白井聡氏の松任谷由実氏(ユーミン)へのおよそ常識外の誹謗中傷が社会問題化している。このブログは主に芸能・アイドル関係の話題を書くところだが、単に芸能の問題というわけではもちろんない。いまの日本社会の一部に確実にある、反安倍感情によるヘイト行為、人権蹂躙行為のひとつの典型例として、僕は白井聡氏の発言をみている。

 

白井聡氏は、僕よりかなり年齢は下なのだが、教養ゼミの後輩にあたるので、若い頃の彼を少しは知っている。あまり議論には参加しないが、彼の同級生たちが「奉る」雰囲気が印象に残っている程度だったので、いまの彼の一連の度をすぎた乱暴な発言には驚いている、というのが率直な感想である。

 

著作はレーニンについての本を含めて何冊か読んだ。太田仁樹先生の徹底的な実証的批判があるが、『未完のレーニン』は面白く読めた。ただ最近の『永続敗戦論』や『国力論』などの時論は、きわめて理念的で、簡単にいうと使い物にならない、というのが印象だ。太田先生の批判をばねにしてレーニン研究を深めたら(いまもやってるかもだが)よかったのに、と思う。今回のユーミンへの誹謗中傷も弁護するべき要素が一切なく、彼はその記事を削除したうえで、また常識的には懲りてないなとしか読めない理屈を書いているが、彼の時論にも反映しているその社会的な未熟さ、理念優先の彼の「思想」が反映しているのではないだろうか? この白井聡氏の時論の問題点については、岩田温さんの『「リベラル」という病』が参考になる(リンク先)。

 

松任谷由実さんに「早く死んだほうがいい」 政治学者・白井聡氏、物議の発言削除し「つい乱暴なことを口走ってしまいました」 https://www.j-cast.com/2020/09/01393317.html

 

以下はいくつか関連する白井聡の発言への批判。あとでまた増やすかもしれない。自分のメモ書きで利用してるので。