チョコレート・ドーナツ(2012年 アメリカ)
監督:トラヴィス・ファイン
出演:アラン・カミング、ギャレット・ディラハント、アイザック・レイヴァ

1970年代、あるゲイの男性が育児放棄された障害者の子供を育てたことがある、という実話に着想を得て作製されたヒューマンドラマ。
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1979年、アメリカでシンガーを夢見ながらも、ダンサーとして何とか生計を立てているゲイのルディ。彼に惹かれながらも、自分がゲイであること隠しながら仕事を続けている検事局で働くポール。ある日、ルディは、隣りに住む障害者の少年が、一人町を彷徨い歩いているのを見つけ、保護するのだが・・・・
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今の時代に観るから彼らが「まっとう」に見えるのかもしれませんが、70年代という時代設定からは、今よりもマイノリティに対する風当たりが当然厳しい状況であり、当時なら彼らの行動は非常識にさえ感じたかもしれません。本当にこの映画が1970年代に撮っていたらかなりチャレンジングな映画になっていたと思いますし、そういう視点では現代ではどこか「まっとう」な映画になり過ぎてる印象を受けます。
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でも決して押し付けがましいところがなく好感が持てるのは、ポールがルディから学んだように、マイノリティが本能に従っていること(自分の想いを信じ、自分に誠実であろうとしていること)を、観客に上手く伝えられたからではないかと思います。
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タイトルは、原題のANY DAY NOW よりも邦題のほうがいいかな。



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明けましておめでとうございます。

2014年は海外生活も2年目を迎え、映画ライフも充実してきております。特にiTunesのレンタルは非常に有用で最近はDVDを買うよりそちらに依存しております。

映画は結局94本観ましたが、ブログは20本くらいしか書けませんでした。ブログ更新もなかなかモチベーションをキープするのも難しいですが、無理せず長く続けていきたいと思います。

今年も飛び抜けて良かった、生涯のベストに絡む程の映画はありませんでしたが、その中でも印象に残った映画を挙げてみました。

・アバウト・タイム
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予想外に良かったです。人生や、家族との関係を見直したくなる優しい眼差しの映画でした。人生の大切なことを語るのに遠回りしながら気付かせてくれる良い映画だったと思います。

・私はロランス
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映像、音楽、演出と、とても感性を刺激してくれる映画でした。話としても非常に複雑な感情を強いられるわけですが、主人公の二人の様々な選択に、胸を締め付けられました。ちょっと長目に感じましたが、とても刺激的でした。

・ダラス・バイヤーズ・クラブ
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これはもう、主演と助演の二人に尽きますね。マシュー・マコノヒー、ジャレッド・レトーの覚悟を感じます。

・キャプテン・フィリップス
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ドキュメンタリーではないのですが、臨場感というか緊迫感が半端なかったですね。グラビティも疲れましたが、リアルな状況だけにぐったり度も高かったです。

・チョコレート・ドーナッツ
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実話から着想を得たとのことですが、世間の片隅で生きる主人公の3人の気持ちがきちんと描かれていてとても好感が持てました。

・グランド・ブダペスト・ホテル
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ただただウェス・アンダーソン監督の世界観に酔いしれます。色使い、カットが、素晴らしいですね。

・プリズナーズ
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最近のサスペンスの中でも素晴らしい出来だったのではないかと思います。誘拐された子供の父親と、地道に捜査を進めていく刑事の対比が面白く二度美味しい感じでした。ポール・ダノは、最近気になる俳優の一人です。

・ネブラスカ
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とても地味な話ですが、アメリカの寂れた風景と共に静かに心に残る感じですかね。ブルース・ダーンもいいですが、お母ちゃんが意外に良かったです。

・二郎は鮨の夢を見る
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ドキュメンタリーです。築地の寿司屋、次郎。そのストイックさから、ミシュランの三ツ星に選ばれ続けた仕事ぶりをしっかりと見せてくれます。仕事をする人間には何らかの感銘を受けるのではないでしょうか。

・アラバマ物語
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これも正義というよりは、仕事に対する真摯さを学ぶのではないかと思います。裁判の行方と子供の冒険と並行して見入っていきますね。

・シベールの日曜日
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シベールを演じたパトリシア・ゴッヂにやられました。決してロリコンではありませんが、心を奪われても仕方ありませんね!

・モンスターズ 地球外生命体
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期待せずに観ましたが、これがなかなかツボでした。監督のセンスですね。この後、この監督が撮った最新のゴジラを観ましたが、これはちょっと転けました。地味な演出が似合う監督さんなのでしょうね。イギリス人だし。

2015年もよろしくお願いいたします。
グランド・ブダペスト・ホテル(2013年 イギリス、ドイツ)
監督:ウェス・アンダーソン
出演:レイフ・ファインズ、F・マーレイ・エイブラハム、シアーシャ・ローナン、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ジュード・ロウ、ティルダ・スウィントン

