3日(金)尾鈴畑灌地区を視察。畑地灌漑事業に反対されておられる方々が来ておられたので、きりばるダムの出口でちょっと話しをさせて頂いた。その様子を、彼等はデジカムでずっと撮影していた。以前も、確か、県庁の廊下で許可無く撮られた。あれって、どうして一言「撮ってもいいですか?」と断わりを入れないのだろう? 人にカメラを向けるとき、それが、社会生活の最低限の礼儀・エチケットのような気がするのだが・・・・・・・・公人だし、別に隠すことでもないから、撮られても全然構わないのだが、黙って撮られるとどうも違和感がある。経験上、突然、目の前でフラッシュを光らせる写真誌や悪質なワイドショーのような気が、どうしてもするのだ。勝手に撮られてみると分かるが、良い気分はしない。まぁ、そんなことはしないと思うが、過去、勝手に都合良く編集され、流されたこともあった。

 まぁ、そういう人達に「反対だ! 反対だ!」と言われても・・・・・・・・・


 勿論、畑灌事業に賛成の方々も多い。言わずもがなだが、重要な視座は、まず、地域の住民・受益者(3条資格者等)がどう考えていらっしゃるか? そして、県民の皆様がどう考えているか? だろう。その昔、熊本県の川辺川ダム事業のとき、事業同意者の署名に死者が入っていたことが問題になった。やはり、受益者への調査等はしっかりやらなければならない。

 

 年度初めの知事訓示でも話をさせて頂いた。「この世界に入ってから、ずっと感じていたのだが、残念なことに、どうも行政・政治にアレルギーを持っていらっしゃる方々が社会にはおられるようだ」と。どうして、そういうことになったのか? いつから行政不信は始まったのか? 我々行政はもう一度、立ち止まって考えるときに来ているような気がする。このままだと社会も行政も崩壊するような気がする。

 同じ仕事をするなら、住民の方々に喜んで頂いた方が気持ち良く仕事出来るだろうし、感謝された方が仕事に誇りを持てると思う。


 勿論、政治・行政には人々の利害対立の側面が大きい。自己利益や団体利益のぶつかり合いの解決はそんなに簡単ではない。

 どこかで線引きをし、それを執行しなければならない局面もある。しかし、そこにも最大限の信頼関係醸成の努力がお互い必要だろう。

 行政や政治に対する不信・不満は行政サービスを実行する上で最大の障害となる。また、行政政治に対する不信や不満を逆利用しようとする輩もいるから、ことは厄介だ。

 

 行政・政治が万能だとは思わない。しかし、可能性を追求し、最大限努力しなければならない。それが行政の持って生まれた運命だし、役割だろう。

 行政・政治嫌いには何か理由があると思う。我々が反省すべき点も多いと思う。

 それにしても、今日の政治・行政に対しての不信・不満は、国政・地方行政も含め深刻である。

 県の官製談合や裏金の問題もしかり、行政・政治への信頼・信用回復は、制度を改善・改革するだけでは築けない。

 

 視察からの帰り、川南町の「ゲシュマック」という「あじ豚」の店に寄った。トンカツサンドを買った。大変美味しかった。

 一生懸命頑張っておられる方々を見ると、ホッとする。