旭山動物園の再生・復活のストーリーや取り組みには、地方再生・活性化のヒントが沢山あった。彼らは多くのことを教えてくれていた。

 まず、様々な、動物の見せ方の創意工夫がそこにあった。動物の生態や行動を間近にかつ裏側から見せる工夫があり、ヒトが動物を見るというより、ヒトが動物に見られるという視点が強調されていた。

 

 それより何より、重要なことは、関係各位の熱意・情熱・執念といったものがひしひしと伝わって来た。驚いたことに、それは園内の動物にも連鎖していて、彼らが自覚しているのだ。「自分らも再生・復活の一人、いや、一匹・一頭である」という、ある種の主張を動物各自が持っているのである。

 特別な動物がいる訳では決してない。しかし、その自覚により、何でもない動物が何か意味をもって、スペシャルに浮き出て来るのである。


 宮崎の観光スポットの磨きかけや宮崎全体の浮揚・活性化は、今後、ここに学ばなければならないだろう。宮崎だけじゃなく、地方全体、国全体は、旭山に多くのことを学ぶべきであろう。