ガッツン! | hidezoのブログ

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個人的な読後の感想を勝手気ままに書いてます。

麻雀好きの作者が、麻雀についてみんなに知ってもらっちゃおうかなぁ、って思って書いたのかな、って本。

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ガッツン!
伊集院 静 著
双葉社

山口から上京してきた三流大学の学生、ユウト。
ボロボロの下宿先で金欠生活をしているが、麻雀と酒が大好き。
あとは、ジャズ。トランペットを吹くのはジャズが体に流れれているんだろう。
とにかく、天衣無縫な若者。
そして、下宿先の街、神楽坂でひょんなことから出会うことになるふたりが、
気っ風の良い江戸っ子のマチコと、秀才タイプのカズマ。

装丁から見てわかるように、
物語は麻雀に寄り添って展開していく。
作者の麻雀への愛情が深~く伝わってくる。
私も麻雀が大好きだ。
麻雀を知らない、昔の馴染みとユウトの会話でこんなやりとりがある。
「お金は賭けてるんか?」
「金を賭けんと面白くもないよ」
「金が目的なんかのう」
「それもあるけど金がすべてじゃないように思う」
「そうか、それなら少し安心した」
「どうして安心したんじゃ」
「金のやりとりだけじゃ、何のために遊んどうのかわからんようになる」
「えっ、どういうことじゃ?」
「金というのは人間がこしらえたもんじゃ。人間かこしらえたもんに人間があくせくしてしもうたら。そりゃ悲しいことじゃ」
どうでも良い、こんなやりとりに麻雀の魅力が込められているように思う。
とにかく麻雀は深いのだ。
小説としては、どう言ったら良いやらですが、
麻雀の魅力は十二分に語ってくれている作品です。