ゲロイア星の騎士であったジョーヴェ・トリシンメトリアは、赤い彗星の傭兵となっていた。彼には子供が二人いた。兄はマルテであり、妹はヴェネレであった。赤い彗星が地球に来た時、ジョーヴェはラナ・ナスタ・オットに乗り、マルテはラナ・ナスタ・ドゥーエに乗り、ヴェネレはラナ・ナスタ・トレに乗って出撃した。ラナ・ナスタは地球のミツヅノコノハガエルというカエルが、二本脚で立ったような姿のロボットであった。一号機は、1を意味するウーノではなく、8を意味するオットという番号がつけられていた。右手に、節のある剣を持って、左手に機関銃を持っており、左胸に、2と、小さい3と、イコール、そして8が書かれていた。二号機はドゥーエと呼ばれていて、腰の左右に、脚部を取り除いたローシャンを付けていて、単独飛行が可能であり、右手には、巨大なトラバサミを持っていて、左胸には、小さい3の付いたルートの中に8が書かれた記号と、イコールと、2が書かれていた。三号機はトレと呼ばれていて、右手にヒートレイピアを持っていて、左胸には、logと、小さい2と、8と、イコールと、3が書かれていた。

 三人は、地球の戦車部隊を見つけた。ジョーヴェのラナ・ナスタ・オットは、ローシャンに乗って飛んでいた。オットが節のある剣を振ると、節がバラバラに切れたが、中を通っているワイヤーで繋がっていて、長い鞭になると、一台の戦車を叩いて引っくり返し、同時に左手のマシンガンで、別の戦車を撃って吹き飛ばした。マルテ・トリシンメトリアのラナ・ナスタ・ドゥーエは自力で飛んで、一台の戦車に近付くと、右手に持ったトラバサミを開いて、戦車をそのトラバサミで挟んで噛み砕き、続いて、再び閉じたままのトラバサミで、隣の戦車を叩き潰した。ヴェネレ・シンメトリアのラナ・ナスタ・トレはネヌファルに乗って、宙に浮いたままで、戦闘には参加しなかった。ヴェネレは「雨が降るわ。すぐに戻らないと!」と言った。するとジョーヴェは「よし、戻るぞ」と言った。マルテは「雨、何だそれは」と言うと、ジョーヴェが「この地球という星は、時々空から水が降るんだ」と言った。マルテは「そんな事あるかー!!」と怒鳴ったが、ジョーヴェは「戻れ」と言って、引き返し始めた。マルテも渋々と引き返し始め、ヴェネラも二人の後に続いた。その後で、雨が降り始めた。マルテは「マジで水が降ってやがる」と驚き、ヴェネレは「水蒸気が大気中の埃を芯にして凝集して水になるのよ」と説明した。しばらくして、ヴェネレは「アレッサンドロ・オーロが地球のラナに撃墜されたわ」と言った。ジョーヴェは驚いて、「地球にラナがいたのか」と言った。アレッサンドロ・オーロは、同じ時間に、ギガントルペドに乗って、別の場所に出撃していた。

 

 赤い彗星に戻った後、ジョーヴェは、同じゲロイア星人の傭兵であるナストロの所に行って、彼に「王族を乗せた脱出艇はこの地球の方向に向かっていて、君がその脱出艇を沈めたんだったな」と言った。それからまた彼に「実は見逃して、撃沈したと報告をしたのではないか」と言うと、ナストロは答えなかったが、ジョーヴェは「言わずとも良い。私はお前を信じていると言って、その場を後にした。

 

 ヴェネレは、データを解析して、地球にいるラナの映像を見つけた。そして、ジョーヴェにその映像を見せた。ラナのハッチが開いて、セレニタの顔が見える映像であった。ジョーヴェはセレニタのサークレットを見て「イノゴ・マトゥサレン・ペドロファウノ8世だ」と言った。

 

 数日後、ゲロイア出身の傭兵達が、ジョーヴェの部屋に集まって、モニターに映し出された映像を見ていた。セレニタが乗ってるラナ・レパラダが、赤い彗星の燭台型戦闘機と戦っていた。燭台の蝋燭の火から発射されたビームが、ラナ・レパラダの左腕、頭部を吹き飛ばした。そして燭台が更にビームを発射した時に、盾が飛んで来て地面に刺さって、燭台のビームを防いだ。同時に、ローシャンに乗ったツァパルディアが飛んで来て、ツァパルディアがローシャンから跳び下りて、ラナ・レパラダの前に立ち、ローシャンは燭台に向かって飛んで行き、燭台はローシャンをビームで撃ち落した。ツァパルディアの後ろで、ラナ・レパラダは口から、反陽子ハンドキャノンを出して、燭台に向けた。燭台がツァパルディアの右腕と右脚を吹き飛ばして、ツァパルディアが倒れると、ラナ・レパラダは反陽子ハンドキャノンで、燭台を撃ち抜いた。その様子を見ていたゲロイアの騎士達は、「あの燭台に勝ったぞ」と言って沸いた。ラナ・レパラダの上半身が射出されて落ちて、ウエボがラナ・レパラダの下半身から離脱してレナクァホに変形すると、赤い彗星に向かって飛び立った。すると騎士達は、「我らの王子様をお迎えするんだ」と叫んで、蜂起した。レナクァホが彗星の中に飛び込むと、赤いガスの中に巨大な゜シャンデリアがあった。カエサルが「あのシャンデリアが彗星の本体だ」と言った。そしてレナクァホはミサイルを撃ち始めた。シャンデリアからの反撃は、全く無かった。カエサルは、反撃が無い事を不思議に思った。その時レナクァホから発射されてたミサイルの弾頭は、普段の陽電子カプセルではなく、反陽子カプセルであった。やがてシャンデリアは炎に包まれ、爆発し始めた。同時にレナクァホは逃げ始めた。ガスの外に出ると、幾つかの火柱がガスの外に飛び出した。その時セレニタはフロッピーを取り出すと、別のフロッピーを入れて、スロットルを押した。するとレナクァホは一気に加速した。レナクァホの最大速度は秒速35786キロであるが、そのフロッピーはそれ以上のスピードが出せるように、プログラムを書き直してあった。しかし数秒後に、レナクァホの後ろ半分が爆発して前半分は吹き飛ばされた。その後彗星は消滅した。

