本日、菅直人氏が、民主党両院議院総会において民主党の新代表に選出され、続いて衆参両院の本会議において第94代総理大臣に指名されました。9人目の山口県出身総理大臣の誕生です。

 菅新総理の誕生は、2日(水)の鳩山総理の辞任表明に端を発しています。鳩山総理は、昨年9月の総理就任から8ヶ月余しか経っていませんが、自分自身と小沢幹事長の「政治とカネ」の問題、普天間基地の移設問題等に関して、国民から厳しい批判を受けたり、あるいは「総理の資質」が問われたりして、内閣支持率も、政党支持率も急激に低下していました。

 このような状況に直面して、鳩山総理は、「国民が政府の声に耳を傾けてくれない」状況にあると認識し、自分自身、そして、「政治とカネ」の問題で国民から「辞職すべし」と指摘されている小沢幹事長の双方が辞職することが必要と考えたのです。二人の辞職をどちらから持ち出したのかについては、その事実関係は明確ではありませんが、鳩山、小沢の両氏が一緒に辞職することになったのです。

 鳩山総理の辞職に伴って民主党代表選挙が行われ、樽床伸二・衆議院議員と菅直人・衆議院議員が代表選挙に立候補しました。私は、私の当選直後に、樽床氏が「次の内閣」国土交通大臣で、私が彼の下の副大臣を務めたことから、そのとき以来親しくしています。明るい性格である上に、政治的感覚が優れている人で、5年前の落選前までは、渡部恒三・衆議院議員から「民主党の七奉行」と呼ばれていた人の一人です。

 樽床氏とはそんな親しい関係にありながらも、私は、今回の代表選挙でも、いつも通り菅直人・衆議院議員を応援しました。菅新総理は山口県出身であるというご縁もあって、これまでも共に行動してきましたが、政治家・菅さんの課題設定、課題解決への熱意と行動力にはいつも感服しています。政治的な実績もリーダーシップもある菅直人氏が民主党の新代表・内閣総理大臣に選ばれたことは、内閣・党の刷新に大いに寄与すると思います。

 昨年の総選挙で国民の手によって政権交代が実現し、今回鳩山政権が倒れたわけですが、私は、依然として、多くの国民が政権交代による政策の転換、政治の変革を期待する気持ちは変わっていないと思います。その期待に応えるべく、菅新総理を中心に民主党国会議員が一丸となって各般の課題に取組む覚悟ですが、菅新総理のような郷土の先輩と一緒に、困難を極める国政の諸課題に取り組めることに感謝したいと思います。

 ところで、今年7
月には参議院選挙が実施されます。民主党は、新代表の下、この国の立て直しのため一致結束して戦い抜きます。参議院では与党がかろうじて過半数を持っている状況ですが、安定的な過半数を持つことによって、変革への挑戦そして新しい日本の実現が可能となります。皆様のお力添えを心よりお願い申し上げます。