25日に発売されたファンキーモンキーベイビィズの「そのまんま東へ」がオリコンを上昇中だという。大変喜ばしいことだ。
 先日、静岡の恒吉からメールが入り、彼らの全国ツアーが決定したことを知った。何でも、2月中旬に静岡にやって来るらしい。それで、一緒に来ないのか? という問い合わせだった。
 
 しかし、宮崎の友人が宮崎のタワーレコードに買いに行ったら、無かったらしい。そういえば、僕の本も無かった(笑)
 
 26日深夜、とても寒く、身体が冷え込んだので、家の近所のサウナに行った。
 深夜ということもあり、中には見知らぬ中年の男性と僕だけだった。その中肉中背の男性と僕は、少し離れて湯船につかっていた。すると、突然、その男性が口笛を吹き出した。ちょっとアルコールが入っている様子だった。
 その口笛がやたら上手かったのだ。
 曲は、「ケ・セラセラ」。
 森の奥から聞こえてくるような情感たっぷりの口笛だった。
「人生なんてなるようになるさ~♪ そうさ~なるようにしかならないさ~♪」
 彼は、まるでこれまでの自分の人生や経験を見詰め、その景色を口笛の曲に託しているかのようだった。
 
 「ケ・セラセラ~♪」
 これは究極の哲学である。そして究極の宗教観でもある。哲学があまりに完全過ぎて、ある意味「逃避」とも曲解される場合がある。
 
 そういえば、映画「THE 有頂天ホテル」で、松たかこ氏が言った長い台詞の中に作者の主張が込められていると僕は考えている。
 「あなた、本当は逃げたいんでしょ? 正義の記者会見なんかやりたくないんでしょう? 逃げて、悪徳政治家を続けたいんでしょう? 逃げなさいよ! 逃げるべきよ!・・・・・・・・・・・自分で思った通り、自分に正直に生きなさいよ。後ろ指さされたっていいじゃない! カッコ悪くたっていいじゃない! 誰に何を言われたっていいじゃない! 言いたい奴には言わせておけばいいのよ!・・・・・・・・・」
 
 彼女の言葉は「結果・結論」までは言及してなかった。が、しかし、恐らくその後には「・・・・・そして、その後は、なるようにしかならないわよ! 結果の全ては、ケ・セラセラよ!」と続くのではなかろうか? と考えた。
 
 隣の中年の男性をちらりと見た。男性は目を閉じ、うつろいがちに口笛は続いていた。
 彼のその夢想的・刹那的なメッセージは、彼自身に問いかけられているのか? はたまた僕に問いかけられているのか? 判別することは出来なかった。