「生きるも地獄 死するも地獄 さすればどっちも同じことじゃ~ 地獄行きはもうちょっと先に延ばそうか?? まだ斬り足りぬ?!」

わたくしが最も好きな監督の1人でもある石井輝男監督の渾身の野心作とでも言うべき、アングラでブラックでエログロな作品です♪
都庁の前で、1人悩む女子リカ(佐藤美樹)がいる。 そんな彼女の前に不意に、にこやかに現れる仏様のようなおばあさん(前田通子)にいきなり告げられる。
「リカよ! このままではお主の人生は破滅へ猫まっしぐらだ~!!お主は生きたまま地獄を見聞きして、おまいの人生自身を
よ~く振り返って見ることだ!!」
と唐突に言われ、リカは困惑する!「あたしは地獄へ堕ちるってことですか?!じゃ~死んでしまうってことですかい???」
しかし…リカは閻魔大王の特別な計らいで生きたまま地獄を見聞き出来るよう魔子(斉藤のぞみ)の導きにより地獄へと堕ちてしまう!!!!!!!(°Д°)
三途の川でたくさんいる亡者の一人と鬼どもに勘違いされ身ぐるみを剥がされ、下着姿にされたリカは、魔子とともに閻魔大王(前田通子二役)へと面会する。
「リカよ!お主はこれから地獄の恐ろしさとここへ堕ちてくる愚かな人間どもの所業を生きている現世の人間たちにしかと伝えるのだ~」と使命を受け、業鏡により、罪深き犯罪者たちの一連の犯行と地獄に落ちてから受ける罰をまざまざと見せつけられていくこととなる!!!
最初は幼女連続誘拐殺人事件を起こし、オタク=極悪人のド変態な偏見を生む事となった宮崎勤の犯行を見せられる。
宮島ツトムは小学校に上がるくらいの幼女を、言葉巧みに誘い、凌辱したりした後に絞殺!! その一連をビデオ撮影したり、犯行声明を送りつけたり、とまあ皆が認知している宮崎勤の悪辣な犯行をほぼ忠実に再現ドラマ化していく。ビデオテープまみれの部屋で遺体をバラしたり、 幼女の1人に手首がおかしいことを指摘されてキレるとことかも細かく再現しております。

宮島ツトムは地獄に落ちてから鬼どもに押さえつけられ、生きたまま全身を鋸引きの刑にされる((((;゜Д゜)))

「閻魔大王さま~お情けを~お情けを~お助けください~グギャァァァァァァァ~」と泣き叫ぶ宮島ツトム! 首まで鋸引きされて死んだかと思ったら…閻魔大王が「甦れッ!」と命ずると宮島ツトムはバラバラになった身体が元通りになる。宮島は「ありがとうございます閻魔大王さま~お情け感謝します♪」
なんて喜んでたら「愚か者!! お前は永劫にその苦痛を繰り返すのだ~」と再び鋸引きの刑にされ、果てなき苦痛を永遠に味あわされることとなるのである!!!
鋸引きのあまりの凄まじさに気を失うリカ。休むまもなく次なる大犯罪者たちの所業を垣間見ることになる!!
次はリカ自身が入信している宇宙心理教(ナイスなネーミング♪)なるカルト教団の犯罪をくまなく見せつけられるのであった………………………………………

麻原彰光のそっくりさん?! デブ教祖よりは少々痩せぎみです。
新興宗教団体「宇宙心理教」を興した笠原道明こと松本静男はヒンドゥー教や仏教を足したような教義で信者を洗脳して出家させ全財産を寄付させるという強引なやり方で勢力を拡大して行っていた。
教団を訴える被害者の会を結成していた館弁護士(ホントは坂本弁護士)の一家を真夜中に襲撃して拉致監禁した上に、嫁はんも赤ちゃんも絞殺してしまう!!!!
(坂本弁護士一家殺害事件)
教団に出家を強要し、信者を匿った公証人役場の假屋さんを拉致し、自白強要させようとして、ショック死させてしまう!
(假屋さん拉致致死事件)
病身の自分の母親を入信させたが、教団の恐るべき実態に気づいて母親ともども脱走しようとした信者とその手引きをした信者をリンチ殺害したりと、教団に背く者を人知れずに抹殺していたのである!!
笠原道明らは資金が豊富に有り余っているのか?国政の表舞台に立とうと24人、宇宙心理教からで衆議院選挙に立候補するが……………当然のことながら全員落選し、落胆するどころか? 官憲や役人どもが票を不正に操作しやがった~とのたまう!!
公証人役場の人を拉致して死に至らしめたため、だけではないですが…教団を強制捜査しようとする警察の動きを掴んだ笠原ら宇宙心理教の連中は猛毒の毒ガスサリンを製造するのに着手する。
第7サティアンからは猛烈な異臭がする!!と地元の村民から苦情を受けるが、上祐と村井のそっくりさんが対応に当たる。 「我が教団は米軍や日本政府、フリーメンソンから攻撃されている! 毒ガスを散布される攻撃を受けているのだ!!」ととっても話が通じそうにない荒唐無稽な大ボラを吹いて追い返す。
そんな間にも、教祖笠原はリカと仲のいい夢子を部屋に呼び寄せ、「タントライニシエーションの儀式だ~ 霊的エネルギーを注入して己を高めるのだ~」とか言って夢子を凌辱する。リカも同じように教祖に呼ばれ同様に犯されそうになるが…腕を噛んでどうにか退出を許され解放される。笠原は結婚して子供がいるにもかかわらず、愛人を囲い、若いネーチャン信者を毒牙にかけたり、と教祖の立場を悪用して好き勝手のヤリタイ放題していたのであった!!

