13日(月)黒部ダムツアーから帰宅して、夕方、駒沢をいつものようにジョッグしていたら、どうしても富士山に登りたくなった。10キロ走った後、家に帰って、富士の天候を調べると、奇蹟的な晴れの予報。「よし、昨夜のリベンジ」とばかりに、慌てて荷物を造り、車のトランクへ投げ込み、一路富士山へと向かった。早川と吉川を誘ったら、二人ともノリノリで、車の中で大はしゃぎ。早川は10年程前に、8合目で、吉川も同じく8合目でリタイアした苦々しい敗北を味わっているらしい。彼らにとっても今回が真のリベンジである。僕は、勿論、初めて・・・・・・・・高校時代、その頃全国的に強かった、ハンドボール部と山岳部どちらかに入部するか迷っていたところ、山岳部の練習を見に行って止めた。当時、山岳部の練習は、ブロックを三枚背中に担いで、淡々と町中を歩くという地味なものだった。く、暗い。  それから、自分の人生の中で「山」という存在にはとんと縁が無かった。  富士山に登りたがっていた穴田君、小布施さんを誘おうと思ったが、なにせ急な話なので、準備等の対応が間に合わないだろうと思い、断腸の思いで断念。「穴田君、小布施さん、まことに申し訳無い」の心情を胸に、東名高速に乗る。  車中、山男の歌を口ずさみ、心あらぶる。 高速道路を御殿場で下りて、インター近くのレストランに入り、3人で景気付けの最後のとんかつを食べた。まさに、「とんかつ食ってうまかった」の心意気。 夜の富士スカイラインに入ると、満点の星、そして三日月。8月11日~20日まではマイカー規制とやらで、我が車では入れず、麓のPに半ば強引に駐車させられて、そこからはバスかタクシーで5合目まで行けとの指示。まったく行政はちゃっかりしている。契約のバス、タクシー会社ぼろ儲けの図である。しかも、夜11時、既にバスは無い。仕方無しにタクシーに乗り、富士宮口5合目まで、約4800円也。 「けっ!」とんだ出費である。 途中、海抜2300mを越えたあたりから、眼下に雲海が・・・・・・非常に綺麗。えも言われぬ幻想的な景観。早川は悪魔の絨毯だと呪文を唱えている。 そもそも、富士山に登りたいと言い出したのは、何を隠そうこの早川。「何故に?」 と理由を聞くと、「友達に会いたいからです」と、何やら不可解な返答。つっこんで聞くと、彼は、何でもUFOと交信でき、しかも宇宙人と友達らしい。昔、宇宙人に風呂を覗かれ、それから友達になったのだそうだ。 UFOとの交信のために最も適切な場所が富士山頂なのだそうだ。 それは面白い。小生もUFOとやらを一度でいいから見てみたい。「小生でも見えるか?」と彼に問えば「純粋な心の持ち主にしか見えない」と嫌味をほざく。 海抜2400mの富士宮口5合目で、キャツら二人はちゃっかり、金剛棒、頭につける懐中電燈、軍手等を小生のポウケットマウネーで買いやがって、したり顔。 それだけではなく、麓のコンビニでは、チョコレットだの、飴玉だの、ビーチボールだの、インスタントカメラだの、チーカマだの、花火だのと、たっぷり買いこみやがって、まるでピクニック気分。大体、富士のどこでビーチボールを使うのだ?  まっことに、大和霊山、明峰富士山様をなめくさっとる。 まことにもってけしからん。  そんなこんなで、5合目出発は午前零時丁度。地上気温15℃。ご来光予定時刻、午前5時半。 空にはお星様。流れ星ちょびっと。UFO無し。  いざ、「天気晴朗なれど、風強し、皇国の興廃この一戦にあり、全員一層奮励努力せよ」の掛け声高らかに、意気揚揚と出発。  この続き、サンスポのコラムに書くため、失敬致します。それでは、後日、コラムの方で・・・・・・