アレルギー反応各型におよぼす中薬の影響 | 群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

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のご相談を得意としています。

 

アトピー性皮膚炎に免疫抑制剤などの新薬が使用されるように

なってきているので「免疫」に関しても勉強しておかないと

相談にならない時代になっています。

 

アレルギー反応はリンパ球の量の過剰から起こる免疫過剰反応。

 

 まずアレルギー反応は一般的に次の4型に分類される

❶:アナフィラキシー反応

❷:細胞溶解反応

❸:免疫複合体による反応

❹:遅延型アレルギー反応

アトピー性皮膚炎は❶と❹の混合型といわれています。

 

 アレルギー疾患による抗原抗体反応(❶型)

①:体に異物(抗原)が入る

②:白血球のマクロファージの命令を受けて異物を抗原と認識

  する

③:白血球のリンパ球であるT細胞からB細胞に対して抗体を

  作る指令がでる。

④:指令を受けたB細胞で「IgE抗体」」が作られる

⑤:皮膚や粘膜の肥満細胞の「IgE抗体」受容体と結合する

⑥:肥満細胞からヒスタミン・SRS-A(アナフィラキシー遅延

       型反応物質)などの生理活性物質が出現する。

⑦:アトピー性皮膚炎の場合免疫過剰(副交感神経過剰状態)

 

  この状態に使用される中薬では荊芥・赤芍薬・牡丹皮・

  地膚子・ 白鮮皮・白僵蚕・蝉退(せみの抜け殻)などが

  あります。

 

  これらの生薬によって血清IgGとT細胞比を高めることが

確認され、IgGが抗原を中和することによって抗原とIgEの

結合を遮断するとともに、T細胞がIgEの結合および産生

を抑制したものではないかと推察された。(あくまでも推察)

 

 アトピー性皮膚炎の治療に頻繁に使用する生薬です。

 

 参考文献:最強の免疫学 安保徹 著

       中医免疫学入門 劉正才・尤煥文 著