、あの防犯カメ ラ映像が明確に示しています。


 しかも、その映像と合致するカルテには、伊藤さ ん側の申し立てによって、個人情報とは無関係な部分にも閲覧制限がかけられ たままです。


 高等裁判所の皆様には、世論の圧力に屈する事なく、真実に目を向けていただ けると信じています。


 そして、あなたは自らの記憶改変を、証拠の隠蔽や歪曲によって糊塗する技術 も持っています。


 例えば、著書や各種メディアでの発信では、「お疲れ様メール」の存在は隠し ています。


 他のメールは余さず公表しているのに、なぜあのメールだけ著書から省いた のですか?


 それはもちろん、あの朝、ごく普通のやり取りをしたのち、ごく普通にホテル を出て行った事を補強する、あなたにとって都合の悪い真実だからです。


 あなたはあの夜、私に「何年かかってもいいから、山口さんのような、はっき りとジャーナリストと名乗れるような人間になりたい」と、熱心に語ってくれま した。


 ところがあなたはその2年後、すでに一角(ひとかど)のジャーナリストにな っていました。


 そして 2018 年には、孤独死を扱ったドキュメンタリー作品を監督し、ニュー ヨークフェスティバルの銀賞を受賞しました。さらに、改造オートバイレースに 熱中するペルー軍兵士を取材したドキュメンタリーにもカメラマンとして参加 し、スポーツ&レクリエーション部門で銀賞を受賞しました。


 私は 1990 年にTBSに入社し、報道カメラマンとしてテレビニュースの仕事 を始めました。だから、映像報道の仕事がどれだけ大変か、よく知っています。


 特にドキュメンタリー制作は、舞台芸術で言えばオペラのようなものです。取 材・映像・音声・編集の全てにおいて、しっかりとした基礎と、長い経験と、相当な資金がなければ、国際的な賞を受賞する事など絶対にできません。


 私がドキュメンタリー作品のカメラマンを任せてもらえたのは入社7年目、 犯罪被害者の調査報道でした。わずか5分の短編でしたが、それでも一つ一つの 映像に一貫した制作者の意図が表現されていなければならず、高い撮影技術と ジャーナリストとしての経験が求められる作業でした。ドキュメンタリー番組の制作を総指揮する監督の役割が出来る様になったの は、入社17年目の事でした。


 ところが、2015 年にジャーナリストになりたいと言っていたアルバイトの学 生が、わずか2年あまり後に、国際的な賞を2つ、監督とカメラマンとして同時 受賞したというのです。


 あなたは、記憶の改変という手法を使って、私を攻撃した上で世間に名を馳せ、 今は偽りと虚飾の世界に生きています。それはあなたの選択であり、勝手にすれ ばよろしい。


 しかし、そのウソは、白日の元に晒される日が必ず来るでしょう。


 ジャーナリズムの世界に天才はいません。経験と努力だけが、優秀なジャーナ リストを生み出します。


 あなたがもし、本当にジャーナリストになりたいと思っているなら、誠実に真 実に向き合う事を選択するはずです。


 それならば、今からでも遅くはないから、少なくともデートレイプドラッグを 盛られた証拠は全くないという客観的事実と、朝の暴行など全くなかったとい う真実に、正面から向き合って下さい。


                         令和3年9月21日
                         控訴人本人 山口敬之

 

===

★★★

 

山口氏は伊藤氏が「寿司屋のトイレの給水タ ンクに頭をもたせかけた」と言った事に対し、実際にはタンクなどはない、なので伊藤氏の主張はこの事にかぎらずあてにならないと三段論法されています。

 

酔ってもたれかかって眠った事は事実でそのときもたれかかったのが給水タ ンクではなかったと言う事でした。

 

些細な事でどーでもいい話です。 裁判の焦点である同意・不同意性行為には影響のない話です。

 

 

 

上のリンクのブログにこの給水タンクの件を検証された方がいます。

 

この方のブログによると最初は山口氏も以下のように「水のタンク」と言われてました。

 

常連の山口氏ですら記憶違いしているのだから伊藤氏が間違ったところでたいした問題ではありません。

 

