サッカー選手が突然死する理由 | 和久井秀俊オフィシャルブログ「海外サッカー選手のホンネ」Powered by Ameba

サッカー選手が突然死する理由

和久井です。

最近、メディアでよく取り上げられるサッカー選手の突然死。

サッカー選手が練習中や試合中に突然倒れて病院に運ばれる、というニュースをご覧になったことはありませんか?

僕も試合中に突然選手が意識をなくすというのは、実際に見たことがあります。

どうしてなのでしょうか?

チームドクターに質問したことがありますが、医学的に解明されたケースとそうでないケースがあるようで、原因は一つではないようです。

サッカーの練習というのは約1時間半~2時間行われます。その中には選手の心拍数が170~180、またはそれ以上の状態まで上昇する練習があります。もちろん練習が始まってから、このようなトレーニングにすぐに移る訳ではありません。徐々に心拍数を上げながら、トレーニングを行っています。

しかし、安静時心拍数(就寝中の心拍数)が約60~70の状態から1時間もしない内に、心拍数が190近くまで上昇する状態になったらどうでしょうか?

そうです、心臓には大きな負担となります。それが毎日続いたらどうなるでしょうか?

このケースは、選手が起床してからトレーニングするまでの時間が短く、急激な負担が身体に掛かったことが、最悪の結果を招いてしまった原因となったようです。

サッカーに限ったことではなくどの競技にも言えることであり、他にも色々なケースがあります。



そして、さらに自殺をするサッカー選手が増えているのも事実です。

欧州の数ヶ国では、サッカー協会が心理カウンセラーを各クラブに派遣させる程です。

もちろんこれにはいろいろな原因があります。

試合で選手に掛かる負担は非常に大きなものです。もちろん身体的なストレスは大きいですが、精神的なストレスも相当なものです。

選手は常に、身体と精神をコントロールしながらプレイしています。しかしそのコントロールが利かない状態に陥ると、このような最悪な結果を招いてしまうケースもあります。

私自身も、試合後はまともな食事を摂ろうものなら、お腹の激痛が翌日以降まで続きます。消化のよい食事を選んでも、胃が痙攣することもしばしば。

アスリートだけでなく、誰もが自分をコントロールしていますが、コントロールが利かなくなってからでは自分ではどうしようもありません。

私の所属するチームドクターも話していましたが、コントロールが利かなくなるまでには身体は何度も何かしら信号を出しています。普段とは違う感覚やその信号を自分自身でキャッチして、いち早く対処することが大事なようです。

世界各国の協会、クラブの対応が少しでも早く強化されることを祈るばかりです。

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