12月4日や6日の朝日新聞で道路特定財源の一般財源化や暫定税率の廃止擁護の記事が掲載されていた。
もしそうなったら、宮崎における高速道路や一般道路等の建設や整備は、更に10年も20年も遅れることになる。いや、半永久的に建設・整備されないかも知れない。
 
これは地方に「衰退して死ね」と言われているのと同じである。例えば、地方の産業の活性化や雇用促進のため企業誘致等を働きかけると、必ず交通インフラの話になる。やはり企業にとって物流が最重要課題となるのだ。
道路は生活や産業の活性化だけではなく、救急医療、災害時等なくてはならないライフラインなのだ。
 
地方には高速道路はおろか、満足な一般道路も未改良なところが数多くある。
草が生えっぱなしの道路や車が擦れ違えない道路、歩道の無い道路、寸断された道路等が数多く存在する。

それらは無視なのか?
 
地方は疲弊し切っている。特に山村漁村集落を守り、農林水産業等に従事している方々の高齢化は進み、

後継者はいない。正に瀕死の状態である。
山や田畑を守るというのは、国土を守るということである。一体、それらの仕事を誰が担っているのか? 

中央は分かっているのだろうか?
 
お年寄り達が、中山間地域で這い蹲るように生活しておられる。先祖代々受け継がれて来た山や田畑を

必死で守っておられる。いや、国土を守っておられる。それでも高齢化は進む。限界集落は拡大し、

消滅する集落が今後益々多くなる。地方の消滅は国の消滅を意味する。
耕作放棄地の拡大、獣害・病害虫の発生、森林の興廃・・・・・・・一体、この国はどこに行こうとしているのか? 
 
中央の机上でぬくぬくと知的ゲームに勤しんでおられる一部の識者達が、

「地方にばらまきは不必要」としたり顔で仰る。
警察署が築50年以上も経っていたり、福祉施設や病院や動物愛護センターが

老朽化や手狭になっていても建て替えも満足に出来ない。
地方から医師はどんどんいなくなり、自殺者は増える。道路の不整備により、高齢者の交通事故は多くなり、

活力は消えていく。それでも、地方は必死に頑張っている。しかし、その頑張りにも限界がある。
 
日経新聞に「逆走ニッポン」識者からの直言なんていうコーナーがある。
「地方、ばらまくほど疲弊」ってさっぱり意味が分からない。「学問は、一体この地方の窮状・惨状と

どう向き合い、闘っているのか?」
「地方は自立し、地方自身から元気にならなければならない」至極全うなことを仰るが、地方には最早その気力すら残ってない所が多い。
「地方の自立、地方自身からの元気」を言うなら、せめてその源となる最低限のインフラ整備くらいはして

頂きたい。