せんたく(地方政府創造会議)に出席。「船中八策」をもじって「せんたく八策」。まるで、幕末の志士である。

 地方の首長15名程度の集まりであったが、どの方も熱い御仁であった。あのメンバー等でこの国・政府を運営・経営出来たらさぞかし面白いだろうな~とも思った。

 少なくとも、そこには「希望」が存在した。


 行政支出総点検会議にも出席。首相の肝煎り、内閣官房主導で立ち上げた、所謂無駄ゼロ会議である。その首相が突然の辞任表明。

 その初回に発言させて頂いた。「この会議自体が無駄にならないように・・・・」。

 この会議も今後、どういう風に展開していくのか? 先行きは不透明になった。


 日テレ「メレンゲの気持ち」収録(10月11日(土)昼12時~OA予定)

 テレ朝「ぷっすまSP」収録(9月29日(月)19時~OA予定)


 リーマンの友人からメールがあり、「社内はまるで戦場のようだ・・・」と。そりゃぁ、そうだろう。このままだと、もしかしたら、リーマンだけでなく、世界が経済・金融不況・恐慌戦場になりかねない。


 89年、東西冷戦終結後、世界の経済はアメリカ一強だった。ITバブル→金融バブル→住宅バブル・・・・バブルはいつかは弾ける。いつまでもアメリカ一強の世界でない。普通に考えれば分かる。ユーロが下落したので、相対的にドルは堅調だが、金融不安は、アメリカの実体経済を確実に冷え込ませるだろう。最も警戒しなければならないことは、ドルの暴落である。

 

 欧米・中国等の景気減速は確実である。欧州委員会も成長率を下方修正した。

 世界経済の膨張・拡大は一旦収まり、収縮するだろう。そんなことは当然である。このまま、いつまでも拡大成長が続く訳がない。

 大体、今までが異常だったと思う。

 

 世界の景気が減退する中、日本での景気・経済対策は勿論必要だが、この超低金利と財政赤字で、多額の財政出動による経済・景気対策の余地と効果は極めて限定的と言える。つまり、それだけでは、真の景気回復は望めない。

 ましてや、都道府県や市町村レベルでどうこう出来る範疇では、最早無い。宮崎だけが景気が悪いのではない。全国津々浦々、そして世界の景気が後退しているのだ。

 大体、何に対して、どこの基準に対して、今が景気が悪いと言われているのか分からないが、そもそもそこの基準値が異常だったのだ。


 国の景気対策は、90年代散々やったような「付け焼刃的、応急措置的、選挙対策的だけに終わり、結局借金が膨らんだだけで、社会保障もままならない・・・・・・」にならないように、同時に中長期の展望とビジョンと施策が必要である。余程、慎重にかつ戦略的に実施しないととんでもないことになってしまう。ただのバラマキ等で終わってしまうと、この国の屋台骨がぐらつくことになる。

 今日の朝日新聞のインタビューでも言ったが、少子高齢と人口減少社会の中で、税制体系の一体的改革も勿論必要だが、この国と地方の形、統治システム、制度設計、産業・社会構造、国家戦略、国民・県民全体の意識の有り方等を根本的・抜本的に変えない限り、この国の全体の今のジリ貧や閉塞感は未来永劫続くことになるだろう。


 このままの状態で、個人消費や設備投資が上向くとは到底思えない。給料が上がるとも国民負担が少なくなるとも、物価が下がるとも思えない。


 少し観念的になるかも知れないが、最も大切なのは意識の持ち様だと思う。「気」の問題だ。「変わる」「変える」ことだ。それは、政治家、役人、市民、全てが変わることだ。

 不景気、不景気と嘆くより、個々人が、価値観や生活自体を変えることも含め、今、一体何をすべきなのかを真剣に考え、希望という英知を結集し、前向きに行動するときである。人が持っている最大の力は「希望力」である。

 希望が貴方を捨てたのではない。貴方が希望を捨てたのだ。

 行政として何が出来るか?もさることながら、僕は、僕個人として宮崎や地方に何が出来るか?にトライするために宮崎に帰って来たのだ。

 少なくとも、僕は、希望を捨てない。それが、「生きる」ことに他ならない。