ストリッパーとヒモのお話。
つかこうへい作品の一つであまりにも有名なので、ネタバレがどうとか...もうそんなレベルの物ではないので、いつもとは違って観劇前にSNS等でガンガン感想等を見ることにしました(笑)
すると、ダンスチーム、コントチーム...チーム???
何故???という疑問がね。
ストリップ劇場での幕間コントもあるわけなので(北野武さんとかコント赤信号さんとかね)納得だけど、
座組の人数の多さとか、まぁそういうのも関係してくるし...ってのも頭に浮かんでね、だから...「やりすぎる」と世界観を壊すのでは?とかそんな事も正直思ってた訳です。
多人数の女性だしね。。って。
けどね、実際観劇するとちょっと印象は変わりました。
人生ってある意味、それぞれの1人コント、1人ダンスなわけで...基本はそれぞれ頭の中に心の中に「自分勝手」な台本が存在していて(笑)
各々の台本が他人の台本と交ざりあったりする事で人生が出来上がる、所謂「オチ」が出来るわけなんだよね。自分の台本上とは違うオチがね。←僕は「笑い」が好きだからそう表現するけども(笑)
要は1人「バカリズム」な訳です。←昔はコンビだったから。
それを思ったらチーム???の疑問もなくなるんだよね。
ストリッパー、ヒモ、支配人...多くの登場人物の口から出る言葉が会話なんだけど、叫ぶ感じというか、独り言に近いというか...
「1人」ってワードが僕の頭の中に浮かんだ理由はそれなんじゃないのかな?と思います。
別の言い方をすると。
コントがハイテンションな訳です。
ハイテンションストリッパーコント。
皆んなハイテンション(笑)
チームでコントしたらは普通はそれはないわけですよ。
普通は1人か2人がハイテンションの役割でね。
けど、これが成立しちゃう(笑)
まんま「人生」じゃんってね。
だから「コラボ」なんて言葉もあるわけだしね。
叫ぶ、デカい声、ハイテンション、それらは同じような事で(心の奥底にある物を出す表現の仕方だから)
=正直って図式も浮かぶわけでね。
だから観ていて嫌な感じは全くしなかったもんなぁ。
人間を感じたものね。
さて、「ヒモ」のワードから自分が昔に言われた事を思い出しました。
ママさん、所謂水商売系の方から、
あなたヒモに向いてるわよって言われた事があって。
僕は向いてると思わないからその方向は進まなかったけどもね(笑)
当時はヒモなんてもんはプライド全部捨てなきゃ...って考えがあったりしたけども、この舞台見たら少し考え方も変わったかな?
やっぱりあるべき「プライド」はそれぞれあるんだなぁってね。
そのプライドが男としてどうか?とか、この舞台の件にもあったけど正しき「ヒモ道」なのか?とかは人それぞれなんだけどね(笑)
プライドってある意味その人の「台本」なんじゃないかな?ってのも考えたよね。
ヒモとしての台本。ストリッパーの台本...
そこの相性もあるからね。
劇中に他の男と寝る時にその男の尻を押す件があったけど...
これ結構「究極」だよね。
ヒモでも女の仕事現場を「見ない」「関わらない」ヒモも実際いるわけだからね。
そこに「嫉妬」の感情が絡めば、2人の関係性はまた変わってくるだろうし。
昔、付き合った相手が水商売系の人だったけど、自分驚くほど嫉妬しなくて...結果短期間で終わったけども。
嫉妬してたら逆にどうだったんだろう?とか、現場を見たらどうだったんだろう?とかは頭の中に浮かんだよね。この2人の様になったのかな?とかね。正直なとこ。
女性の方が男性に嫉妬の場合もあるしね。
自分の頭の中に浮かんだ「正直」のワード
1枚1枚脱いでく事で、裸のまんまの自分をさらけ出すわけだけど...
ストリッパーだけど、劇中では「脱がない」
芝居だから...は置いといて、実際の現場では脱ぐわけで...
アレンジされて沢田研二の「ストリッパー」の曲も流れてたので、ふと考えたんよね。
この曲の歌詞に
♪全てを脱ぎ捨てたらおいで...
俺の全てをみせてやる、お前の全てをみたい♪
とあるんだよね。
男はシゲは全てさらけ出してるのかも。
それが「ヒモ」って職業のプライドだったりするのかな?とか。
けど女は明美はそうじゃないのかな?ってね。
ストリッパーは実際脱ぐけど、やっぱりそれで全てを見せる訳ではないんよね。
見えない服を着てるのかな?って。
客にはもちろんそうだけど。もしかしたら一番大事な大切な相手にも...シゲにもね。
ラストのあの2人のやりとりがね...俺はこうだけど、お前はそうなのか?それなのか?って...
これが、
♪俺の全てをみせてやる、お前の全てをみたい♪
に重なったわけです。
当たり前の事なんだろうけど、やっぱり「ストリップ」だと 男は性的な目線、エロ目線から入って、その後から「芸術」だったり関係性ができれば「愛」だったり...が来るのが大多数な訳なので...
だから当たり前な事は忘れがちになるよね...
男の入り口が正直から入るのと、女がそうじゃないってのがね...
女の職業がストリッパーって特殊な分、相手を疑うとまでは言わないけど、そういう事だって実際あるんじゃないのかな?
深く考えると、食わせてもらってるのに、立場が男が低くなく、対等でもなく女の子より「上」なんだよなぁ...
この作品が作られた時代もあるとは思うけどね。
女性を低く見る、軽視する...ね。
実は、
俺の全てを〜見たいの歌詞の前に、
「見せるが勝ちだぜ」ってあるんだよね。
これってさ...
勝ち負けって事なんだよね...
もしかしたら、この2人の間柄はずーっとそうだったのかもしれないんじゃないのかな?って。
この後の関係はどうなるのかな?
やっぱりお互い「プライド」があるんだよね。
ぶつかり合いじゃないけどさ。
僕はやっぱり向いてないなぁ...と思いました(笑)