3回目で認否出そろう 証拠膨大、レセプト債公判 千葉地裁 | 未だ終わらない!アーツ証券の被害者の戦い【レセプト債 被害者の会】

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3回目で認否出そろう 証拠膨大、レセプト債公判 千葉地裁

2017年9月13日 ●千葉日報●

 医療機関の診療報酬請求権を買い取り「レセプト債」と呼ばれる債権を発行していたファンドが破綻した問題で、金融商品取引法違反などの罪に問われたファンド運営会社「オプティファクター」(東京都品川区)の元社長、児泉一(36)=同区=と証券会社「アーツ証券」(同中央区)の元社長、川崎正(64)=千葉市緑区=両被告の第3回公判が12日、千葉地裁(松本圭史裁判長)で開かれた。前回公判で川崎被告は起訴内容を否認していたが、児泉被告は「内容に間違いございません」と認めた。

 前回、概括的に罪状認否を行っていた川崎被告側は「レセプト債の担当は別にいて、一切関与していない」などと補充する意見書を提出した。両被告の罪状認否が分かれたことで、松本裁判長は2人の弁論分離を決めた。

 検察側の冒頭陳述によると、児泉被告は2013年3月、実父の死去に伴いオプティファクターの社長に就任。同年6月3日、同社元役員の男性(57)=同法違反と詐欺容疑で再逮捕、不起訴処分=から「当時のレセプト債発行額約230億円に対し診療報酬債権等買取額が約30億円程度しかなく、多額の使途不明金が発生している」と聞かされた。同年8月ごろ、川崎被告は児泉被告に「発行を止めると大問題になる」として、投資家に運用実態を隠してレセプト債の販売を継続する方針を示し、児泉被告も了承した。

 買取実績を水増しするなどしたが、買取額に改善は見られず、翌年8月ごろ、児泉被告は川崎被告に相談し、レセプト債の増額発行を決めた。元本償還額を無限に増やしていくという状況で、同年12月以降は大幅増額発行を毎月繰り返さなければ、同社が破綻する状況だった。

 同事件では被害者が多く証拠が膨大で、初公判で2人の罪状認否は行われなかった。

 起訴状によると、2人は元役員と共謀し、ファンドが債務超過状態だったのにレセプト債を販売しようとして、証券会社に利払いなどが確実に行えるように装った運用実績を送付。15年1~10月、「安全性の高い商品」と投資家に対してうその説明をさせ、購入した投資家ら計578人から計約57億円をだまし取ったなどとしている。