◆欧州のスポーツディレクター
和久井です。
サッカークラブには様々なセクターで様々な人材がいます。それぞれの役職でどのように役割を分担しているか、各組織で異なり複雑化しています。
今回はスポーツディレクターの主な役割について見ていきたいと思います。
あるスポーツディレクターは、この役職を以下のように定義しています。
スポーツディレクター(以降、SD)は、
①スポーツ部門での組織のビジョンと戦略の保護
②組織を取り仕切る
③CEOへの直接報告
である。
さらにその役割についても話しています。
1)監督の任命
2)コーチ陣への要求設定
3)コーチ陣のパフォーマンスを高めるための、ハイレベルなサポートと課題の提供
4)スポーツ部門全体のスタッフのリクルート
5)スポーツ部門全体の風土構築
6)戦略の提供
7)スポーツ部門全体の予算管理
8)アカデミーやユースシステムの組織機能を監視
9)外部のステークホルダーやメディアとの組織のビジョンや戦略の浸透
10)必要に応じたガバナンス構築
SDは、基本的にスポーツ部門を中長期的に組織する重要な役割があることが分かりますね。さらに、その必要な能力についても述べています。
・先進的なリーダーシップスタイルを理解し、状況に応じてスタイルを柔軟に変える能力
・組織のモデルとなるマネジメント能力とタイミング
・コーチ陣のパフォーマンスを向上目的として指導する必要があるため、彼らとの違いを見せられるリーダーシップとマネジメントを持つコーチングスキル
このスポーツディレクターという役職は、非常に特殊だと思います。スポーツ部門ののマネジメントも求められ、ビジネスナレッジやグローバルナレッジも求められます。これだけであれば、ビジネス路線で活躍されていた方でも十分に対応できますが、さらにサッカーの知識も必要になります。そしてここでは、人材育成も併せて求められるため、クラブにとっても重要なポストであることが分かります。