「ライフ・アクアティック」「ムーンライズ・キングダム」のウェス・アンダーソン監督が、豪華キャストを迎えて贈る群像ミステリーコメディ。
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1932年、ヨーロッパの一流ホテル、グランド・ブダペスト・ホテルは、伝説のコンシェルジュ、グスタブHの完璧なおもてなしが評判でセレブな客で賑わっていた。
ある日、常連客でグスタブと懇意の間柄であった大富豪のマダムDが殺害され、その嫌疑がグスタブにかけられてしまう・・・・
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いつもの事ながら、うっとり見惚れてしまいますね、ウェス・アンダーソンの世界は。今回も独特な世界観を築き上げていました。いつも比較的ストーリーを追わずに観てしまうのですが、今回はお話も一応きちんと纏まっているので一般的にも観やすい作品だったのではないかと思います。
お話も何層かになっていて、画面サイズも変える懲りよう。ヨーロッパのクラシカルな雰囲気、そして退廃的な雰囲気、どこか分からないけど、昔のヨーロッパの雰囲気を出すことを重視したようです。ブダペストとあるけど、ハンガリーではなく、フランスにないけど、~パリホテル、みたいな感じとのこと。
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出演者も何気に豪華ですが、皆さん楽しんで出演している雰囲気が凄く伝わってきます。完璧主義者の監督の現場はどんな感じなのでしょうね。出演者たちが衣装やセットや小道具を見て「ヘェ~!」とか感心しながら演じてるような感じでしょうかね。そんなこと考えながら、うっとり観ているとあっという間に終わってしまいますが、その分、何度でも観れますね。どのカットを切り取っても画が完璧です。
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ガープの世界(1982年 アメリカ)
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
出演:ロビン・ウィリアムス、グレン・クローズ、ジョン・リスゴー

ジョン・アーヴィングのベストセラー小説をジョージ・ロイ・ヒルが映画化。
ある看護婦が子供が欲しい一心から瀕死のドイツ兵に跨り生まれた子供、ガープ。奇妙な人々に囲まれながらも、成長していく彼の一生を描いた異常なホームドラマ。
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【ストーリー】
子供が欲しいという思いだけから、瀕死の傷病兵から一方的に精子を搾取した看護婦のジェニー。そして生まれた子供はT.S.ガープと名付けられ、スクスクと育っていく。やがてガープは成人し、憧れの職業とした作家になるだが・・・
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【感想】
高校1年の時のベスト1でした。
小説も読み、とても大事にしている映画です。ジョージ・ロイ・ヒルも、上手くまとめていると思いますが、原作者のジョン・アーヴィングはあまり気に入らなかったと何かの本で読んだことがあります。でも、この複雑な人生を送った主人公の葛藤を分かりやすく上手くまとめた手腕は確かなものだと思います。
それにしても、やはりこの映画は登場人物がとても魅力的ですね。まず、ガープ役のロビン・ウィリアムス。
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彼なくしては成り立たないくらいハマり役だと思います。彼が演じることで、より一層魅力的に感じます。
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そして母親役のグレン・クローズ。計らずもカリスマとなった彼女の潔癖さと異常さをひたすら無垢に演じています。そして何と言っても、性転換した元フットボウラーのジョン・リスゴー。
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人と人を結びつける重要な存在です。
妻役の メアリー・ベス・ハートもナチュラルな魅力を出していますね。そしてアマンダ・プラマー、一瞬しか出てきませんが深く心に残ります。そして十数年後にフィッシャー・キングでロビン・ウィリアムスと再び共演することになりますが、僕的にはこの二人が同じ画に収まっているだけで、愛おしく感じてしまいます。

それからまた数年後、僕が妻にプロポーズしたときも、この映画の主題歌、ビートルズのwhen I 'm 64をバックにかけてました。

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何十年振りかに観ましたが、変わらず素敵な映画でした。




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鉄道員(ぽっぽや) (1999年 日本)
監督:降旗康男
出演:高倉健、大竹しのぶ、小林蓮司、広末涼子

浅田次郎の直木賞受賞作品を高倉健を主役に迎え映画化。定年を迎えた一人の仕事に実直な鉄道員の半生を描く。日本アカデミー賞作品、監督、主演男優、主演女優賞等、数多くの賞を受賞。
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単線の終着駅の駅長の佐藤は、筋金入りのぽっぽや。仕事に忠実なあまり、娘と妻に先立たれた時も、その最期を看取ることができなかった。そうして一人残った田舎の駅で定年を迎えようとしていた・・・
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高倉健さんが亡くなりましたが、偶然なくなる数日前に何故か何となくこの映画を観たくなって一人で観ました。不思議なものですね。健さんのことなんか考えた事もないのにね。さすがに訃報を聞いた時はビックリして、とても切ない気分になりました。
映画自体は日本映画特有の野暮ったさはあるものの、正に健さんの佇まいを観る、という感じでしょうか。一人の男の仕事へのこだわりと、家族との関わりを描いており、健さんの為の映画という感じでした。
こういうストイックさが魅力であり、観客が高倉健にいだきたいその印象を自分を犠牲にしてまでも(本当にそれが犠牲だったのかは知りませんが)徹底し貫いたところが、健さんの凄いところですね。意外と気さくだったとのことですが、全て引っ括めて、真の男だったと思います。今後もこのような俳優が出て来ることを切に願います。
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そういえば、私、生の高倉健を一度観たことがありました。大阪で撮影したブラック・レインのロケでした。目当ての松田優作はいませんでしたが、リドリー・スコット監督と、健さんとダグラスさんは見れました。
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このシーンの撮影現場で、リドリー・スコット監督のすぐ後ろにいました。



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