意味が分からない。何を考えているのか? 福島さんや藤井さん、何故、18番でドライバーを振らなきゃならないのか? 飛ぶのをギャラリーにひけらかしたいのか? 勝負したいのか? 
 分かるよ。18番は短いから、セカンドがラフやバンカーに入っても、まぁパーセイブは出来る。ならば、ちょっと曲がっても良いというリスクを背負ってでも一か八かドライバーで攻めて、70~80を残し、アプローチ勝負に持ち込みたい。そしてバーディを取りたい。宮里さんとは4~5ストローク離れているから、ここで攻めなきゃ! 勝ち目は無い。気持ちは分かる。
 
 それにしても、仕掛けはTショットからではない。もしそこで崩れたら、後々、明日最終日までそれを引き摺る可能性がある。
 最終日、最終組、2ストローク以内差くらいだったら、Tショットからの勝負も有る。
 
 しかし、どんなに飛んでも、ラフやバンカーだったら何にもならない。でも、下手に飛ぶ選手は飛ばしたくなるらしい。
 まだまだである。飛んでも、ラフやガードバンカーからはセカンドが格段に難しくなる。特に右のバンカーだったら、セカンドはグリーン左を狙うしかなくなる。そこにはまた深いラフと深いバンカーが待ち構えている。
 
 飛んで、万が一フエアウエーに70Yくらいを残したとして、セカンドを100%確実に2m以内に寄せられるか?その自信があるのか? そしてパターを入れらる自信が100%あるのか?
 それより、110~120残しても良いから、Tショットはフエアウエーをキープするべきである。自分の距離を残すべきである。つまり、PWかAWできっちり打てる距離を残すべきである。 そのために、普段からPWかAWで、ライが良ければ、畳2畳分内には確実に落とせる練習を死ぬ程やっとくのだ。
 それがプロだ。
 
 それにしても解せない。どうも解せない。キャディーさん達は何も言わないのか? あれじゃ、勝てない。ていうか、ここのところ勝って無い理由が分かる。
 
 宮里さん、圧勝だと思う。理由は、クレバーである。ステディである。冷静である。ゴルフで最も大切なのはこの3つのメンタルである。これらは技術以上に大切である。それらを兼ね備えた彼女はまだ20歳。空恐ろしい20歳である。
 
 刻むところは我慢してきっちり刻む。攻めるところは思い切って攻める。18番なんて365Yしか無いのに攻めるところでは無い。しかも右ドックでフエアウエーは狭い。
 230~240の地点にきっちり確実にフェアウエーキープのホールである。ラフとフエアウエーでは、ああいうメジャーコース設定の場合、雲泥の差がある。そんなことくらい百も承知のはず。
 
 福島さんや藤井さん、あんなにずば抜けた素質を持っていても、そんなことやってたら、絶対勝てないと思う。
 暫く、宮里さんの時代が続きそうだ。そして、彼女が世界メジャーで勝つ日もそう遠くないと思う。