山口敬之: それがその、お話が非常になんていうのかな、興味深いもんですからね。だから彼女がトイレに行って戻ってこないことも、僕はあんんまりちょっと気にしてなかったら、そのお店のその女将さんが、あれ、板さんの見習の方だったかな、「ちょっとトイレからお客さんが出てこないんですけど、私ノックしましょうか」って言われたので、「それじゃお願いします」って言ったんですよね。そしたらなんかこう、その、こうなんか水のタンクがありますよね、そこにこう頭をこうしてこう寝ちゃってたらしいんですね。』

 

 

 

 

上記リンクの動画(月刊HANADA)においても

23:40頃 「水のタンク」が、「後ろ」というより横にあるような手振りをしている。

 

ここでも山口氏はトイレに伊藤氏と同様に「水のタンク」がある事を説明しています。

また、この動画で話した事も裁判などで山口氏は変遷しています。山口氏の方は記憶違いが多いようです。自分の記憶を自分で書き換えてしまいと伊藤氏の事を言われていますが山口氏も?

 

民事一審では主張が不合理な変遷を見せ、信用性に重大な疑念があると山口氏の方に問題がありました。

 

民事一審判決に不満だとしても変遷しているのは裁判での証言、資料で明らかです。

 

不合理な変遷と指摘された事について裁判所にわかるように説明する、主張する事が山口氏にとって重要で伊藤氏の些細な間違いを指摘している場合ではないと思われます。

 

ーー

 

伊藤さんが、私を貶めるために膝の怪我を捏造したという事を、あの防犯カメ ラ映像が明確に示しています。

 

(3) 膝に脱臼寸前の大怪我を負わされたのに、なぜ防犯カメラに映ったあなたは、膝を庇う事もなく、大股で普通に 
 歩いているのですか?

 

山口氏の主張と質問ですがこれは民事一審で伊藤氏が提出したカルテで脱臼ではないことになっているので山口氏が脱臼にこだわる意味はありません。医師の診断書も「右膝内障、右膝挫傷」となっていました。

怪我に捏造と山口氏は言われていますが民事一審では診断書があるのでケガ自体は捏造ではなく認められています。ただ、原因は山口氏によるものと特定できないという判決文でした。

 

防犯カメラ(監視カメラ)映像と伊藤詩織氏の証言に矛盾がない事は民事一審ですでに明らかになっています。

大股で普通に歩けた4日の早朝には痛みはありませんでした。

 

監視カメラ映像と伊藤詩織氏の証言に矛盾がない。 

裁判官のによる尋問(東京地裁一審) 

※裁判官:右膝の痛みを最初に意識したのは 

※伊藤詩織氏:5日に友人と食事するために、2階のレストランへの階段を上り降りしたとき 

※裁判官:4日の早朝に痛みは 

※伊藤詩織氏:認識していない

 

この件は控訴審では伊藤氏からの附帯控訴になっています。

(附帯控訴なので山口氏が控訴をとりやめればこの附帯控訴もなくなります)

山口氏の主張、質問には対しては上記の通りですが怪我の原因は山口氏によるものと特定できていないので民事一審に続き、控訴審においても伊藤氏の主張は認められないと思われます。

 

ーー

 

「ありもしない給水タンク、ありもしないレイプ被害、ありもしない膝の大怪我。 」

 

給水タンクについては間違いであっても些細な事、常連の山口氏ですら間違う事ですから些細な事。

 

膝のケガに関しては医師の診断書が出ている。

 

レイプ被害に関しては刑事では準強姦罪は不起訴となりましたが、民事一審では不同意性行為として不法行為判決なのでありもしないとまでは断定はできません。ありもしないと言う事を民事一審で判決されてしまったので民事控訴審ではそれに対して理論的に覆す必要があります。ありもしないと言う主張だけではNGです。

 

なお、レイプと言う言葉はもともと英語なので刑法上の強姦罪(現・強制性交等罪)、準強姦罪(現・準強制性交等罪)にならなくても英語本来の意味では不同意性行為でもレイプになりえます。 

 

英英辞典でのrapeの意味

 

※rape→ force (someone) to have sex against their will.

