『はぐプリ』
センターキュアが
センターたる所以を
描いている(?)
23話「最大のピンチ!プレジデント・クライあらわる!」
30話「時よ、すすめ!メモリアルキュアクロック誕生!」
良かれと思った行動が孤立を招き、
不登校(?)になり、
転校・イメチェンをして……。
月野うさぎ型キャラの
背景まで掘り下げて描いてるのも、
本作が初めて(?)
初期レギュラー3人以上で
構成されるプリキュアシリーズで、
必ずセンターに立つのは、
『セーラームーン』から
引き継がれる月野うさぎタイプの、
特技はなくてもポジティブで、
敵味方問わず調和してしまう
スーパーコミュ力お化け。
”こんな奴”、ホントにいるか?
なんて解釈もあったりするよう……。
そんな解釈に真向から向き合い、
内省的に ”こんな奴” が出来がっていく
過程を描いたといえるのが、
『HUGっと!プリキュア』の
野乃はな=キュアエール。
”こんな奴” の立ち振る舞いは、
幼児~低学年、社会人から見たら
立派だし、尊敬に値すると思える。
ただ高学年~中学・高校においては、
タイミングによっては、
いわゆる ”浮いてる” ように映って、
孤立やいじめなどにつながってしまう
かもしれない。
これを避けずに、
月野うさぎ型を自己批判的に描き、
”転校” ”イメチェン” の選択肢を与え、
キャラを醸成させている。
数年前だったら、
”逃げずに立ち向かう” だとか
”一人でも味方がいるなら” と
その場所で耐えることが
まかり通ってたかもしれない。
”場所を替えてもいい”
という選択肢があることで、
内省・自己批判はしつつも、
自己否定や周囲への不信にまでは
至らないようにしている。
月野うさぎ型を
内省的に、丁寧に描くことで、
周囲からの批判は受け止めつつ、
それでも自己を失わない、
”自分を大切に”
という、シリーズを通して
描かれてきたことを、
より具体的に深堀して
描いたのが上記エピソード
なのではないか。
なんてことを思ってしまった回。