今年も桜は美しく咲き、散っていった。
山々は新しい緑にもくもくと膨らんでいるようだ。新しい生命が生まれ、新しい刻が始まっている。
老後は穏やかに、自然に囲まれて暮らしたい、と不動産会社のキャッチフレーズのような
想いに動かされて伊豆に住まいを移した。けれども、穏やかな日々はほんの短い間のことで、パンデミックが始まり、近くの国々では悲惨な戦争も起きている。世の中のことは放っておいて、わたしは静かに暮らしたいなどとは言っていられない。
パンデミックは、初期の混乱が落ち着いてみると、あれっ、なんだかおかしくない?と感じられた。TVでは地震予知を思わせるような警戒音と共に「今日の感染者は、重症者は、死者は、、、」と二年を超えても続けている。さらに、あれをしてはいけない、これをしてもいけない、これはしましょう等等に辟易し、今ではTVを点ける気も失せた。
しかしながら、身の回りで起きていることは、TVと共に消え去るものではない以上、情報だけは手に入れておかねばなるまい、と不慣れなインターネットを覗いてみれば、溺れそうなほどの情報の山だった。
以前は語学の勉強だけに使っていたYouTubeも、実に多くの分野で多くの方々が発信されている。誰でもなく自分で取捨選択しながら前に進んで行かなければならない。情報のジャングルに迷うこともしばしばだが、どこかの誰かの言う方向について行くのは楽なようでいて、ちっとも楽なゴールに辿り着けないのではないかと感じている。