鉾ヶ岳に登る前夜にホテルで太ももがつり、回復するまで時間がかかった。

水分不足かと、水を1L以上飲んで何とか鎮めようとした。

芍薬甘草湯を飲んでもあまり効き目はなかった。

痛みで大声を出したかったが声を出すのは我慢した。

明日朝に治らないなら鉾ヶ岳登山は諦めるのも致し方ないと。

痛くない姿勢になるために様々な体制をとった。

 

いつの間にか明るくなるまで寝ていた。

 

2024.4.26

糸魚川(0705)-バス音坂バス停180m(0748-55)-331mゲート(0830)-雪崩防止柵460m(0900)-870m鞍部(1100)-1127m peak(1230-45)(撤退)- 雪崩防止柵(1430)-音坂バス停(1530-1600)-バス糸魚川アルプス口(1734-58)-新幹線前電車大宮・池袋経由小竹向原(2000)  

 

ホテルで朝食を取り、駅前から笹倉温泉行きのバスに乗った。

筋肉痛は治らないが足のつりは何とか回避した。

 

鉾ヶ岳の登山口は早川側(北西)からと東側の能生川からのルートがある。

能生の柵口温泉から権現岳経由のほうが多く歩かれているようだ。

 

音坂バス停の前に郵便局のPでスパッツとストック準備して歩き出す。

早川の橋を渡ったところに熊谷NO.乗用車が駐車していた。

先行者がいるかもと少し喜んだ。

 

急な上り坂道路をゆっくり歩く。

道路脇にはスミレ(マンジュリカ)とわらびが沢山。

331m付近で道路にチェーンがあり車の入禁止。

乗用車が橋付近に駐車しているのはこのためか。

 

標高300m辺りから南方向

左から火打山、焼山、昼闇山、阿弥陀山。

高松山は昼闇山の間の小さな高み。

昼闇山は昼闇谷の滑走斜面があるのでわかりやすい。

 

道路は登りが続き大きな雪崩防止柵460mに到着。

 

雪崩防止柵(帰りに撮影)

 

雪崩防止柵の中を通ると倒れそうな鉾ヶ岳登山口の標識があった。

登山道がはっきりせずヤマップの地図を活用。

 

早川を挟んで正面に薄く青海黒姫岳

早川沿いの集落から少し登って来た。

右奥の日本海も霞んでいる。

今日も暑くなりそうだ。

黄砂もきているようだ。

水は2L持ってきた。

 

雪崩防止柵の上部で小沢がルートと思い入り込む。

小沢が登山道でなさそうなのでヤマップを開く。

ヤマップを取り出すと少しルートから外れていて軌道修正。

少し藪漕ぎをしながら登山道を探す。

 

鉾ヶ岳は右方向にあるので右(南)に行ってしまいがち。

登山道ルートは大きく左方向に迂回している。

登山道に出るとはっきりした踏み跡がある。

 

春は雪崩や枝・蔓が雪に押されたり、倒木が道をふさいだりしている。

 

オオバキスミレ

多雪地域の春の使者が沢山咲いている。

 

ルートは800m辺りから稜線に出るまで大きく右にトラバースして小沢をいくつか渡る。

この辺りからルートに雪が現れ始めた。

先行者も迷ったらしく沢筋の歩きやすい雪渓に足跡がない。

鹿の足跡はある。

 

870m の稜線に出ると能生方面の日本海が見えた。

ここからのルートが大変。

ルートは稜線のピーク(頂点部)ではなく能生側をトラバース気味に高度を上げる。

アルミの梯子や階段も現れる。

 

ロープが雪の下に隠れていてルート判断にはなるが。

古いロープで信頼性に欠けるが使った方が安全。

急斜面の雪壁をステップキックで滑落しないように。

アイゼンをつける平らな場所もなく慎重に。

 

雪壁を超えて雪のない所で一休み。

100m程先の雪渓を熊が歩いているキョロキョロ

私より大きそうな図体。

熊よりだいぶ細い木をすいすい登る。

枝先の新芽を食べようとしているのか?

こちらに来る気配はないし、熊でも簡単に移動できない地形。

 

藪漕ぎ

登山ルートは概ね尾根のピーク又は雪渓を通っている。

雪が溶け始める頃はRF(route finding)と藪漕ぎは避けられない。

藪漕ぎは上半身を使うので気力を削ぐえーん

急な雪壁はジグを切りながら慎重に歩を進める。

備え付けロープを使いながら1127mピークに着いた。

 

1127mピーク

平らな雪の上は歩きやすいが。

 

1127mピークから山頂方面

山頂まで雪が繋がっていているように見える。

パッと見で写真上部まで30分ぐらいで行けそうと見たが、

見える頂上は偽で、真の頂上は更に奥にあることはよくある。

雪の繋がってない場所で藪漕ぎが予想される。

山頂1316mまで標高差200mだが1時間程度はかかるであろう。

時刻も12時を回っている。

 

今回は山頂は諦めようショボーン

パンをかじりながら下りでアイゼンを使うか考える。

蔓のひっかけ等でアイゼンをつけない方が安全かもしれない。

ピッケルを使用しアイゼンは使わないことに。

雪渓の急斜面の下りは自分の足跡通りに下った。

 

1000m付近よりピークを見上げる

右の高みが1127mピーク。

 

稜線870mまで戻り危険地帯は通過した。

帰りのバス時間に間に合うようにゆっくり、転ばぬように下る。

 

昼闇山

春霞と黄砂で少し霞む。

 

鉾ヶ岳

左は黒尾の峰938m、中央ピークが1127m、高く見えるのが山頂だろうか。

 

山頂まで行けなくて残念ショボーン

体力不足、技術不足(積雪量が中途半端で技術難易度が増)、気力不足。

 

カタクリとオオバキスミレ、コゴミゼンマイの中を下った。

 

音坂バス停で靴を脱いで着替えた。

AKUのビブラム底が両足とも前部分が剥がれていることに気が付いたびっくり

ビブラム底を張り替えたのは2019年5月の枯木山-大嵐山の時だ。

5年酷使すると張替え時かな。

キックステップは雪山では必要不可欠。

 

バスを待つ間自販機で水分不足を補った。

持参した2Lの水では足りなかった。

 

バス車窓から霞む山山を振り返る。

中学生が通学に使うようで生徒が何人も乗ってきた。

中学校の校歌にはどんな山や川の名前が出てくるのだろう。

 

鉾と矛は同じ意味らしい。

日本では紀元前の弥生時代に使われた武器。

矛盾という言葉を知ったのはいつ頃だったろうか。

小学校低学年頃か?

 

標高差:847m

春の空校歌の中の山霞む 

 

終わり