自民、公明両党は、27日、「高校授業料の無償化」の所得制限について、原則として年収910万円以上の世帯を無償化の対象外とすることで最終合意し、これによって捻出される財源で、低所得者向けの給付型奨学金制度の創設等を行うことでも合意したそうだ。


 「高校授業料無償化」は、民主党の中では「高校の義務教育化」を目指すことが議論の出発点であった。しかし、「義務教育にしたら、高校に行かないで働きたいと考えている人達を軽視することにならないか。」等の問題点から、取り敢えず、「高校授業料の無償化」で実施しようということになったのだ。

「高校の義務教育化」はともかくも、そもそも、「高校授業料の無償化」は、先進諸国では当たり前の話なのだ。1966年に国連総会で「国際人権A規約」が採択され、その中で、中等・高等教育を無償にして、全ての者に対して均等に教育の機会を与えるべきと規定されている。

多くの先進国(米(州ごとに異なる)、英、加、豪、独、仏、西等)が、上記の規約に基づいて、既に高校の授業料を無償化している。にもかかわらず、日本は、上記の規約を批准したのに、これまでの自民党政権は、なぜか、「無償教育の導入」に関する規定を留保し続けていたのだ。

他方、日本の教育費が他国に比べて少ないことも留意すべきだ。国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関への公的支出の割合は、日本は3・6%(2010年)で、データが比較可能な0ECD加盟30カ国中、4年連続で最下位なのだ。教育費の他にも日本は子育て支援の公的支出も、OECD加盟国の中で最低水準にある。

GDPに占める教育費の割合のOECD平均は5・4%で、日本政府は、かつて、「教育振興基本計画」の中に、この平均値を「参考にする」との記述を盛り込んだものの、安倍内閣が今年614日に閣議決定した「第2期教育振興基本計画」では、教育予算の「OECD諸国並みを目指す」という文言の掲載が見送られている。

何とも、お寒い自民党政権下での教育予算の方針ではないか。