東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~

東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~

日本の伝統産品を扱うお店の店長。

GALAXY Note IIとSurfaceを持ち歩きながらも
分厚い手帳とノートとボールペンが手放せない元エンジニア
がつぶやく文具blog。

45歳までに文具店を開くつもりの輩が、
大人になった今だから気になる、欲しくなる文具を勝手に紹介。


$東あずま別邸 ~文具のこと徒然なるままに~-手放せない手帳とお気に入りの文具たち

Amebaでブログを始めよう!
なかなか記事が書けない日々...
せっかく読者になっていただいている皆さま、スイマセン。

ただ、blogを辞める気はないので、
長い目で見てもらえるとうれしいです。

徒然なるままにということで^^;。


あと、ひとつご報告。

ニーモシネオフィシャルサイト(by maruman)で、
このblogを紹介して頂いています!


▼ニーモシネオフィシャルサイト(くちこみニーモシネ。)
http://www.mnemosyne-japan.com/crowding/index.html


でわ。
ロナウジーニョ
アイルトン・セナ
ソムリエの田崎真也
ヨハン・セバスチャン・バッハ

これら歴史上の偉人達には共通点がある。



いずれも3/21生まれの男子。

自分と同じ日に生まれた人々^^

今回は今年の3/21、
実家から送られてきた"ボールペン"が主役。

このボールペン、
サムライ風の後輩が、
文具店の店員に勧められて、
世界中のいろんなボールペンを試し書きして、
最後に購入した逸品でもある。

パイロット TIMELINE(タイムライン)

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


随分と飾りっ気がない、
近未来的なボディ。

なのか?



...な訳ない。

近未来的な"パッケージ"だ。

ペンというよりも時計を彷彿させる。
まさに白い巨塔。

何が出てくるのか、ワクワクしてくる。


パカッ

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


おおお、ペンギン。

ペンギン?



...な訳ない(2回目)^^;

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


ようやく登場!
これが「TIMELINE」の本体だ。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


太めの樹脂製ボディに、
高級感のあるメタリック塗装。

そして何より、
グリップ部分が透明な樹脂になっているため、
中の構造が透けて見える^^

メカ好きにはたまらないデザイン。


■太めのボディ=オトナ向けDr.Grip!?

さて"太めのボディ"って、どの程度太いのか?

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


このくらい。

上はカランダッシュの849
下はトンボ鉛筆のMONO鉛筆

明らかに太くて、存在感がある。

多くの人が使ったことのある「Dr.Grip」を想像してもらえればかなり近い。

安定感があって、
手にしっくりくるサイズだ。

さながら、
オトナ向けDr.Gripとでもいった感じだ^^


■スカイツリー方式?カメラ方式?なペン先

見たとおり、
「TIMELINE」にはノックボタンがない。

どうやってペン先を出すのか?

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


ボディをグイッと回すと、
口金が出てくる。

が、ペン先はまだ出てこない。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


さらにグイッと回すと、
ペン先が出てくる。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


2段階方式なのだ。

このニョキっと先が出てくる感じがクセになる^^

一眼レフの望遠レンズを操作しているような感じ。

スカイツリーのテッペン部(アンテナ用の鉄塔)が
塔の中を引き上げられる感じ。

 ※「東京スカイツリーの作り方大公開(大林組)

とにかく、
滑らかな操作感としっかりとハマってくれる安心感
がスバラシイ。


■「TIMELINE」って?

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


「TIMELINE」は、
"過去" "現在" "未来"という
3つの時間軸を束ねる存在として名付けられた。

そのため、
 PAST(過去/素材:木)
 PRESENT(現在/素材:樹脂)
 FUTURE(未来/素材:アルミニウム)
の3つのラインナップがある。

今回実家からもらったのはPRESENT。

どれもコダワリのデザインだが、
透明グリップとハードな用途に耐えられそうな質感の
PRESENTが一番好きだ^^


■ビジネスシーンの「TIMELINE」

「TIMELINE」はビジネスグッズともよく合う。

システム手帳と「TIMELINE」↓
$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


筆箱と「TIMELINE」↓
$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


MacBook Airと名刺入れとニーモシネと「TIMELINE」↓
$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


「TIMELINE」は、
顧客の前で使うペンとしても十分使える
日本製の上質ボールペンだ。


■「TIMELINE」の書き味

「TIMELINE」の良さはデザインだけではない。

と言うわけで、
恒例のためし書き!

