遺伝性血管性浮腫に対する治療薬イカチバントの標的分子はどれか。
1.ブラジキニン A1 受容体
2.ブラジキニン A2 受容体
3.ブラジキニン B1 受容体
4.ブラジキニン B2 受容体 ○
5.ブラジキニン C1 受容体
イカチバント(フィラジル®︎) 30mgシリンジ
選択的ブラジキニンB2受容体ブロッカー で、
遺伝性血管性浮腫の急性発作治療薬である。
用法用量;
成人 1回30mgを皮下注射
2歳以上の小児 1回10〜30mgを皮下注射
効果不十分な場合または症状が再発した場合は、6時間以上の間隔をおいて同用量を追加投与可。ただし、24時間あたりの投与回数は3回まで。
※自己注射可。
※2歳以上の小児の用法用量は2022年8月に承認された。
作用機序;
遺伝性血管性浮腫では、C1エステラーゼインヒビター(C1-INH)の欠損や機能低下によりブラジキニンの濃度が上昇する。ブラジキニンはブラジキニン2(B2)受容体と結合し、血管拡張や血管透過性の亢進を引き起こし、血管性浮腫が発症すると考えられている。
このB2受容体に対する選択的な競合的拮抗薬である。
参考;フィラジル®︎ D.I、インタビューフォーム
メモ;stemについて
ブラジキニン受容体拮抗薬
ーtibant