 

 

 

 

山口氏があげている他の件に関してもすでに民事一審などで解明済みです。

 

問題なのは山口氏が質問している事ではなく、同意か不同意だったかです。

 

「要するに、あなたは自ら飲みすぎて悪酔いし、しかもその記憶も飛んでしまっ た、単なる酔っ払いだったのです。」

これを言ってしまうと酔って判断能力がないので合意の性行為とはならない事になってしまいます。

 

名誉毀損に関しては著書でデートレイプドラッ グを疑った事が侮辱になる可能性はありますが民事一審棄却、刑事では不起訴、民事控訴審ではどう判断するか? いずれにしても山口氏が求めている賠償金1億3000万円は無理でしょう(民事一審はゼロ円)

 

また、「あなたのウソと思い込みで、私は社会的に殺され、取り返しがつかない被害に苦 しめられています。」と山口氏は言いますがこの件は刑事事件、民事事件の法的判断に関係なく、就職相談に来た女性と同意のある、なしにかかわらず性行為(しかも避妊具なしで)をした事は勤務している大手メディアTBSの社会的地位、信用も汚す行為なので山口氏が社会的に評判を落としたのは仕方のない事でしょう。(山口氏はこの件を会社に説明する前に退職されています、大手メディアのTBSワシントン支局長の行為とは思えない軽率行為でした。)

 

 

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★★★

 

民事控訴審口頭弁論での

伊藤氏の意見陳述

 

 

 

2021年9月21日

被控訴人 伊藤詩織

 

控訴審を終えるにあたり、以下のように陳述させていただきます。

 

事件が起きてから、6年が過ぎました。この裁判を始めてからは約4年が経ちます。

 

2015年、事件当時の私は、必死でバイトで貯めたお金で海外の学校に通い、ずっと夢を見ていたジャーナリストの仕事がスタートし、毎日ワクワクしながら仕事に出かけていた25歳でした。当時はその後の20代を裁判に費やすとは想像もしていませんでした。

 

事件と向き合う中で、自分の身に起こったことを、司法や社会がどう判断するのかを目の当たりにしてきました。精神的に痛めつけられ、攻撃されることの繰り返しでした。しかし「真実と向き合った」という事実は私の人生でとても大切なことだったのだと思います。

 

この4年間、裁判で訴えたかったことは、そう多くはありません。まず、私の身に起きた出来事に対して、司法の適切な判断が下されることでした。そしてもうひとつ、判決を通じて、私が経験したような、性被害、および被害者バッシングという2次被害が、決して許されないものなのだというメッセージが広がることで、新たに被害者が泣き寝入りしなくてよい社会になることです。

 

私は警察に届け出た段階で、刑事司法で裁いてもらうことを望んでいましたが、逮捕は直前で取り消しとなり、それはかないませんでした。刑事司法の不透明な対応に左右され、確かに存在していた性被害が、なかったことにされてしまうことに危機感を抱き、自分の顔を出し、そして名前を出して発信することを決意しました。

 

「売名」「被害者ビジネス」「ハニートラップ」・・・。名乗り出てから、本当にさまざまな言葉が投げかけられました。刑事司法が適切に対応してくれていれば、私が被害者であることを、公に名乗り出る必要はありませんでした。また、名乗り出ることで傷つくことや失うことがあることも想像できたので、本当に悩みました。それでもこうして名乗り出たのは、被害を否定してはいけないと思ったためです。

 

私は山口氏(以下、控訴人)に性暴力を受けてから、PTSD によるフラッシュバック、うつ状態を経験し、何度も死を考えました。街を歩くことにさえも恐怖を抱くようになり、一時期は日本を離れました。さまざまな誹謗中傷に触れたことで、現在でも自分でネットを閲覧することが難しい状態が続いており、仕事で必要なネットでの対応は、第三者にすべてお願いしています。

 

裁判の過程は、とても苦しいものでした。被害と向き合い続けたことや、ネットなどでの二次加害だけが理由ではありません。裁判の内外で、控訴人側が正当な反論を超えた中傷、そして二次加害の扇動を行い続けたためです。

 

控訴人の第一審担当の北口弁護士は、ブログや記者会見で繰り返し、「妄想」「虚構」「虚偽」など私を嘘つき扱いし、病人扱いしてきました。北口弁護士は懲戒処分になりましたが、私は裁判自体に向き合う恐怖を深めました。

 