早速、精製したサリンを長野県松本市でばらまく実験を試みる!! 他に例のない事件なだけに警察も混乱させられたことだろう?? マンションに散布して、最初に被害の様を通報した会社員が疑われる事態になる(´・c_・`)
これに味をしめた宇宙心理教笠原らは「サリンの効果は絶大だ~!!!」と喜び、サリンを使い…多分本気で警察や政府を転覆させるべく!! ハルマゲドンを人為的に宇宙心理教が実行すべく、朝の通勤ラッシュの地下鉄でサリンを散布するという前代未聞の凶悪な犯罪テロを起こすのであった(((((゜゜;)

これはもう誰もが知っている日本の犯罪史史上例にない4000人近い死傷者を出した『地下鉄サリン事件』です。 チープなセット撮りながらもサリンを撒かれた電車内で苦しみもがき次々にバタバタ倒れて行く一般人たちの地獄絵図を見せてくれます。
数々の凶悪事件を起こしてとうとう警察の強制捜査が宇宙心理教のアジトである第7サティアンに及び…とうとう教祖笠原は隠れ小部屋にヘッドギアをつけ現生を握りしめ隠れ潜んでいたが、おしっこをもらして悪臭を放ち、警察に御用となってしまう!
そして裁判になるが…相変わらず無責任ですべて投げやりになってのらりくらりと裁判を続けるのであった。

閻魔大王がリカに告げる!!
「リカよ!!! 宇宙心理教の連中が近い将来に地獄で受ける裁きをとくと見よ!!」
教団の面々は閻魔大王の前に引き摺り連れて来られる! そして彼等は死ぬことよりも辛い?!永遠の責め苦を受け続けなければならないのである!(°Д°)!
まずは教団の広報担当みたいな上祐みたいな奴や宇宙心理教を擁護した学者や権威がある人、御用文化人、裁判で被害者の心の傷に塩を擦り付けるような無礼な発言を繰り返した弁護士たちが赤鬼(薩摩剣八郎、ゴジラの役が有名らしいです♪)が巨大なペンチをパチパチさせながらこ奴らの二枚舌を引っこ抜く!!!

新聞やTVのニュースで見たような他の教団の幹部や信者たちは等括地獄や焦熱地獄送りとなり、熱く焼けた石に顔や身体を押しつけられて暑さのあまり悶え苦しむのであった!!
教祖笠原は無間地獄、阿鼻叫喚地獄の八大地獄の全てを受けることとなり…手始めに全身皮剥ぎの刑にされ、顔の皮まで剥がされガイコツみたいなグロい顔にされちゃう(゜〇゜;)

リカと夢子は現世での教祖笠原の呆れた姿を目の当たりにして…「教祖って…ただの薄汚い俗悪のオッサンに過ぎなかったのね~
こんな奴らに騙されてたなんて悔しくて悔しくて…」と泣き出してしまう(;_;)/~~~
そんな夢子を優しくなだめるリカ。
リカは地獄でまだ、全ての地獄を見きってはいなかったが………………もう精神の限界で、魔子と界王(ドラゴンボールではない)の機転により、現世へと帰してもらうよう取り計らってもらう。
帰ろうとするリカたちの前に、不意にザンバラ髪の素浪人のような男が唐突に現れる?! 魔子が叫ぶ!「忘八だ!! 人間の八つのすべきことを全て忘れた男?! それが忘八よ!!!!!」
忘八(大霊界?! 丹波哲郎)はさすがにお年なので少々スローモーではあるが…華麗なる殺陣さばきで鬼や獄卒たちをバッサバッサと斬り捨てていく。 まんま石井輝男の過去の名作「ポルノ時代劇 忘八武士道」から抜け出して来たみたいにクライマックス直前で思いっきりアメリカンな目立ちっぷりを魅せます♪

現世へと帰り戻ってきたリカは、再び地獄へと誘ったおばあさんが出迎えてくれます。「リカよ。これからはまやかしの宗教などに騙されることなく、変わることのない心の理である太陽を拝み、毎日礼節を尽くして生活をすること! さすれば自ずと道は開かれる………………」と諭され、リカたち女子の宇宙心理教信者たちは次々と宗教服を脱ぎ捨て、燦々と昇る朝日を拝みエンディングとなります。 ちなみにリカ以下、全員女子はオツパイを見せております♪ サービスでしょうか??
日本映画で初めてヌードを見せた裾まくり女王の前田通子が女子ながら堂々と閻魔大王を風格たっぷりに演じ、とても42年ぶりとは思えない素晴らしい迫力ある演技を見せてくれます。 つい先日お亡くなりになった高倉健さん主演の『網走番外地』シリーズや今世紀最大のカルト&タブーと言われている『江戸川乱歩全集恐怖奇形人間』や、わたくしが以前にブログにてUPした『ねじ式』などカルト、アングラ、モンドなセンセーショナルな作品を次々と世に送り出してきた石井輝男監督が義憤に駈られてやってもうた!!と作ったこの『地獄』はCG全盛のこの時代に敢えてけばけばしくビザールで作り物感満点の地獄を(あくまで低予算ぽいが……)撮り上げ、中川信夫監督や神代辰巳監督の『地獄』と違い、平成日本を震撼させた凶悪犯罪者たちを(血の池地獄で和歌山ヒ素カレー毒殺事件の林夫婦もチラっと出ます♪)実録再現ドラマで解りやすく、石井輝男監督らしいふんだんに毒を盛り込んだブラックでユーモラスに満ちた怪作カルトな唯一無二の映画であると思います♪ レンタルとかでTSUTAYAにあるのは見たことないですが…あったら是非借りて観ては??如何でしょう(^^)