どうやら本人理解不能らしいので、「美学」についてもう少し説明しよう。僕の言う「美学」とは、この場合「敗北」から何が生産されるか? 何を学習するか? という「ある視点」「ある行為」の意味である。
「ピンチは絶好のチャンスでもある」元三重県知事の北川氏の言葉である。別に北川氏が独創した言葉では決して無い。県庁の12億円にも上るカラ出張費(不正)が明るみに出たとき、ときの総務部長・村尾氏(旧大蔵省からの出向職員)が「これは三重県政始まって依頼のピンチです」と当時の北川県知事に進言した。すると北川知事は冷静に「ピンチはチャンスでもある。今、県庁は生まれ変わるチャンスだ」と言ってのけたという。その言葉と感性に村尾氏は驚愕したらしい。我々在野(民間)では、そんな発想「美学」はごく当たり前にある。いや、あると思う。少なくとも僕は持っている。しかし、それが官僚感覚では新鮮であるらしかった。僕は、個人的に村尾部長が驚いたことに驚く。
リーマンのN氏は今回「負ける」ことしか視野に入ってない。その負のエネルギーを正に転換する発想「美学」が欠落しているといえる。自然科学は最大の比重をもってそういうことを教示しているのに。
西武(コクド)の元総帥堤氏が証取法違反容疑で逮捕された。勿論、虚偽記載等、ルール違反は悪いことである。厳しい糾弾と追及があってしかるべきである。しかし、西武が戦後の日本経済に及ぼした正の利益と影響、社会貢献、いや国家貢献等も並行して論じられるべきである。勿論、不正による負の影響も。それが民主主義の「美学」である。民主主義は常に「正」と「負」が同居しているのだから。不当な「バイアス」はやはり問題化されなければならない。
同じく、U教授が有罪であるか無罪であるか? はたまたグレーで終わるのか? 司法・司直が判断するものである。その判断に真摯にかつ誠意を持って向き会うことが氏に課せられたミッションであることなど今更言うまでも無い。(個人的には、反小泉派・反竹中派としての過剰な仕打ちだと思っている) しかし、もっと重要なことは、氏がこの国の経済再建に有用なヒントとスキームを今後どう「美しく」構築してくれるか? だと僕は考える。(しかし、最近あらゆる方面でどうも早稲田派は不利だな~)
僕の考え方はおかしいだろうか? 仮にこういうような考え方「美学」を持った人間が宮崎に行ったら、やはり「宇宙人」とか「黒船来襲」とか「よそ者」とか言われるのだろうか? 当然「いじめ」「虐待」には合うだろうな。 「芸人上がり」とか「問題児だったくせに」等と揶揄・誹謗・中傷されるだろう。そんなことは百も承知・覚悟している。まぁ、「問題児」等と役人に揶揄される筋合いは無いのだが。どっちが致命的な「問題児か?」である。まぁ、その辺は穏便に穏便に。置いといて。でも予算配分や入札などで冷遇されたりすると辛いな~。でも、十分有り得るな~。役所側の「美学」は堅牢だからな。まぁ、「いじめ」や「虐待」を「試練」と受け止めるか否かは、それこそ「美学」の問題であるけど。
宮崎県北諸県郡山田町(2006年2月、隣の都城市と合併予定)に、町が売り出した土地がある。町へのIターン、Uターン促進、地元の住宅問題の解決・緩和、活性化等の施策であろうと考えられる。1区画80坪~100坪くらいの土地を、1坪9000円~1万円で20数区画売り出している。現在、半分くらいが売れているらしい。もし売れ残ったら、3区画分くらいを売ってくれないか? と打診したところ、町の議会に諮るらしい。偉いことになった。場所も見ていないし、まだはっきりと買うことに決めた訳でなない。ただ、買えるかどうかを問い合わせたのだ。それなのに議会とは。穏やかではない。まぁ、いかにも役所仕事だという感じがしないでもないが。ある意味、正当である。
山田町に「そのまんま東」が居住することが問題なのか? 俺は迷惑施設か?(笑)。まぁ、そうかも(笑)。 それとも3区画をまとめて売ることが問題なのか? それともほかに問題があるのか? 分からない。 ホリエモンじゃないんだから、別に一帯を買い占めようとしている訳でなない。売れ残ったら、広めの一部を購入出来るのか? と可能性を聞いているだけである。都会で生活していた人間が地方にUターンして、そこで納税者になろうとしているだけである。田舎の様々な住環境はどのようなものなのか? 生活者の視点で体験しようとしているのである。そういう特殊な「美学」を持った人間は、地元の「美観」を損ねるのだろうか?