今回の控訴審で控訴人側は、いかに私が信用のおけない人物であるかを示すことにエネルギーを費やしました。例えば私が事件当時住んでいた住居は、当時の私の収入では払えないはず、そしてそのマンションのオーナーは実は愛人をたくさん囲っていた、とあたかも私がオーナーに部屋を貸してもらう等の親しい間柄にあったような印象を与えるための無根拠な主張を重ねました。実際は、マンションの部屋をシェアハウスに改造したものであり、全く高額な家賃でなく、自分で働いたお金で支払っていたのにも関わらず。

 

他にも私の身の回りを詮索され、邪推され、事実ではないことを発信され続けました。

 

また、この控訴審で、「真の性被害者」という言葉が、控訴人側の主張として繰り返し使われました。これは、被害者のステレオタイプを一方的に作り出し、そのイメージとズレているから、あの人は偽の告発者・性被害者なのだ、とする主張です。

 

第一審の判決直後、控訴人側が開いた記者会見で控訴人は「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張を行いました。控訴人は「引用である」と釈明しましたが、これも典型的なステレオタイプだと思います。この件にとどまらず、今回の裁判の中で、性被害者や女性全般に対するステレオタイプ的な見方が繰り返し持ち出され続けました。

 

例えば、私が早くその場を去りたかったために、シャワーを浴びずに朝5時にホテルを出たことについて、控訴人はこう主張しました。「偶発的な経過から初めて性交に至ったにすぎない相手の男性が宿泊するホテルの居室で、当該相手の男性も使用しているであろうバスルームのシャワーを共有することなど、女性の心理として性交の合意があろうがなかろうが抵抗感、不潔感、羞恥心といった、ないし消極的な感情を覚えるほうが当然といえる」などという主張をしました。もちろん、そのような「女性の心理」が、この社会に存在している根拠は示されてません。

 

また、ホテルから出る際に、私の髪型が前夜と違って結ばれていたことについても、「心理的な余裕が明確にあったからできた」はずだとも主張しました。性被害にあった人であっても被害に遭ったことを周囲にわからないように行動をとる、ということもあるかと思います。何ごともなかったかのように。

 

冷静に振舞おうとする被害者が多くいることを説明してもなお、「本当の被害者なら他の行動をとるだろう」という勝手な論理にすがり続け、私を非難し続けました。こうした文面がふんだんに記された準備書面や書証などの攻撃的な資料が届くたび、また新たな加害が行われているように感じ、苦痛の日々を過ごしてきました。

 

事件直後、被害届を出そうとした私に対し、捜査員が「君の人生が水の泡になってしまうからやめなさい」と言いました。どんな事件でも、「被害者側に沈黙させる方が、被害者のために良いのだ」とされてしまう社会の仕組みの元では、これからも誰かを長期間苦しめてしまうでしょう。被害者が司法できちんと守られること、そしてこれ以上「真の被害者」という勝手なステレオタイプによって、誰かを貶めるような出来事がおきないことを願ってます。

 

この控訴審は新型コロナウイルスの影響により期日が延期されました。そのような大変な時期にもかかわらず、ここまで丁寧に審理していただき、本当にありがとうございました。

 

★★★

 

「第一審の判決直後、控訴人側が開いた記者会見で控訴人は「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張を行いました。控訴人は「引用である」と釈明しましたが、」

 

 

山口氏は民事一審直後の記者会見で「『被害者は、あのような笑い方はしない』と性被害を受けた女性からきいた」という主張を行いました。

性被害者は落ち込むかもしれないが永遠に落ち込んでいたら生活はできない、一生もだいなしになる。性被害者によってその向き合い方はそれぞれ違うので性被害を受けた女性から聞いた話で一つの生き方しかないと誘導するのは?

 

以下は上記リンクからの引用抜粋

開始から48分10秒ほどのところで、「日本平和学研究所」の「タイラ」氏という女性が、性被害に遭った複数の女性から聴いた話として、以下のような証言をする。ちなみに、この「日本平和学研究所」というのは、この日の会見を仕切っていた小川榮太郎氏が主宰する組織だ。小川氏については、各自自己責任で検索してください。私は説明したくないです。

