◆欧州リーグの外国人選手枠
和久井です。
世界のリーグには、各協会が定める外国人選手枠がありますが、ヨーロッパの各リーグの外国人の制限を見ていきたいと思います。
今回は、UEFAが報告したベンチマーキングレポートを参考に考えていきたいと思います。以下は、欧州の各リーグが採用しているルールです。
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上記は、欧州リーグの外国人に対しての制限方法をカテゴリ分けしたグラフです。
一番多いのは、やはり①外国人の数を制限したリーグが18リーグ、そして②EU圏外選手の制限を採用したリーグが16リーグでこの2つが主要なシステムとなっています。
さらに③国内選手の数に対して制限を掛けた4リーグ、④労働許可制度のみを採用するリーグが11リーグ、最後に⑤制限がないリーグが4リーグありますね。
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2つの主要システムは、EU圏内選手を含めて外国人としてカウントするか(non-national)、EU圏内選手はカウントしないかが(non-EU)、大きく異なりますね。
国内選手に対して制限を掛けているリーグは特徴的ですね。
例えば、ドイツブンデスリーグはシーズン中少なくとも12人のドイツ人選手との契約が必要になったり、試合では5人のEU圏外選手枠はあるものの、登録メンバーには最低4人の国内選手が必要なチェコリーグ、アルメニアはゴールキーパーをアルメニア人しか認めていません。
詳しく見てみると、外国人や国内選手制限にも①試合のみの制限、②試合の登録メンバー内制限、③リーグ登録制限、④クラブと選手間契約内の制限など細かい制度があります。
イングランドリーグのように、サッカー協会だけでなく政府の労働法によって労働許可証の条件があり、選手の代表キャップ数や代表チームとの関連性が問われたり、その時の移籍金の額や選手の過去の移籍金が労働許可証(外国人選手としての登録や枠)に大きく関係するリーグも存在します。
こうした外国人選手制限やローカルルールを組み合わせて、各サッカー協会がリーグをマネジメントしています。
その中で日本人も欧州リーグでは外国人としてプレーする訳ですから、決して簡単ではありませんよね。多くの選手はこうした情報を代理人任せにするのだと思いますが、自分の行くクラブや国の情報は事前に知っておいた方が良いと思います。