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


油性ボールペンとは思えない書き心地。

油性ならではの"ダマ"が出来ないので、
書きはじめの不安がない。

そして、めちゃくちゃ滑らか。

"スー"っていう音が聞こえそうなくらいに。

三菱鉛筆の「JET STREAM」でも感動したが、
「TIMELINE」はそれを超えているかもしれない。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


まだ、使い始めたばかりだが、
当面は一番バッターとして愛用してみたいと思う。

もしかしたら、
自分のボールペンランキングに変動が出るかもしれない。

そんな逸品に出逢った。


-----------------------------------------
パイロット/PILOT TIMELINE(タイムライン)PRESENT油性ボールペン【デザイン...

¥3,150
楽天
-----------------------------------------
パイロット/PILOT TIMELINE(タイムライン)FUTURE油性ボールペン 【文房具な...

¥5,250
楽天
-----------------------------------------
パイロット ボールペン BTL-7SR-DR タイムラインパスト ディープレッド「ブランド」【...

¥6,190
楽天
-----------------------------------------
0.7mmボールペン タイムライン【ブラック軸】 BTL3SRB/パイロット

¥2,800
Amazon.co.jp
-----------------------------------------
"どんなものにも書ける魔法のインキ"

"?"

クイズ番組で、
パネラーがフリップに書き込むときに使ってたアレ。

引越しのとき、
ダンボールに『風呂用』とか書いているアレ。

寺西化学工業 マジックインキ大型

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


ズンという感じ^^

筆記具なのに、
立てて置けるっていうのは、
めずらしい。

いろんな"現場"で重宝されるワケだ。

そして、
手になじむ絶妙な
太さ、長さ、重さ。

いろんな字体がまざってて楽しげなところに、
デカイ"はてなマーク"。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


ザッツ、マジック。
さらにマジックインキはカラーバージョンも豊富で美しい。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


ビリヤードの玉みたい^^

8色入りのケースは、
歴史を感じさせるレトロなパッケージ。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


収まりがいいので、
片付けるときも苦にならない。

本体も、本体の箱も、多色ケースも、
分かりやすくて、
精一杯主張していて、
なんかワクワクする。

職人の技術+多くの人に使ってもらうための工夫、
マジックインキには、
値段で測れない価値が潜んでいる。

ちなみに、
2008年にはグッドデザイン・ロングライフデザイン賞も受賞している。


■マジックインキのルーツを辿れ!

時代は60年前にさかのぼる。

戦後の混乱がまだ冷めやらぬ1951年、
アメリカの進んだ産業界を視察し、
戦後復興に役立てる目的の下、
「アメリカ産業視察団」の一行がアメリカに向け飛び立った。

視察団の中には、
商社の内田洋行で当時社長だった内田憲民氏がいた。

3ヵ月に渡って、アメリカの主要都市を巡り、
たくさんの参考資料と商品見本を収集し12月末に帰国。

内田氏が収集した商品見本の中には、
ニューヨークの裏通りにある文具店で見つけた一品、
"スピードライ"(Speedry)があった。

太くて、重くて、使いづらいが、
"ガラスや陶器に文字が書ける"フェルトペン先を使った
新しいタイプの筆記具だった。

年が明けた1952年1月。
全国各地で帰朝報告会が開催され、
大阪の描画材メーカーで当時スタンプパッドを製作していた
寺西化学工業の寺西長一氏も参加。

そこで出会った。

時代に先駆けた新しい製品に取り組みたいという
"熱い"思いの寺西氏と
"スピードライ"のフェルトペンが。


仲人は内田氏。

寺西氏は、
さっそく内田氏にこの新しいペンの研究開発をしたい旨申し出た。

これがマジックインキのルーツだ。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~



■国産初の油性マーカー開発

しかし、
内田氏が持ち帰った"スピードライ"のフェルトペン、
実は容器もキャップもバラバラに壊れてしまっていた。

さらに・・・
ペン先も中綿もカラカラに乾いてしまっている状態。

筆記はもとより、
どういう仕組みの筆記具なのかさえ分からない状態だったらしい。

それでも寺西氏は、
残骸物と"速乾""耐水性"というキーワードから、
容器中の中綿に含まれた油溶性インキが毛細管現象により、
ペン先から出るという構造のマーカーだろうと想定した。