 タイラ氏の発言はおおよそ以下の通り。耳で聴いた通りに、なるべく忠実に再現しました。細かい聞き逃しはご容赦ください。

  1. みなさん最初は、同じ性被害に遭った女性として、伊藤さんに深く同情し、応援していた。
  2. ところが、性被害にあった女性たちは、記者会見や海外メディアからのインタビューに応じて、実際に動いてしゃべる伊藤さんの姿を見て、強い違和感を覚えるようになった。
  3. 私も伊藤さんの映像を見たが、被害者たちからすると人前であんなに堂々と時に笑顔もまじえながら自分の被害を語る姿はとても信じられないということだった。
  4. 話をうかがった性被害者の中には、(被害から)10年以上たっているにもかかわらず、いまだにPTSDに悩まされていて社会生活が困難な方ですとか、(性被害を)連想させるような固有名詞を見たり聴いたりするだけで、強いめまいを覚えたり嘔吐してしまうとか、ご自身の体験を人に話している間に気を失ってしまった体験を持つ方などがいらっしゃいました。
  5. そういった彼女たちの立場から見て、伊藤さんの言動というのは、とても自分と同じような痛みや恐怖をかかえているとは見受けられない。
  6. しかもそれ(←人前で話すこと?)が、一度や二度ではなくて、世界中のメディアや様々な企画で活躍されているのを見て、唖然として、そして確信したといいます。伊藤さんはうそをついていると。みなさんそうおっしゃいました。
  7. 私(←タイラ氏)に性被害を語ってくださった人たちをなんとか支えたいと思って、力になる旨を伝えた。ところが、みなさん、伊藤さんが名乗り出てしまったことで、自分たちはもう名乗り出ることができなくなってしまったと言いました。
  8. また、この判決でなおさらそうなるのかなと思うんですが、今から名乗り出ても、どうせ自分が伊藤さんと同じうそつきと思われて、誹謗中傷の的にされるに違いない、と、第2第3の伊藤詩織だと思われたら困ると、だからもう名乗り出るのはこわくなってしまったと、言ってました。
  9. 伊藤さんは、被害者Aでなく、私だといって顔と名前を出すことが重要だと言った。私もその考えはすばらしいと思う。ですが、私がお会いした性被害者の方々は、伊藤さんが名乗り出たことで名乗り出られなくなったと言った。これはつまり、性被害者という立ち位置を、伊藤さんに独占されてしまって、そこに自分たちが近づくことができなくなってしまった。あるいはそこで自分が手を挙げたら、自分に危険が及ぶかもしれない、誹謗中傷されるかもしれない、と、そういうふうになってしまったということです。
  10. それが伊藤さんの本意でなかったとしても、この一連の出来事というのは、多くの性被害者の、多くの傷ついた女性たちの、本物の過去や(涙ぐんで3秒ほど絶句)本物の人生を……奪い去ってしまった……そういう結果になってしまったのではないでしょうか。
  11. 私は彼女たちの話を聴いて、はやく彼女たち自身の手に彼女たちの人生を返してあげたいと思うようになりました。これまでどんなにつらい思いをして、いまそれを乗り越えようと……して、努力をして、もう、もう一歩踏み出そうとしている時に、こんなふうに、その気持ちを踏みにじられてしまって、こんなことがあっていいのだろうかと、同じ女性として、こんなに不憫なことはないと思います。私のような非力な存在では、なにもできないかもしれませんが、どうか彼女たちの希望をかなえてあげられる日が来るように、一人でも多くの方に力を貸していただきたいと願っています。

 通読していただければおわかりになる通り、タイラ氏は、名前も属性も年齢も何一つ明らかにしていない「匿名の性被害者たちの言葉」をもとに、伊藤さんの証言を「うそ」だと決めつけている。

 しかも、その根拠は、
 「性被害に遭った女性は、人前に出られないはずだ」
 「堂々と海外のメディアに自分の性被害を語れるのはおかしい」

 といった調子の、およそファクトでもエビデンスでもない「観測」に過ぎない。

 百歩譲って申し上げるなら、性被害に遭った女性が、PTSDを患うことや、他人の前で自身の性被害を語ることに強い抵抗を覚えること自体は大いにあり得る話ではある。特定の固有名詞や言葉に強い目まいを覚える人もあるだろうし、証言の中にあったように、話しているうちに失神してしまう女性だって本当にいるのかもしれない。

 私はそこを疑っているのではない。実際に、女性(あるいは男性であっても)が意に沿わない性行為を強要されることは、死に等しい苦痛を伴う経験であるのだろうし、その苦痛を克服するのは、想像を絶する困難を伴う作業であるのだろうとも思っている。

 私が疑いを抱いているのは、彼女が引用している「本物の性被害者」たちが、伊藤さんが堂々としていることや、笑顔を見せていることを理由に、彼女を「本物の性被害者ではない」と判断したその経緯だ。

 そんなバカなことが本当にあるものなのだろうか。

 「本物の性被害者」は、それほどまでに視野の狭い人たちになりおおせてしまうというのか?

