(山口県知事選の候補予定者)

山本繁太郎前知事の辞職に伴う山口県知事選が、明日(6日)告示されます。これまでに、無所属の元総務省財政企画官・村岡嗣政氏(41)=自民、公明推薦、共産党の前周南市議・藤井直子氏(61)、無所属の元衆院議員・高邑勉(39)=生活の党推薦=のいずれも新人の3人が立候補を表明しています。

(低調な知事選とその原因)

しかし、今回の知事選は、低調な選挙戦になりそうです。と言うのは、前回(20127月)の山口県知事選に出馬して次点になり、今回知事選でも有力な候補者になると見られていた飯田哲也氏(NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)が、早くも先月21日に「不出馬宣言」をしてしまったからです。

飯田氏は、その「不出馬宣言」記者会見で、「山本知事(当時)の病状等が山口県民に明らかにされず、県民を無視して、山口県政を私物化したような密室の中での後継選びが行われた」と批判していました。知事の病状をひた隠しにして、「昨年10月頃から、自民党の国会議員や県会議員が、多数の中央省庁の官僚に知事選出馬を打診していた」という情報もあります。

(「フライング選挙」の汚名を返上せよ)

このように、最有力候補者がフライングをして選挙戦に臨もうとし、最有力の対抗馬がそのことに嫌気がさして出馬をあきらめた知事選に魅力は感じられません。このようなことになった責任は、現地(山口県)の事情をほとんど知らない村岡氏にあるのではなく、権力(山口県政)を私物化しようとする自民党国会議員・県会議員にあると思います。

せめて、村岡氏には、「自民党関係者から、いつ、どのような内容で、出馬の打診があったのか。そのとき、当時の山本知事の病状についてはどのような説明を受けたのか。」など、出馬に至るまでの経緯を山口県民にはっきりさせて欲しいと思います。さもなければ、今回の知事選は、「フライング選挙」の汚名をいつまでも背負っていくことになるでしょう。

(了)