僕は歩いていた
すれ違う人達の中に君に似た人を見つけた
幸せそうに彼と見つめ合いながら話してる
ふと僕は振り返る
君と歩いた街路樹の移り行く景色の早さに一人だと気付く
立ち止まった僕の前に木枯らしに紛れ舞落ちた一粒の粉雪
思わず受けとめた
手の中で儚く消えた粉雪にあの日の二人が蘇る
「真っ白に染まる街を一緒に歩こうよ」
今となっては嘘になってしまった約束
君と僕の終わりと
一人になったあの日
君はもう笑えるようになったのだろうか
まだ僕は思い出の欠片を拾い集めているよ
「あの愛の日々が取り戻せるなら…」と
さよならは二人言わなかったね
でも君の涙はそれを語っていた
俯く僕の隣でそっと…
そして時は動きだし僕は歩きだす
大きな傷痕を抱え足取りは重くとも一歩また一歩
さよなら…幸せだった日々
さよなら…幸せをくれた君
そう呟いて濁った空を見上げた
瞳から溢れる雫を止めたくて
待ちわびた雪が降り積もるよう願って
これから愛する誰かに出会うため僕は歩きだす
そんな事を思い出したある冬の日の午後