 そんなバカな話が21世紀の世界で通用するはずがないではないか。

 バカにするのもいい加減にしてほしい。

 

思うに、
 「本物の性被害者たちは、伊藤さんを本物の性被害者として認めない」

 という、このどうにも卑劣極まりない立論は、その構造の中で、「性被害者」を極限まで貶めている。

 というのも、この理屈を敷衍すると、性被害者は、自分自身が性被害から一生涯立ち直れないことを自らに向けて宣言していることになるからだ。

 「性被害から立ち直るために歩みはじめている女性は、本物の性被害者ではない」

 と、他人に向けてその言葉を投げつけた瞬間に、その言葉を発した彼女もまた、自分が一生涯立ち直れない呪いを自らに向けて発動することになる。こんなべらぼうな話があるだろうか。

 ということはつまり、一度でも性被害を経験した女性は、告発はおろか、笑うことも上を向くこともできないというお話になる。

 仮に、日本平和学研究所のスタッフなり、タイラ氏という女性なりが、幾人かの性被害者に取材したことが事実だったのだとして、その取材対象たる彼女たちは、自分と同じ性犯罪の犠牲者である伊藤さんが、敢然と自らの苦境に立ち向かっている姿を見て、本当に「このヒトの苦痛は本物ではない」「このヒトはうそをついている」と考えた(あるいは「証言した」)のだろうか。

 人間というのは、そこまでねじ曲がった考えに至ることがあるものなのだろうか。

 これが、作り話でないのだとすると、
 「性被害者は、あまりにも強い苦しみのためか、心が歪んでしまって、自分以外の性被害者に対して真摯な共感を寄せることのできない、どうにも狭量な根性を獲得するに至る人」

 てな話になってしまう。

 こんなに女性をバカにした話があるだろうか。

 もう一つ。仮に
 「多くの性被害者は自らの性被害を告発する気持ちになれない」
 「多くの性被害者は自然に笑うことができなくなる」
 「多くの性被害者が人前で堂々と振る舞うことができない」

 という3つの命題が3つとも真であるのだとしても、だからといって、そのことは

 「性被害を告発する女性は本当の性被害者ではない」
 「自然な笑顔で笑うことができる女性は性被害者ではない」
 「人前で堂々と振る舞うことができている女性は性被害者ではない」

 ということを証明したりはしない。それとこれとは話が別だ。

 逆は必ずしも真ではないし、このケースで言えば、まるっきり的外れだ。

 仮に、「性被害を告発する人間は性被害者ではない」などというお話が本当だということになったら、この世界には性被害として認定される犯罪が一つも存在しないことになる。そんな奇天烈な話があってたまるものかというのだ。

 普通に考えれば、性犯罪の被害に苦しんでいる性被害者は、伊藤さんの強さと勇気に感嘆し、その彼女のまっすぐに伸びた背筋に希望を感じるはずだ。そうでなければおかしい。

 とはいえ、私が、現実に日本平和学研究所に集った性被害者から話を聴いたわけではない以上、このうえ断定的なことは言えない。

 なので、ここから先の話には踏み込まない。

 私個人としては、この場では、タイラ氏という女性が会見の場で持ち出した匿名の性犯罪被害者のみなさんの証言を、そのまま鵜呑みにすることはできないということを申し上げておくにとどめる。

 

