昨夜、職員の方々と意見交換会(懇親会)をしていて、ある職員がこういう指摘をした。「知事は会議や議会で居眠りしないのが本当に凄いです」。

 そんなこと当たり前であるが、僕は、各会合や議会で寝たことは一度もない。一瞬でも、うつらうつらしたことも無い。一瞬、他のことを考えていることはある(笑)。他の事とは、前の質問内容とか答弁内容とか、次の質問内容についてとかである。

 これが何故凄いかというと、会議や議会等でどんな立派なことを言ってる人でも、一瞬でも居眠りしたことが無いという人は皆無であろうからである。それは、議員、執行部、報道記者、傍聴人、全てそうである。

 因みに、知事席からは、居眠りしている人がよ~く見える(笑)。


 昨夜も言わせて頂き、これは、どこの講演会でも言わせて頂いているが、職員は基本的に優秀で真面目である。僕の重要な仕事の一つは、彼らのその能力を100%、或いは120%引き出すことであると考える。

 

 やってみせ、言って聞かせて、させて見せ、褒めてやらねば人は動かじ

 話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば人は育たじ

 

 彼らが信頼出来るから、安心して県外に出張にも行ける。今、僕は、満身創痍、地方の権利獲得のため、全力で闘っている。留守隊は、揺るがず惑わず一糸乱れず、全力で職務に専念・遂行されたい。こんな時、酒気帯び運転なんて言語道断である。


 全国知事会で、佐賀の古川知事が興味深いことを仰った。古川知事が、ある識者に「どうやったら、地方分権などのテーマを、世に知らせることが出来るか?」と質問したら、その方が「世の中がアッという事件を起こすことですよ」と答えられたそうである。

 その通りであるが、事件を起こす側にとって、逆風やリスクを一身に背負うことは大変である(笑)。まぁ、仕様が無いが、分かる人に分かって貰えればそれでいいと思う。

 何度も言うが、この世界に入って無傷で生還しようなんて鼻から考えていない。


 しかし、メディアには誤解が多すぎる。

 自民党さんに要求した、「全国知事会のマニフェストを8割飲んでもらえればいい」と言った発言の真意であるが、これまで何度説明しても、未だに誤解されているメディアや評論家がいる。昨日もそれについて聞かれた。

 もう一度キチンと説明する。あれは、マニフェストの全文のプロローグ(前段)とエビローグ(後段)の部分は不要である。つまり、全文の前後の2割(文章全体の量としては2割程度を占める)は余計な文章なので必要無いと言ったのであって、決して、要求を割引した訳でも、ぶれた訳でも無い。

 全国知事会マニフェストのメイン事項の7項目については、「一字一句漏らさず」という要求は最初から変わっていない。改めて示しておく。


 それから、今回の一連の自民党さんとのやり取りについて、「最初からシナリオがあったのではないか?」という批判がある。

 言っておくが、そういうシナリオは一切無い。全て、ガチンコでやっている。もし、シナリオがあるというなら、今回一連の大型地方選や都議選等の自民党敗北や古賀選対委員長の辞任表明もシナリオ通りだったと言うのか? 有り得ない。

 各メディアや評論家が勝手なシナリオを作って、憶測や邪推で物を言っているだけである。


 それから、これも何度もぶら下がり等の取材で言っているが、別に国政に行きたい訳ではない。宮崎や疲弊する地方のために、地方分権を勝ち取りたいだけである。それは、全国の首長の共通の思いであると思う。

 国政というのは、あくまでもその手段の一つに過ぎない。メディアの報道で、手段がいつのまにか、自己目的化して、一人歩きしているというか、暴走しているような気がする。

 全国知事会の態度表明も、今回、二歩も三歩も進んだと言える。今後、各政党のマニフェストにも、地方分権が以前より格段分厚く盛り込まれ、分権は以前より数段進んで行くだろう。正に、我々が意図したところである。