どうやら、アメリカ(ブッシュ政権)の思惑通りになったようである。 ブッシュ大統領は、近々、間違い無く、中東にドラマティックなアクションを起こすだろう。 ブッシュ大統領は、もともと兵器産業(企業)の支えをバックに票を集めた人物である。戦争が勃発すれば、兵器産業は基幹産業にもなり得、確実に発展する。 これで、京都議定書の件やCTBT、ミサイル防衛構想などの問題にも正統化の要素を見出した。 同時にアメリカや他の国のナショナリスムに火を点け、大義名分のあるジハードとして堂々と兵器を消費できる。 アメリカは益々強大になり、アメリカの世界に対する単独独裁支配の実行と中東戦略の成功は最早時間の問題となった。アメリカに逆らう国や政治・宗教団体は皆無になり、善悪の二元論だけで考える単純思想・経済・政治などのアメリカのシステムが世界システムになる。 まさに独壇場である。 日本が提起した京都議定書は消滅し、つまり、資本主義が発達すれば地球環境などお構いなし、CTBTなどは言うに及ばず、まさに核兵器作り放題の図。 また、ミサイル防衛構想で、ミサイルを世界中の各国へ向け配備し、人類史上最強の力による独裁者となる。 人類の歴史の中で、これまで23あった文明の崩壊の原因は、例外無く、冨と権力の集中であった。 この史実をアメリカは了解しているのか? アメリカファースト。 アメリカは世界の5%の人口で、世界全体の30%のエネルギーを消費している。 それらは益々エスカレートするに違いない。 僕は決してテロ行為を擁護している訳では無い。 言うまでもなく、テロなどの卑劣極まりない非人道的行為には、断固たる態度で臨むべきである。テロによっても、システムや秩序・自由が犯されないことを、新しい時代を創っていく見識にしなければならない。 しかし、反グローバル主義・市場原理主義への厭世観を単純排除することが新時代の政策として有効だとはどうしても思えない。 だが、 残念ながら、そうせざるを得ない状況を、イスラム原理主義のテロ集団は作り上げてしまった。空から降って来た、革命のハルマゲドンは、独裁という強固で最もクライシスなハルマゲドンを、どうやら創造してしまったようである。