神田伯山に揶揄されがちな

太田さんの語り。

 

おおよそ

’90年代後半~’00年代半ば辺りにかけて

その型が出来上がったように思える。

近年の小説・時評などは、

それに基づいている、といった感じ?

 

震災、

宗教団体による事件、

青少年による凶悪犯罪、

軍事協力による自衛隊の派遣、

自由主義経済の進展……etc.

 

センセーショナルな事件が

詰まった年代でもあったような?

 

『爆笑問題のニッポンの教養』で

御厨貴がゲストの時(2010年)に、

政治のことにはだいぶ、

熱がなくなったことを語っていたような。

 

大体そのころには、

『天下御免の向こう見ず』も

ウサギネコによる婉曲的な皮肉に

変わっていったり、

今まで述べてきたことを

小説に変換したり、

当時の時事に置き換えたり、

といった風になってきたような?

 

「失われた30年」といわれる内、

10数年は何かしら変わろうとは

していたのかもしれない。

2010年代以降、どこか

諦めのようなものが漂ってしまったのか?

 

太田さんの筆致・舌鋒が

どこか丸くなったように感じるのも、

そんな雰囲気に影響されたからなのだろうか?

 

なんていう、独断と偏見。