14日(月) 午後、16時から、早稲田のリーガロイヤルホテルで、雑誌『FLUSH』の取材(今月22日発売)を受ける。大学というアイテムを、僕は、自分の中で、何にどう昇華させているのか? 自問自答しながら、インタビューに答えて行く。
 本当は、今日から授業開始。僕の勘違いで、16時20分(5限)の授業(英語音声学)があったにもかかわらず、その時間に、取材を入れてしまった! 最初っから、大きなちょんぼ!
 14日は、久々に、オールキャスト揃い踏み。春から赤羽に職場が変わった今泉さん。早稲田の一枚看板である(このHPの表紙の顔)。彼の今回の最大のショックは、石原慎太郎氏が東京都知事に再選したこと。「石原は、福祉が分かっていない!」が彼の最近の口癖。
 そして、相変わらず、背の高い松橋さん。松橋さんとは、今回、偶然にも、英語40で一緒。教室の一番前で、スティーブンとか言うイギリス人の英語教師と、宝塚のような立ち方で、いきなり何か会話していたのには驚いた。 去年の秋から、身体の調子をくずして、学校を休んでいた松橋さん。 久々に元気そうだった。「最近、バイト先の上司に気に入られてしまっちゃってさ、営業やらないか? って誘われてるんっす!」宝塚の男役のように話す彼女! 彼、いや彼女は、英語の授業の時、自己紹介で、「I am actor!」と断言していた。 actress ちゃうんかい? 
 驚いたのが、山川知子女史。 彼女、1年次の成績が、何と、オールA(優)だっという! やられた! 僕は、1年の時、2個だけBだった。 彼女は、早くも、総代の権利を掌握している。 
 それを聞いた唯是君は、色のついたサングラスで、ハンバーグ定食を貪りながら、一言「山川! お前、何人の教授と寝たんだよ?」 まるでヒポクラテスだ。 でも、彼は、自分のことをゼウスだと言った。 ある意味、当たっているかも知れない。 
 一方、高橋君は、今度4年次で、52単位取らなければ卒業できないらしい。これは、二文の記録らしい。 4年次、最大に履修できる単位は、48まで! 学校側に、52まで認めてもらった理由は「茨城沖で、北朝鮮船が座礁し、重油がこぼれて、母がパートができなくなったから・・・・・・」という意味不明の理由。 それを認めさせるのが、彼の凄腕だ! 
 文学部のリトルデヴィ夫人こと、福島ゆり嬢は、今年4年なのに、何と、体育で柔道を履修したという。2年前から、柔道着を用意して、この日を待っていたのだという(意味不明)。 就活(就職活動)のかたわら、柔道をやるのだそうだ。身長150cm、48kgの彼女は、柔ちゃんに勝つのが目標らしい。「うち、勝つで!」 高らかな大阪弁が、学食に木霊した。
 彼女が、「祭りやろや! なぁ、ヒガピョン! 祭りやらへん?」の一言で、文学部祭を企画。 どうやら、奴ら本気のようだ・・・・・・「ヒガピョン、たくろうさん好きやろ? たくろうさん呼びましょうよ!」「ちょっと、変わった人呼びましょうよ!」「田代まさしさんがいいんじゃない?」「中島らもさんは、必須やな!」「俺は、三輪明宏さんがいいな~」「勝新さん、来ないかな~」「渋谷のオカマバーのたかしさん、呼びましょうよ。店やってもらいましょうよ!」 「大量破壊兵器や生物化学兵器のコーナーを作らないとね! 勿論、レプリカでいいんですけど・・・・・・」「一画に宗教専門のブースを置こうや! 折伏コーナーや!」「自治会のMOF担どうしよう?」「株売ろうよ!」「サーカスコーナーは?」「今泉さんの、キリストの十字架ショーってのは?」「東さんは、代表ですから、うちの代表は、総書記と呼ぶことにしましょう!」・・・・・・・・一体どんな学園祭になるんだか? 信じられないことに、唯是君が早速、企画書を書くらしい。 こいつら本気か? そんな企画書、通る訳無い! 「10人くらい、発起人書いとこか?」と、福島が言いながら、いない人間も列記して行く。
 ふと周りを見ると、誰もいない。警備員の人が、2階から、「そこの学生さん達! いい加減、もう帰って下さいよ! もう直ぐ、電気消しますよ!」 時計を見ると、夜10時30分。
 僕らが学食を出るか出ないかくらいに冷酷に電気が消える。真っ暗。外も真っ暗。もう学校に、誰もいない。文キャンのスロープを、皆でよろよろと下りていたら、門が閉まりそうになった。 慌てて、皆一斉に走り出した瞬間、皆の映像が、僕の中で止まった。星が一つ一つ、僕らを覗いていた。見ると、横に、濱ちゃんと松ちゃんも並んでいた。 
 僕は一体、後何回、このスロープを駆け下りれるのだろう? 後何回、彼らと走れるのだろう? 後何回、四季を繰り返せるのだろう? 後何回、「掛け替えの無いもの」について実感できるのだろう?