深夜、政経の勉強。丁度、日本国憲法の基本的人権あたりをやっていると、突然、携帯に悪戯電話があった。高校生くらいの若い男女が、約10人くらいのグループで、それぞれの携帯からかけて来るのだ。無言で切る奴もいれば、「はげ!」とだけ言って切るやつ、ふざけた声で「そのまんま西さんのファンなんで~す・・・・」とか言うやつ、こんな奴らにも基本的人権を尊重しなきゃいけないのか? とふと思う。「私人」の行為を私的自治の原則を理由として放置してはならない(憲法の私人相互間の適用)。全くその通り。悪戯電話は何回も何回もかかって来る。時には、非通知だが、殆どが堂々と自分の番号を通知して来る。注意しようと、こちらからかけても直ぐ切られる。奴らの携帯番号から持ち主を特定できないものか? そして、何らかの処置をすることはできないものか? 確か、ストーカー法や迷惑防止条例あたりが適法か。でも、確か条文は「極めて不快で迷惑な行為に及んだ場合・・・・・」なんて言ってたっけ。どれくらいが、「不快で迷惑」なのか基準が極めて曖昧である。
 12時30分から、約30分の間に、30個分の着信履歴が一杯になった。1分に1回の割合である。「マラソン勝負しろ!」「可愛い子ここにいるよ!声を聴かせてやろうか?」「おー!おー!」「レイプなんかしてんじゃねぇよ!」それは、どっかのテレビ局の元社員だっつうの!等など。誰か何か言う度に、後ろでグループの歓声が聞こえる。きっと、酒飲んで宴会かなんかしているのだろう。しかし、どこから電話番号漏れたんだろう。住基ネットかな? なんて・・・・・・今日日、電話番号なんてどっからでも漏れる。完全守秘なんて不可能である。
 公序良俗(90条)という概念がある。良俗というのは、善良な風俗、つまり正しい道徳心である。しかし、IT社会、高度情報化社会になり、より高度なモラルが必要とされる時代に、インターネットや携帯電話の世界には、インモラル・モラルハザードが氾濫している。きっと、このまま行くと、人が内なる内面に持つべきモラルまで法律で細かく拘束しなければならない時代が確実に来る。窮屈な時代になる。そして、多くの若者は無知でスキルを持たない人間になり、アノミーが成立するのでは無いだろうか? 先のW杯でも、若い偏狭なナショナリスト達が、意味無く、日の丸を振っていた。彼らには、国家の大切な情報が開示されない(例えば、増税や物価上昇、社会システム、その他の知らぬ間に国民を縛る法律等)。いや、情報をキャッチしようともしない。そのうちに、「聞いてないよ!」と、暴動が起こる。充分考えられるシナリオだ。今の、有事法制定は、その時のためなのかも知れない、ふとそう思った。