山口氏の証言は、前段のタイラ氏の証言を核心部分をなぞるカタチのものだ。

 動画では、1時間5分24秒あたりからの1分ほどがそれに当たる。

  1. 伊藤さんは性犯罪被害者ではありません。
  2. 伊藤さんのように必要のないうそ、それから本質的なうそをつく人が、性犯罪被害者だと言って、うその主張で出てきたことによって、さっきタイラさんの話にもありましたが、私のところにも、性犯罪の本当の性被害者であると言って出てきたことによって……(以下やや混乱しているので省略します)
  3. 本当に性被害に遭った方は、伊藤さんが本当のことを言っていない……それから、たとえば、こういう記者会見の場で笑ったり、上を見たり、テレビに出演してあのような表情をすることは、絶対にないと証言してくださった。
  4. 本当の性被害に遭った「#Me Too」の方が、うそつきだと言われるといって、出られなくなっているのだとすれば、これは残念なことだなあ、と。

 あえて感想を述べるなら、「論外」の二文字に尽きる。

 もっと強い言葉を使っても良いのだが、その必要はないと思っている。

 ご本人の言葉を聴いてもらえれば、私が付け加えるべきことは何もない。

 

山口氏の言われる「伊藤さんは性犯罪被害者ではありません。」は刑事で不起訴になったので山口氏は刑法上の有罪にはなりませんでした。なので一連の行為は刑法的には犯罪とは言えません。

 

ただし、民事一審判決では不法行為判決でしたのでこの判決では山口氏は不法行為加害者((不法性行為加害者)、伊藤氏は不法行為被害者(不法性行為被害者)と言えます。(上記の山口氏の会見は民事一審判決を受けた直後の会見でした)

 

★★★

控訴審の最中には山口氏応援の記者が自身のブログで別の匿名性被害者を立ててまた同様の事をしています。

いずれにしてもこんな事をしても山口氏側は裁判を優位に進める事はできません。

 

『今回の控訴審で控訴人側は、いかに私が信用のおけない人物であるかを示すことにエネルギーを費やしました。例えば私が事件当時住んでいた住居は、当時の私の収入では払えないはず、そしてそのマンションのオーナーは実は愛人をたくさん囲っていた、とあたかも私がオーナーに部屋を貸してもらう等の親しい間柄にあったような印象を与えるための無根拠な主張を重ねました。実際は、マンションの部屋をシェアハウスに改造したものであり、全く高額な家賃でなく、自分で働いたお金で支払っていたのにも関わらず。』

これも裁判には全く関係ない事。同じく山口氏側はこんな事をしても裁判を優位に進める事はできません。

 

山口氏側は印象操作より、同意か不同意についてもっと注力すべきでした。

 

 

 

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中村格警察庁長官 伊藤詩織さんを巡る質問に答える

 

 

中村格警察庁長官が22日、就任会見を行いました。中村氏を巡っては、ジャーナリスト伊藤詩織さんが2015年、元テレビ記者山口敬之さんから性的被害を受けたとされる事件で、警視庁が準強姦容疑で逮捕状を取った後、当時、同庁刑事部長だった中村氏の指示で逮捕状の執行を見送ったとされています。

これらの経緯に疑問の声があることについて問われると「法と証拠に基づき組織として捜査を尽くした。何らかの捜査上の判断をしたことは一度もない」と強調しました。

 

参考

 

 

現在行われている民事控訴審ではなく、刑事事件の逮捕状とりけしについて

 

2015年6月8日:
山口氏が帰国したとき成田で逮捕する予定で捜査員が空港に待機していたが、直前に逮捕状の執行が停止される。
直前に逮捕状の執行を停止したのは当時警視庁刑事部長だった中村格氏の判断であった。

 

この事件が単なる男女間のもつれ、ごたごた以上に注目されたのは山口氏にだされた逮捕状が突然なくなった事が事情を複雑にさせています。

 

その真偽はともかく、一度だされた逮捕状が取り消されるのは非常にまれな事なので検察、警察もわかりやすいい説明を少なくとも告訴した伊藤氏には説明すべきでした。

例えば2017年に逮捕状が請求された数は全部で86343件(請求が認められたのはそのうち98.56%)。このうち逮捕状が取り下げが1212件(1.4%)、逮捕状却下が31件(0.04%)。逮捕状の取り下げ、却下は足しても1.44%です。きわめて少ない確率にもかかわらず説明が足りなかったのであらぬ疑いがかけられたのでしょう。この説明責任は山口氏ではなく、検察側、警察側になりますが。

 

 

『Black Box』上梓 伊藤詩織さんが「逮捕状を握り潰した」警視庁刑事部長を直撃