脳のドーピングは、競技規則違反か? | 和久井秀俊オフィシャルブログ「海外サッカー選手のホンネ」Powered by Ameba

脳のドーピングは、競技規則違反か?

 

 

筋肉は学習しない、脳が行う

 

 

先日、ある医者から脳と筋肉の学習の進歩について話を聞く機会があったので、少し調べてみました。すると、とても面白いことがわかりました。

科学者の研究では常識的らしいのですが、要は「脳に直接刺激を与えることで、学習能力を得られる」というものです。

 

 

 

「アドレナリン」という言葉も言葉も、僕の知る限りでは一人歩きを繰り返していて、どれだけの持続時間があって、どれだけの影響を与えているのか、漠然としていました。アスリートという立場で、もう少し深く見ていきたいと思います。

 

 

31%の競技力UP

 

 

実際に、tDCS(transcranial Direct Current Stimulation)経頭蓋直流電気刺激と呼ばれる、軽い電流を頭皮の上から流すという研究が行われていました。神経や筋肉が情報を伝えたり機能を発揮できるのは、巧みなイオンの移動機構により一瞬に近い早さで電位変化(電位差)で静止電位をを起こすことのようです。

 

 

 

結果として、運動皮質ニューロン静止電位を上昇させ、様々な競技でテストされ、被験者となったスキージャンプは31%も推進力を向上させたようです。運動皮質および脊髄回路に影響を与えたようです。

 

 

学習を効率を上げる

 

 

スポーツの世界では、アスリートはこれまで反復練習やクイックネスやアジリティ、リアクションなどの神経系のトレーニングなど、脳と筋肉などスポーツの一定の知識の範囲内でトレーニングを繰り返しています。

 

 

 

ゼアキサンチンは目に良いサプリとしても認知されていまますが、リアクションオ時間にも影響を与えて視覚神経システムを10%向上させたようです。

 

 

 

ストロボスコープトレーニングは、周辺視力や複数の物体追跡などの資格能力を高めるトレーニングでは、「動き予測」を行って反応時間、視力、タイミング感覚を改善させて、専門的なアイススキルテストで18%の向上が見られたようです。

 

 

 

こうした向上には前頭前皮質、側頭葉の活発化が見られたようで、こうしたリアクションやモーション予測、そしてアスリートの分野での総合的な結果も含めて、電流やサプリメント、視覚トレーニングは無視できないものになってきていると思います。

 

 

 

これまで脳と筋肉の関係はアスリートを助けるための、「補助的な知識」と位置付けられていたものが、段々と学習能力としての軸に影響を及ぼしてきています。副作用やスポーツの公平性、ドーピングなど、スポーツで活用するには様々な複合的なハードルがあります。

 

 

 

しかしこれらは、すでに脳梗塞などのリハビリとして使用されて結果を出しているようので、少なくとも怪我などによる機能の回復などにはスポーツ界でも研究が進むことを期待しています。