一応あそこのコースでの自己ベストではあるが、やはり惨敗と言える。最初の1kmを3分37秒で入った。設定は3分40秒だったのでほぼ予定通りだった。しかし次の1周が4分37秒(設定4分20秒)、2周目が4分32秒(設定4分20秒)もかかった。
谷川さんは僕が赤坂御所で11分30秒を切ったことを既に知っていて、かなり驚いていた。情報ソースは、このHPを読んだ訳ではなく、陸上界から入って来たと言っていた。水内君もあるTV局のスポーツ部のマラソン担当から聞いたと言っていた。別に隠している訳ではないので、情報が回るのは一向に構わないが、この手の情報というのは回るのが早いなとちょっと驚いた。そして皆が何気に注目していることも分かった。
その谷川さんがレース後言っていた。「後ろから見ていて1周目は素晴らしい走りだった。噂通り、相当走りこんで来た走りだった。この走りでこのまま行かれたら絶対叶わないと思った。しかし2周目で落ちたので、あれ? どうしたのかな? 急に体調でも悪くなったのかな? と思った」と。
自分でも分からなかった。辺ちゃんのアドバイスを半ば無視して、26日以降もインターバルをやった所為か? それともアップの時間の無さ過ぎが原因か? 2周目、3周目が伸びなかった。あそこにはやはり魔物が住んでいるような気がする。いずれにしろまた新たな目標・課題が出来た。
しかし今回のレースはまたまたレベルが上がっていた。寛平さん曰く「レベルが高過ぎて参加でけへんわ」 各人、相当練習して来ていた。それは各選手の足を見たら直ぐ分かる。だから面白いレースが出来るのだろうが。特に一般女子の瀬戸さきさん。次回の秋は、順位的には多分瀬戸さんが良い線行くと思う。彼女とは3月に朝日新聞で対談させてもらった。その時走りに対する並々ならぬ情熱と意気込みを聞いた。中学時代、仙台で800mの選手だったらしい。小学校の頃ちびっ子マラソンで全国大会にも出た彼女が、本気で練習し一般女子のあのハンデで走られたら僕等は叶わないと思う。
昨日、今日は10~12kmのjogにして、また明日から本格的な練習を始めるつもりである。昨日は燃え尽き症候群(バーンアウト)状態で、伊集院君のTBSラジオのゲスト講師で「個人情報保護法」の講義だったのだが、始終ぼーっとして精彩を欠いた。伊集院君から「魂の抜け殻みたいですよ」と言われ、まさに当たっていると思った。伊集院君はまた「プロのメダリストと一緒にきちんとした表彰台に上がっている芸能人は東さんだけでしょう? 一体貴方は何者なんですか(笑)」とも言っていた。ほんと、47歳で表彰台に上がって、早稲田の政経通ってる俺って一体何者なんだろう(笑)? 
とにもかくにも新しい闘いが始まる。秋の大会はもっともっとレベルアップするだろうし、熾烈な闘いになるだろう。デリマ選手とのハンデも僕の予想通り、2分くらいには広がるだろうし、西野君と谷川さんと僕はまたハンデ無しのスタートになるに違いない。森脇君や水内君、ワッキーなども今以上に練習してくるだろう。秋には48歳。40代チームの駅伝も後2年である。
その前に僕は山中湖があるし、秋に向かってのハーフ80分切りという大きな課題が横たわっている。いつまでも燃え尽き症候群なんて悠長なことは言ってられない。今日はこれから駒沢jogである。この1週間くらいは1年で最も美しい景観を楽しみながら走れる週間である。走り始めてから今年で11回目の桜である。花見のお客さん達から発せられる酒宴の甘酸っぱい匂いと見事な桜吹雪のロードを今回も走れる幸せを想う。人はこの時期を「夢見月」と呼ぶ。「夢」とは「桜」のことを意味するらしい。僕は後何回この「夢」を見られるのだろうか? 毎年そんなことを徒然に想いながら走っている。