 

 ある時、赤い彗星はプレイアデス星団に来た。可住惑星であるゲロイア星が、原アステローペの回りを公転していたが、すでに先住民がいた。先住民は、ツァパルディアと呼ばれる、カエルのロボットと、ローシャンと呼ばれる、オタマジャクシ型の戦闘機を量産していて、それらが、赤い彗星から飛び出して来た燭台と戦った。ツァパルディアは、形式番号MB-77の、上半身型のパーツと、形式番号GC-63の、コクピット・ブロックと、形式番号MG-92の、下半身型のパーツから構成されていた。そしてローシャンの形式番号は、GLA-90であった。戦いは、赤い彗星の勝利に終わった。アステローペの王イノゴ・エノック・ガニメデス7世は「私が設計したツァパルディアとローシャンが敗れるとは・・・」と言った。赤い彗星がガスを取り払って、本体のシャンデリアが姿を現した。そして赤い彗星の王は、イノゴ7世に「ここから立ち去れ。これよりこの惑星は我々の物だ。答える前に我々の力を見よ」と言った。そしてシャンデリアはロウソクの一本から、おうし座ゼータ星の近くの星に向けてレーザー光線を発射した。そしてその星は超新星になった。その星の残骸は現在、蟹星雲と呼ばれている。そしてイノゴ7世は「あなた方にこの星を差し上げましょう。住民を脱出させるので少し待って頂きたい」と言った。そして住民は星から出始めた。そして最後の宇宙船が出た時、シャンデリアは降下し始めた。その時イノゴ7世はただ一人星に残っていた。そしてシャンデリアが地面に近づいた時に、起爆装置のスイッチを入れた。するとゲロイア星が爆発し、原アステローペはその爆発によって、アステローペIとアステローペIIの二つに分けられた。その時シャンデリアは半壊状態になった。そして修理が済むと、赤いガスに再びくるまって地球に向けて出発した。

 

 

 

 イノゴ・エノック・ガニメデス7世が王として即位した後、騎士になりたい者は、自作のラナに乗って、他の騎士志望者のラナと試合をして経験を積んで、王に認められた者が、騎士に任命されて、国から正規品のラナを与えられるようになった。それはツァパルディアという名前で、駆動系はイオン・アクチュエーター・システムであり、弗素9価陰イオンとネオン9価陽イオンという電離ガスが、エネルギー原として使われていた。ツァパルディアの上半身はMB-77であり、下半身がMG-92、そしてコクピット・ブロックがGC-63であった。MBはメカニック・ブラッサートで、機械の籠手という意味で、MGはメカニック・グリーヴで、機械の脛当てという意味で、GCはグレート・キュイラスで、大きな胴鎧と言う意味であった。ゲロイア星は、錫が豊富であり、錫にアンチモンと、幾つかの成分を加えて、非常に硬い錫合金を発明した。そして、鉄が作られる前は、その硬い錫で鎧を作っていて、強度が必要な部分には、銅にアンチモンと、幾つかの成分を加えた、硬い銅合金を使っていた。そして鉄が作られるようになった後も、美しくないという理由で、鉄の鎧に、銅色と錫色の塗装がされていて、後には、新米の騎士の鎧は水色とオレンジ、一人前の騎士の鎧は水色と緑、ベテランの騎士の鎧は紺色と水色で彩色されるようになった。ツァパルディアも、それらの色で塗られていた。ツァパルディアを乗せて飛ぶ飛行ユニットは主に二種類が使われていて、一つはローシャンという名前の、オタマジャクシ型の飛行機であり、地上では馬の様な脚が生えて地上を走り、空中では脚を収納して飛んでいた。形式番号はGLA-90で、GLAとはグロウエイブル・リムド・エアロネフの略で、生育可能な手足のある飛行機という意味であった。それはスピードが必要な場合に使われた。

 もう一つの飛行ユニットは、ネヌファルという、浮き草の葉のような形の飛行機であり、その形式番号はUF-163であった。UFとは、アンヴァリエイブル・ファイター(変形しない戦闘機)の略であった。それは、空中に止まって活動する場合に使われた。

 騎士志望者が作ったラナの中では、ペリ・グレーヌ・ド・ビュフォン伯の、クラポー・ドーレが一番の傑作機てあった。本体は、黄色地に、赤と黒の点が沢山付いていて、甲羅はオレンジ色で、強敵と戦う時は、甲羅が外れて、もう一体の、クラポー・ド・モントヴェルドという、無人で動くラナになって、二体で攻撃をしていた。それは、地球のオレンジヒキガエルによく似たロボットであった。