本日、衆議院では麻生内閣不信任決議案が、参議院では麻生総理問責決議案が、それぞれ採決されました。両決議案共に、昨夕、一昨日の東京都議会議員選挙の結果及び昨日の麻生総理の解散予告表明を受けて、両院に提出されていました。採決の結果は、内閣不信任決議案は与党側に一人の造反もなく否決されましたが、問責決議案は参議院での野党多数によって可決されました。

 内閣不信任決議案は可決されれば、憲法の規定によって、内閣の総辞職か、総辞職しない場合は衆議院の解散になりますが、問責決議案の可決は、法律的な効果を持つものではありません。しかしながら、問責決議案の可決によって、政治的には参議院では全ての審議がストップすることになりますし、また、本日の内閣不信任決議案の否決によって、自民党内で麻生総理を引き摺り下ろそうとする動きも政治的に封じ込められたように思います。

 結果として、麻生総理が昨日表明したとおり、今月21日からの週に衆議院解散、来月30日に衆議院議員選挙の投開票となると思われます。いつも口癖のように、「解散は、総理たる私が最終的に判断します」と言っていた麻生総理は、「14日解散、来月8日投票」を考えていたようですが、結局、党内の大勢が望み、友党である公明党が主張していた通りの日程となりました。「決断できない総理」との評価が更に深まったように思います。

 それにしても、衆議院本会議での自民党議員の投票行動は滑稽に見えました。テレビやマスコミの前で言っていることと、不信任決議案に反対をする投票行動とが、整合性が取れていませんでした。麻生総理に批判的な塩崎・元官房長官、武部・元幹事長らも、照れくさそうに反対投票していましたが、本会議前に麻生退陣を迫っていた中川・元幹事長、「正義に反する」と麻生総理を批判していた鳩山・前総務大臣も臆面もなく反対投票していました。

 「それが、政党政治たる所以である」と言われればそれまでですが、国民の目から見れば非常に分りにくい状況であったと思います。「分りにくい」と言えば、古賀・選対委員長が、都議会議員選挙での大敗の責任を取って、選対委員長辞任の表明をしたことです。候補者の選出も、選挙の陣頭指揮も自らが中心となって進めた昨年の全国統一国政補欠選挙での大敗でも、「責任」を全く口にしていなかったのにかかわらず、今回は「辞任」を口にしました。

 古賀選対委員長辞任表明の裏には、「自分自身の衆議院議員選挙が危ないので、これから自分の選挙に専念したい。」という気持ちがあるのかもしれませんが、古賀選対委員長から選挙出馬を要請され、或いは選挙に当たって便宜供与を約束してもらったであろう候補予定者にとっては、「敵前逃亡」の印象をもたれても仕方ないように思います。正に、「政治や選挙は、一寸先は闇」と言われている通りの出来事が起こったように思います。

 いずれにしても、総選挙までの日程がほぼ確定したことから、明日からは、私の周りは選挙戦一色の状況になりそうです。東京では、21日(又は21日の週)の解散の日には公認状の授与、30日にはマニフェストの発表が予定されていますが、選挙区内では、暑さの中を死力を尽くしての闘いが行われます。従来から主張している「政権交代」の実現に向けての千載一遇のチャンスを必ず活かすために、シッカリと頑張ることをお誓い申し上げます。