健康とスポーツの関係性 ~後半~ | 和久井秀俊オフィシャルブログ「海外サッカー選手のホンネ」Powered by Ameba

健康とスポーツの関係性 ~後半~

 

 

病気は不健康ではない

 

 

スポーツと健康について考えてきましたが、そもそも「健康」とはなんでしょうか?WHO(世界保健機関)では、健康をこう定義しています。

 

 

"Health is a state of complete physical, mental and social well - being and not merely the absence of disease or infirmity."

 

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」(日本WHO協会訳)

 

 

 

「健康」の定義は、地球上に住む人間という前提での状態、を指していることを強く感じました。他の生物では、この健康の定義は当てはまらないからです。

 

 

 

人間であるが故に健康を害し、人間の機能を取り戻すために治療と回復を行い、健康を維持するために自分の目的によって肉体的、精神的、そして社会的に満たしていくということです。

 

 

 

さらに、「病気であることは、健康ではない」という定義はしていません。それは、生まれながらにしてすでに肉体的、精神的、社会的に病を抱えている人もいれば、年齢を重ねれば弱り、病気になること、生命を終えることは人間であるといことも言えます。

 

 

 

少し長くなりましが、「健康」を理解することは大切だと思います。そこではじめて、スポーツが健康にどんな影響があるのかを考えることが出来ると思います。

 

 

 

 

 

スポーツという刺激

 

 

スポーツをすることが、必ずしも健康に繋がることはありません。スポーツをすることで様々な刺激を受けて、それに適応する肉体的、精神的、社会的な能力が高まる可能性はあります。

 

 

 

同じスポーツを過度にすれば、様々な部位の骨や筋に損傷が生まれたり、それに対する差が生まれます。自身もサッカーを通して、毎日その刺激(ストレス)と適応の繰り返しを行い、それが実際に能力として現れたり、逆に怪我に繋がっています。

 

 

 

これはアスリートに限った話でなく、普段の生活や仕事の動きすべてにおいて言えることです。利き手、利き足、歩き方、立ち方、座り方、個人の習慣、仕事の内容、社会的な考え方、他人との対話など、すべてが影響します。

 

 

 

個々の健康の状態が異なり、生きる目的も異なるため、これは例え医者やトレーナー心理学者、社会学者など専門的な知識を持った人でも、他人が健康状態を診断することは出来ないわけです。

 

 

 

つまりは、これがスポーツと健康がどこまで関係するのか、それは個人に委ねられるものだと思います。個人の状態と、生きる目的や人生の終わり方に左右されるものだとだからです。

 

 

 

 

 

スポーツが健康にもたらすもの

 

 

とは言え、人間である以上「寝る、立つ、座る、捻る、かがむ、歩く」、など生活の基本的な動さがあります。そしてスポーツ以外での精神的・社会的ストレス、そこにスポーツやエクササイズが影響をもたらすのかということを、考えられると思います。

 

 

 

一つは、、そこには肉体的、精神的、社会的にも満たされる健康な状態を作るために、スポーツ、またはエクササイズを通して、不健康になりにくいまたは、健康な状態を作る、戻す手段であるということです。

 

 

 

リハビリテーションなどは分かりやすいのですが、普段の生活の動きもエクササイズの一つとして考えることが出来ます。1つのスポーツやエクササイズを行ったり、ジムに通ったりすることも健康に直接繋がる訳ではなく、身体を動かすこそのものやそこで得られる達成感、楽しさにある訳です。

 

 

 

もう一つ、自分が満たされる状態を管理するために、身体を動かすことで、より自分の身体の状態を把握することに繋がります。様々な人の生き方や終わり方がある中で、自分の道を決める判断材料になります。

 

 

 

スポーツやエクササイズは、自分の目的に沿った健康な状態を知り、また得る手段だと思います。

 

参考:

WHO(世界保健機関)

EUComission(EUの執行機関である欧州委員会)

WHO日本語訳