本日、東京地裁は、オウム真理教の元幹部の裁判で3人の死刑囚を証人尋問することを決定しました。死刑囚が証人として尋問されるのは極めて異例なことであり、裁判員裁判では初めてのケースとなるそうです。
しかし、オウム真理教の最高幹部は麻原彰晃・死刑囚ですから、今回裁判になっている事件を含めてオーム真理教が関与した一連の事件の全体像を知るためには、彼を証人申請しても不思議ではないと思いますが、なぜ彼が証人申請されなかったのでしょうか。
そして、もっと疑問に思うのは、そもそも麻原死刑囚は証人尋問に応じられる状況にあるのか、です。刑事訴訟法第479条では、「死刑囚が心神喪失の状態にあるときは法務大臣の命令で死刑執行を停止する」こととなっていますが、麻原死刑囚について、死刑執行が停止されているという話も聞きません。
もしかしたら、麻原死刑囚は、死刑執行停止が求められる心神喪失の状況にあるのかもしれない。もし、そうだとしたら、果たして病気の治療を受けているのであろうか、それとも放ったらかしになっているのであろうか、それすらも我々は知らされていません。正に、法務当局の情報独占状態で、国民は法務当局に対し何のチェックもできない状況に置かれているのです。
このような状況を踏まえて、2009年の民主党政策インデックス(マニフェストには盛り込まれなかった政策ですが、いわゆる「公約」の一種です。)は、「死刑の存廃問題だけでなく当面の執行停止や死刑の告知、執行方法などをも含めて国会内外で幅広く議論」することを提案しました。そして、これに基づいて、民主党政権時代には、歴代法務大臣が「死刑の在り方」について「国民的議論」を行おうとしたのです。
皆さんは、闇に包まれた死刑制度のことについてもっと知りたいとは思いませんか。