新年、明けましておめでとうございます。

皆様には、旧年も大変お世話になりました。皆様に心から感謝申し上げます。

本年は、私にとっては「還暦」を迎える年です。新しい第一歩を踏み出すつもりで、心機一転頑張って参りたいと思います。本年一年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、以下に、「これからの日本の政治」と題しての私の雑感をご披露しますので、ご参考にしてください。

1、はじめに

 最近、「これからの『日本の政治』はどうなるのでしょうか」と問われることが多くあります。そんな時、私は、「自民党が『1強』の状態の政治が良いのか、それとも、政権担当能力のある政治勢力が複数存在する政治が良いのか。私は、当然、後者の政治の方が良いと思っていますが、その点についての国民の意識で、これからの『日本の政治』の方向性が決まってくるのではないでしょうか。」とお答えしています。

2、現政権で心配されること

その観点に立って考えると、国民が、現政権の諸政策の中で、不安を感じ、かつ、別の選択肢を望んでいる政策が幾つかあると思います。

(その1)「景気と雇用」対策

 現政権では、一方で、「国土強靭化法」を作って公共事業の増大を狙うと共に、他方で、その財源としての国債を実質「日銀引受け」させようとしています。しかし、近時の公共事業がその後の景気回復に繋がらなかったことは明らかですし、「無駄な公共事業+実質的な国債の日銀引受け」は、我が国の戦時下の「軍備増強+戦時国債の日銀引受け」と極めて近く、ハイパーインフレーションの発生を懸念させます。財政出動に依存しない成長戦略が必要だと思います。

(その2)原発を含むエネルギー政策

 民主党政権が「2030年代の脱原発」との方針を示したのに対し、自民党は、昨年の総選挙では「10年以内に電源構成のベストミックスを決める」との方針を示しました。安倍総理は「軽々しくゼロと言わないのが責任政党だ」と言っていますが、結局は、国民的議論を経ることなく、原発を重要なベース電源とする「エネルギー基本計画」を策定しようとしています。国民的議論を踏まえ、省エネ、再生可能エネルギー分野への投資促進や技術革新に繋がる政策が望まれると考えます。

(その3)「国防軍保持」の憲法改正等

現政権は、憲法を改正して「国防軍」を保持することを目指しています。自衛隊が専守防衛の実力部隊(自国が武力攻撃を受けた時に反撃するための武力行使をするために必要最小限の実力を有する部隊)であるのに対し、軍隊(国防軍)は、国際的な基準では、専守防衛に限定されませんし、集団的自衛権の行使もできます。昨年12月に強行採決された特定秘密保護法も、国防軍保持への流れの一つです。このような軍事偏重路線ではなく、我が国は、これまでの実績と評価を活かして、平和的手段による国際貢献を行っていくべきと思います。

3、「これからの『日本の政治』」に向けて

私は、14年前に国政への初出馬を決意した際、「政権交代可能な複数の政治勢力の誕生」を訴えました。その考えは今でも変わっていませんが、09年に政権交代が一旦あって挫折した後の国民の意識は、当時とは大きく変わっているように思います。

そこで参考となるのは、昨年10月にお会いした英国サウサンプトン大学の政治学者であるジェリー・ストーカー教授(06年にその著書「政治をあきらめない理由;民主政治で世の中を変えるいくつかの方法」で英国政治学会賞を受賞)のお話です。ストーカー教授は、英国労働党の復活の秘訣を以下のように教えてくれました。

政権を失った労働党は、94年に若いトニー・ブレアを新党首に選んだ。ブレア党首は、一方で、自由主義経済と福祉政策の両立を謳った「第三の道」路線を提唱し、労働組合の影響力を大幅に減少させて、「ニュー・レイバー(新しい労働党)」をアピールすると共に、他方で、地域を含めた経済界からも意見を聞き信頼関係を深めていった。

1枚のカードに、労働党の中で合意した政策の5項目を書いて、労働党の「約束」として皆でそれを使った。安全保障政策、エネルギー政策等の合意が難しい政策でも、その一致する所までを明らかにして1枚のカードに書くことで有権者には分かり易くなる。

我が国の民主党を含む野党も、英国労働党の教訓を生かして、「これからの日本の政治」が進むべき道への足掛かりをつかんではどうだろうかと思います。

皆様の今後の益々のご多幸とご健勝をご祈念申し上げ、新年のご挨拶と致します。

(了)