14日の「今日の一言」で、「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」案の審議入りをお話しましたが、いよいよ明日、特別委員会の審議が打ち切られようとしています。たった1週間余の審議で、自衛隊の「海外派遣恒久法」とも言うべき法律案が衆議院を通過しようとしています。明日は、総理出席、TV(NHK)入りでの審議となり、私も、午前10時20分から30分間の質問に立ちます。

 そこで、明日の審議を分り易く見てもらうために、ここに、質問の概要をご紹介しておきたいと思います。渾身の力をこめて質問するつもりですので、応援を宜しくお願いします。
(答弁者に特に指定のないものは、総理答弁です。)

1、
国民の不安(前置き部分)
 
今回の政府による海賊対策の進め方(海上警備行動の発令、海賊対策新法案の内容等)を見て、多くの国民が抱いている次のような不安について、以下の質問で総理を問い質したい。
    
ソマリア沖で自衛隊が武力紛争に巻き込まれないか。
    
海賊対策として自衛隊が海外に派遣されることにシビリアン・コントロールが確保されているのか。

2、
「始めに自衛隊の派遣ありき」ではないか。
  (1) 昨年12
月の報道で、「総理が、中国が軍艦を派遣したことを聞いて、浜田大臣に自衛艦の派遣を検討するよう指示をした」と報じられているが、事実か。
  (2) 
その際、又はそれ以前に、国土交通大臣に対し、海保による対応をするように指示を出していないのか。
  (3) マラッカ海峡の海賊対策では、我が国は、海上保安庁を関係国と協力させることで多大な成果を上げている。一方で、麻生総理は、「自由と繁栄の弧」の中で、「始めて5
年半、ネービーをこれだけ長い間遠方に展開したことは、我が国の歴史始まって以来だ。」と言っている。今回の自衛艦派遣は、派遣期間の目途は立っているのか。



3、ソマリア沖で自衛隊が武力紛争に巻き込まれないか
  (1) ソマリアの現状と経緯
    ① 自衛隊等が、「国に準じる組織」に対して、「任務遂行を妨げる企てを排除するための武器の使用」をする場合には、憲法第9
条が禁じている「武力の行使」又は「武力による威嚇」と評価されるのではないか。(内閣法制局長官)
     総理は、ソマリア沖の海賊は、どんな組織であると認識しているのか。ソマリアの内戦状態の中で、「国に準じる組織」(the most prominent pirate militias
「安保理決議1846号に従った事務総長報告09,3,16」)になっていく、あるいは「国に準じる組織」と結びついていく可能性を認識しているか。
     
外務大臣は、ソマリア沖の海賊に関して、「国に準じる組織が活動しているともいないとも判断しておりません」と答弁(15日委員会)しているが、何故判断しないのか。(外務大臣)


 (2) 「ソマリア空爆」も容認か
     
(ソマリア沖の海賊対策に関する国連安保理決議1851号等(1816、1838,1846、1851)は、国連憲章第7章(平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動)の下での行動として各種の要請をしている。)国連安保理決議1851号(パラ6)が「ソマリアにおける必要な全ての手段をとることができる」としていることから、「ソマリア領土内にある海賊基地に対する空爆等も認められる」と解釈する国もあると聞くが、我が国もそう解釈しているのか。(外務大臣)
     既に、07年、08
年に、米軍は、ソマリア領土内でイスラム過激派に対して空爆等を行っているのではないか。もし、そうなら、その国際法上の根拠は何か。(外務大臣)
     (ソマリアの現状や23
日のブリュッセルでのソマリア支援会議を説明し、)ある国が、ソマリア領土内でイスラム過激派や海賊基地に対して空爆や地上攻撃を始めた場合、我が国は、派遣した自衛隊をどうするのか。撤退させるのか。

4、海賊対策として自衛隊が海外に派遣されることにシビリアン・コントロールが確保されているのか
 (1) 自衛隊の「海外派遣」
     元々、自衛隊の海上警備行動は、日本の近海を想定していたのではないか。(1953311
日衆議院・外務委員会の岡崎勝男外相答弁)
     ソマリア沖への海上警備活動での自衛隊の派遣は、195462
日の参議院の決議「自衛隊の海外出動をなさざることに関する決議」に反しているのではないか。
     
宮沢総理は、「決議の有権解釈は、参議院にある」と答弁しているが、政府としても参議院の有権解釈を求めるべきではないか。
     
参議院の有権解釈が出れば、政府はそれに従うか。
 (2) 
政府は、何故、今回の自衛艦の派遣を国連安保理決議1851号等に基づくものであると位置づけないのか。今回の法案が、「恒久法」ではなく、「特別措置法」になることを回避しようとしているのではないか。
 (3) 新法では、PKO
協力法や特措法でも必要とされている国会承認が求められていない理由は、何か。国会承認が必要ではないか。
 (4) 
ソマリア沖の海賊対策への海上保安庁の対応能力
     
海保の「しきしま」「みずほ」「やしま」は、ソマリア沖で予定される活動に対応する装備・能力を備えていないのか。もし備えていないとすれば、それは、どのような装備、能力か。(国土交通大臣)
     
ソマリア沖でロケットランチャーが使用されたケースはどの位あるのか。(国土交通大臣)
     イエメンの沿岸警備隊のアルマフディ作戦局長は、昨年11
月に来日した時、日本政府が海上自衛隊の艦船の派遣を検討していることに対し、新聞社の取材で「高い効果は期待できず、必要ない。むしろ我々の警備活動強化に支援して欲しい。現場を良く知る我々が高性能の警備艇で取締った方が効果がある。」と述べている。
      l 
隣国の沿岸警備隊は、ロケットランチャーに対する問題は、全く指摘していないではないか。
      l 
我が国も、現地の実情に応じた支援をすべきではないか。

以上です。


22日 海賊対処・テロ防止特別委員会で質問に立ちました。こちら