出水市に行ったのは初めてであった。「鶴の里」。人口約4万人の市であるが、鶴の里として全国的に有名である(知る人ぞ知る)。市内を走ったが小ぢんまりした中々良い町だった。図書館が博物館と同じ建物の中にあり、とても風流で、武家屋敷郡も情緒豊かだった。町の中央を流れる川の畔にはジョギングコースが造ってあって、老夫婦が散歩をされていた。川には、鍋鶴の番が二羽。とても良い感じだった。町を走ると、そこら中に貼られた11月にある美川憲一さんのショーのポスターや、北野大先生の講演会のポスター、時任三郎さんのライヴのポスターなどが目立つ。「皆、色んな場所で仕事してるんだな~」なんて思う。
しかし、どこの町にも言えることだが市の中心のアーケード街はシャッター通りと化し、残念ながら寂れていると言わざるを得なかった。とても残念であるが仕方無い時代の潮流といえよう。
鉄道の衰退とモータリゼーションの発達が、大駐車場を完備した郊外型大型小売店舗を出現させ、発達させた。同時に、人々の生活・市場環境が大幅に変化した。どの町も同じである。そうやって時間と共に町形態は変化して行くのだ。それらに無理やり抵抗しようとしても、時代の大きな波にはやはり逆らえない。
市内を一通り走ってから、市の陸上競技場でインターバルをやった。地元の陸上クラブの方達や出水中央高校の陸上部の選手達が練習をされていたので、一緒に練習した。400m(80秒)、リカバリー200mを10本。その後、中央高校の部員と一緒にグラウンドにトンボをかけた。何か、高校の部活みたいで新鮮だった。
練習が終わって、コインランドリーで汚れ物を選択しながらアイシングをし、宿泊先のキングホテルで温泉に入った。露天と檜湯でとても良い湯だった。走り+コインランドリー+アイシング+温泉・・・・・・いつものルーティンワークである。地元の「大安」という家具屋さんの社長に聞いたのだが、ここのキングホテルの社長はマラソンが大好きなのだそうだ。自身、55歳であるが今でもフルマラソンを2時間台で走られるらしい。若い頃、駒沢の競争部にいた実績を持ち(現在の駒沢の高岡監督はその方の一つ先輩らしい)、今でも毎日10~15km走っているらしい。凄い。やれば出来るのだ。僕もちょっと自信というか、希望が持てた。55歳でもサブスリーが出来るのだ。その社長は、12月の青島太平洋マラソンを走られるらしい。氏は市の観光協会長をされていて、生憎30日~31日は出張で東京に行かれていたのですれ違いで会えなかったが、電話で話しをさせてもらった。「青太のときは是非一緒に走りましょう」とか言われたが、まだまだついて行けないと思う。サブスリーに入るのは少なくとも後1年くらいはかかるだろう。
出水市には、「鶴マラソン」というマラソン大会がある。2月に行われるらしい。今回は、アテネで6位だった諏訪選手が招待選手らしい。再来年は是非、僕を呼んで欲しいもんだ。再来年の2月だったら、もしかしたらサブスリーの仲間入りをしているかも知れない。しかし、最近、地方自治とマラソンにしか興味が無くなっている。というか、それらが生活の中心というか、全てになっている。これでいいのかな? 何か心配だな~