今年の4月2日は特に忘れられない日になった。ストーンズの関東最終公演、さいたまスーパーアリーナ。自分の声はこんな時だけよく通る。キースコーナーの時、キースより向かって右上にいた自分は力の限り叫んだ“キース!”まわりからも自然と笑いとキースコールが湧き上がる。その音の凄さにキースが照れまくって一瞬言葉を失っている。後のWOWWOWでもこの様子はしっかり捉えられている、そう僕は遠くの席からだがキースとコミュニケート出来たのだ。もしキースが70年代の終わりに音楽よりもドラッグを選んでいたら、こんな出会いはなかっただろう。そんな、ターニング・ポイントとなる時期のライブ盤の日本盤が予定よりも早く家に届いた。ニュー・バーバリアンズ ライブ・イン・メリーランド79、ドラッグとの訣別を歌った“ビフォー・ゼイ・メイク・ミー・ラン”を聴きながら、おかえりキースもう一度つぶやく。