「女性活躍」を本臨時国会での所信表明演説でも強調した安倍内閣の女性閣僚が、世の中の注目を浴びるような「活躍」をしています。能力が評価されての閣僚任命ではなく、「先ずは、過去最高に並ぶ数の女性閣僚の任命ありき」で閣僚に任命された女性閣僚達です。「やっぱりね」という感じです。

(松島法相の「活躍」)

松島みどり法相は、選挙区内のお祭りで「ウチワ」を配って公職選挙法違反を指摘されたり、「議員宿舎は必要ない」と言っておきながら議員宿舎を別宅代わりに使ったり、自らに対する色々な批判に対してそれを「雑音」と評したりで、平謝りの連続です。

(山谷国家公安委員長の「活躍」)

山谷えり子・国家公安委員長は、ヘイトスピーチを繰り返す在特会との交遊関係を指摘されたり、日本外国特派員協会には自らが担当である拉致問題に講演に行ったはずなのに在特会との関係を追及されるありさまで、国家公安委員長としての適格性を疑われています。

(高市総務相の「活躍」)

高市早苗総務相は、「外国であれば即刻辞職に値する」と言われる行動として、日本のネオナチ団体「国家社会主義日本労働者党」の代表と国旗の前で一緒に写真を撮った上に、それがAFPやガーディアンなどの複数の海外の報道機関で批判的に報道されたりしています。

(有村女性活躍担当相の「活躍」)

有村治子大臣は、「両親が責任あるポジションに就いて仕事を続け、十数年以上たって家族機能が破綻し、親子関係において修羅場を経験している方も少なくない」と2005年に発言したことと、現在女性活躍担当大臣に任命されていることとの整合性を指摘されています。

(3女性閣僚の靖国参拝)

また、山谷、高市、有村の3女性閣僚が、18日、秋季例大祭に合わせて靖国神社にそれぞれ参拝しました。私的参拝だと説明しているようですが、首相以下閣僚の靖国参拝については、政教分離、歴史認識、軍国主義批判など内外で強い批判のある問題です。男性閣僚の姿が見えない中で、女性閣僚の「活躍」が目立ちました。

(小渕経産相の「活躍」)

これまで比較的好意的に受け止められてきた小渕優子・経産相にも、大きな問題が発覚しました。後援会等が主催した「観劇会」の収支報告が全く記載されていなかったり、収支差があったりして、買収行為(公職選挙法違反)や裏金作りが疑われたりしています。政治資金の公私混同もあるようです。

さすがにクリーン・イメージの高い小渕大臣ですから、これらの指摘された問題について「知らなかったでは済まされない思いだ」と言って、責任を自覚しているようです。自民党系の古い体質を持った政治家やその後援組織にはありがちな問題ですが、小渕大臣には、これらの問題にシッカリとメスを入れる「活躍」を期待したいと思います。

(了)