新燃岳の噴火や鳥インフルは、発生以来大変気掛かりかつ心配でしようがなかった。テレビのニュースで映像を見、地元の友人知人や議長とは情報交換はしていたが、やはり一度宮崎に帰って、「百聞は一見に如かず」、現場に足を運びたかった。


 しかし、飛行機が全便欠航だったり、講演会をどうしてもドタキャン出来なかったりで、中々宮崎に帰れなかった。もっと早く帰り、視察や激励をしたかったが、今日、キャンセル出来る予定を全てキャンセルし、やっと帰ることが出来た。

 新燃岳噴火の影響で、28日~29日にかけて、宮崎空港行きの飛行機が殆ど欠航となった。鹿児島空港には飛んでいたが、鹿児島から宮崎までの交通事情と掛かる時間に懸念があった。

 また、講演会の方は、知事であれば、非常時等は特に公務優先であるのでドタキャンも可能であるのだが、今、僕は知事では無く、一民間人なので、主催者側の都合か急病等の理由以外でのドタキャンは非常に難しい。ドタキャンは、主催者やお客様に多大なるご迷惑をお掛けしてしまう上、口蹄疫の関係で去年一度ドタキャンした講演会等もあり、余計キャンセル出来ない状態であった。

 様々な理由があったとはいえ、結果的に帰宮が遅くなり、県民の皆様や関係各位には大変申し訳無く思っている。


 今日の飛行機も、「場合によっては他の空港に着陸するか、引き返す可能性もある」という条件付きのフライトだったが、何とか宮崎空港に着陸出来た。

 知事職を退任したので、僕が余り出しゃばり過ぎると、新知事体制で頑張っている行政組織に対して失礼と思い、こっそり視察させて頂く予定だった。

 が、河野知事と連絡を取り、長峰都城市長にそっと電話したら、「是非、対策本部に顔を出して頂きたい」ということだったので、お言葉に甘え顔を出し、激励をさせて頂いた。

 

 長峰市長や担当課長(宮元先輩)に現況報告・概要説明を受けた。新燃岳の麓や夏尾辺りは灰だけではなく墳石も混じり、とても危険だということだった。尚、夏尾辺りは殆ど通行止めだった。

 今日の午後2時前、3回目の爆発的噴火があったが、都城地域は基本的には天気が良かった。関係者によると、青空が見え、こんなに視界が良いのは久々ということだった。

 しかし、都城地域は民家も道路も一面灰に覆われ、特に、田畑への積灰が痛々しく、噴火の凄さを物語っていた。

 

 あちこち車で視察していて驚いたのが、場所によって火山灰の積灰量にかなりの差があるということだった。それは、ただ風向きによって異なるらしい。この季節は霧島下ろしと言って、霧島連山の北側からの風がもろ都城盆地を直撃する。

 なので、ちょっとルートを外れた僕の実家の方(曾於市方面)は、殆ど降灰はなかった。ところが、都城市・山田町や高原町は凄い積灰だった。場所によってこうも違うものかと驚いた。


 今日一日、全体として降灰はそれほど無かったが、道路の路肩に積もった灰が、車が走ることにより舞い上がり、噴霧jされ、視界を悪くしているような状況であった。

 しかし、今回の新燃岳の噴火は、住民の皆様の通常生活、商工業・観光産業、農業等、あらゆる分野に多大な被害を齎している。まだ、具体・詳細な被害状況や額は示されていない。

 なかんずく人々のやる気を削ぎ、モチベーションを下げるのが最も懸念される。それは、この活火山活動がいつ終わるか分からず、また、いつ爆発するか分からない不安が最も大きい。

 

 とにかく地域住民や県民の皆様方におかれては、通常生活や除去作業等大変だと思うが、どうか気を落とさず諦めず、何とか踏ん張って頂きたい。

 行政、関係団体、住民の皆様が連携・協力し、この難局を乗り切って欲しい。心から、皆様の頑張りに期待したいと思います。

 「きばっど!みやざき!」