当時はインキと言えば、
"万年筆インキ"や"スタンプインキ"等塗料を水性溶液で溶いた
いわゆる"水性インキ"の時代。

"油性インキ"そのものが日本には存在していなかった。

実験に実験を重ねた末、
水溶性の染料を特殊樹脂を混ぜた油性溶液で溶く方法を編み出した。

しかし、クリアすべき課題はインクだけではなかった。
次なる関門はペンの穂先。

アメリカから持ち帰った"スピードライ"の穂先はフェルト製。

物質難の当時、
素材となるフェルトを入手するだけでも大変だったが、
帽子屋に頼み、何とか山高帽のフェルトを入手。

インキがうまく吸い上がってこない、
柔らかすぎて文字が書けない等の課題があったが、
試行錯誤の末、メラミン樹脂に漬けてから焼き固めるという方法を確立。

最後は容器。

インキを溶かす油性溶液が強力すぎて、
普通のプラスチック容器では穴があいてしまうのだ。

結果、ボディはガラス瓶、キャップはユリア樹脂という、
おなじみのスタイルが誕生した。

こうして、
内田氏の帰国から約1年4ヵ月後の1953年4月、
ついに国産初の油性マーカーが発売された。

商品名は「マジックインキ」。

ガラス、濡れた板、油紙等、
これまで既成のインキでは書けなかったものに書ける"魔法のインキ"だから、
「マジックインキ」と命名されたようだ。

色は黒・藍・赤の3色。
定価は1本80円だった。

 ※当時は大卒初任給が、1万円に満たない時代。
 ※当時の「マジックインキ」は現在価値で1,500円以上する
 ※高価な商品だったことが分かる。


■マジックインキ補充液!?実はエコな奴。

あまり知られていないが、
マジックインキには補充用のインキが別売りされている。

その名も「マジックインキ補充液」。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


黄色のボディが目立っていて、
たまらなくかっこいい。

プロ仕様な雰囲気を醸し出している。

食べられないし、
こぼしたら後始末が大変なシロモノだけに、
黄色いカラーは実用性もある。

補充の仕方は至ってシンプルだ。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


この補充液、
こんなもんではない。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


18リットル缶まで用意されている^^

でも、
ペン先がパサパサになってくるじゃん??

そんな事態にも対応済み。
実はフェルトのペン先も別売りされている。

マジックインキは、
とってもエコな筆記具なのだ。



■マジックインキ大型なのに"ミニ"

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


マジックインキ大型とマジックインキ大型ミニ

・・・消しゴム。
よく出来ている。

しかし、
マジックインキで字を消すって。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


消えた。

ホッとした瞬間^^


■マジックインキ vs animal達

突然だが、
何となく強そうな印象のマジックインキ。

animal達と闘ったらどうなのか?

どうでもいいと思うけど、
いきなり象。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


五分五分の印象。
では、コブタ軍団&指揮官と。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


んー、ガリバー旅行記みたいだ。
そして、ペンギ

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


ンを従えるマジックインキ。

威風堂々。
やっぱり強いのかもしれない^^


最後に恒例のためし書き!

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


あー、このニオイ^^;

「マジックインキ」を握ると、
何だか気持ちが大きくなる^^

仕事人になったような気持ちになる。

なんだろうこの感覚。

書き直すことができないっていう、
そんな気持ちがあるのかもしれない。

ダンボールに文字を書くのが、
仕事人のイメージなのかもしれない。


たった100円ちょっとで、
味わえるこの感覚。

MADE IN JAPANの品質。

すばらしい。


-----------------------------------------
寺西 マジックインキ大型8色セット 油性マーカー ML-8/寺西化学

¥1,008
Amazon.co.jp
-----------------------------------------
寺西化学工業 油性マーカー マジックインキ 大型 黒/寺西化学工業

¥120
Amazon.co.jp
-----------------------------------------
寺西化学工業 油性マーカー マジックインキ専用補充液 黒インク/寺西化学工業

¥300
Amazon.co.jp
-----------------------------------------
寺西化学 マジックインキ 大型 8色セット

¥672
楽天
-----------------------------------------